SSLというパワーワード。
Wavesの中でもトップクラスの人気を誇るSSL4000 Collectionから「SSL E-Channel」をご紹介です。
すっかりクラシックなプラグインではありますが、使い勝手が良く、効きも良いので楽しんで使えるので気になっている人は是非読んでみて下さい。
※この記事は2017年6月24日に投稿されたものに、加筆修正を行いました。
SSL E-Channel
SSL E-Channelは、SSL Collectionに含まれているプラグインのひとつ。
一時期は中田ヤスタカ氏もこればっかり使っていたらしい…サンレコに書いてあります。
Perfume、Capsuleなどでそのサウンドは聴けるでしょう。
コンプ、EQ、フィルター、エキスパンダーなどがひとつになったチャンネルストリッププラグインです。
実機はこれ。
泣く子も黙る、数えきれないほどの楽曲に使用されてきたSSL4000の卓です。
触ったことがない人でも、知らず知らずのうちにSSLの音は耳にしているはず。
プラグインを全トラックに立ち上げれば、実機さながらSSLの卓でミックスすることを疑似体験できるわけです。
音について
サイン波を突っ込んで検証してみます。
Dry
Analog OFF時
Analog ON時
アナログスイッチをONにすると、アナログエミュレーションによる倍音が付加されます。
エフェクター部
コンプレッサー
色付けがなく、気持ち良くハリを出しつつ丸くなる感じで、ついつい深くかけてしまいそうになります。
トラック単位では深めにかけて音作り、バス・マスターではうっすらかけて均す、という使い分けができそう。
EQ
ブーストもカットも分かりやすく派手なかかり方。
やり過ぎるとキツいですが、程よく使えば自然に気持ちよく仕上がります。やり過ぎ注意。
エキスパンダー
ドラムトラックや、なんとなくノリが悪いベーストラックなどのトランジェントをうまい具合にコントロールしてくれます。
負荷は軽く、操作は非常に分かりやすいのが◎。
コンプ・EQなどのエフェクター単体は、最新のプラグインにはかなわない部分もありますが、全トラックに立ち上げて音作りをすると、全体がまとまるし、馴染みます。
操作性も統一されるので、迷いなくミックスを進められるというアドバンテージも大きいですね。
ルーティングによって音が変わる
弱点を挙げるとすると、音の流れがパッと見では把握しづらいGUIですかね。実機で慣れている方は分かるのかもしれません。
切り替えが可能で、個人的に今のところは「Split」が好みです。
とはいえ、それほど複雑ではないのでしばらく使えばすぐ慣れるのかなと。
まとめ
良いところ
- 一通りのエフェクトがまとまっているので、とりあえずこれだけ挿しとけばなんとかなる
- CPU負荷が軽いので、貧弱な環境でも使える
- エフェクトを統一することで、音の方向性が定まってまとめやすい
- 慣れてしまえば操作は簡単で、直感的
- 割り切ってしまえば時短プラグインになると思われる
- プリセットが非常に多い
微妙なところ
- 慣れるまではルーティングがわかりづらい
- 個別単位のエフェクターの質は最新のものには劣る場合もある
- 少々ダイナミクスにかける
何と言っても負荷が軽いのがうれしい。
マスター・バスはもちろん、気兼ねなくトラックに挿していけます。ササっと簡単にまとまってくれるし、心地よい音になるという。
あれこれ複雑なプラグインを使用するよりは、SSLでまとめるのもひとつの方法です。
ではでは。
WAVES SSL E-Channel WAVES SSL 4000 Collection