本書は堀江氏が「渾身の力で書いた」という言葉通り、嘘偽り無い本質が書かれています。
堀江氏をよく知っている方は、この本のタイトルを見て納得だろうし、その秘密を知りたいと思うでしょう。
よく知らない方はこの本を読めば堀江氏がどんな人かよくわかると思います。
とにもかくにも、これからの時代を生きていく上での必須スキルが詰め込まれています。
なにかに挑戦している方、成長したい方は是非読んでみてください。
※この記事は、2017年6月3日に投稿されたものに、加筆修正したものです。
レアな存在になれ
まず、一つのことに1万時間取り組めば誰でも「100人に1人」の人材にはなれる。1万時間というのは、1日6時間やったと考えて5年。5年間一つの仕事を集中してやれば、その分野に長けた人材になれる。ここで軸足を変えて、別の分野に1万時間取り組めば何が起きるか。 「100人に1人」×「100人に1人」の掛け算により、「1万人に1人」の人材になれる。これだけでも貴重な人材だ。
1万時間の法則は至る所で言われていますが、それで身につけたスキルを掛け算にしていくとどんどんレアキャラになっていく。
音楽の分野でいくと、バンドマンがDTMをやったりとかもそうじゃないでしょうか。
更にブロガーだったりすると可能性が増えていくということ。
さらに飽き足らずまったく別の分野にもう1万時間取り組めば、「100人に1人」×「100人に1人」×「100人に1人」=「100万人に1人」の人材が誕生する。ここまですれば、あなたの価値と給料は驚くほど上がる。会社員として、これまで営業の仕事を1万時間やってきた。経理の仕事を1万時間やってきた。こういう人は、すでに「100人に1人」の人材になっている。しかし、このままでは「ただの人」だ。ここで、違う肩書きに着替えることで、あなたの価値は「100人に1人」から「100万人に1人」まで高められるのだ。
単純に100万人に1人になるには、15年かかることになりますね・・・。
しかし大切なのは、まずはひとつのこと「集中して取り組む」ということではないでしょうか。これだけでも100人に1人になれるので、大いなるアドバンテージです。
全てに5年かかるというわけでもないと思うんですよね。適性が合えば、早いうちから才能が開花する可能性も十分にある。それを見極めるにはやってみるしかない。
それに、レアキャラになるということは、リスクヘッジにもなるわけです。
色んな分野に挑戦することで、可能性も広がるのでとにかく動きまくることが大切。
点と点がつながるといつの間にか線ができるというのはジョブズも言っています。
「ハングリーであれ。愚か者であれ」ジョブズ氏スピーチ全訳:日本経済新聞
「完璧主義者」ではなく「完了主義者」を目指す
「すべての仕事で100点を取らなければいけない」と追いこまれてしまっては、すぐに息切れするし、大量のアウトプットをすることはできない。たまに〝手抜き〟をすることで、膨大な仕事を継続的にすることができる。
曲作りもそうですが、とにかく終わらせることって重要ですよね。
締め切り(納期)があると自動的にそうなるのですが、それ以外の場合は自身で時間を区切ってやるのが良いでしょう。大切なのはアウトプットすること。
量をこなせば質はついてくる。
仕事が遅かったり、仕事に忙殺されてしまっている人は、「仕事はすべて100点を取らなくてはいけない」という自己満足を、かなぐり捨ててみよう。「完璧主義者」は、何度もやり直し、一つの仕事にアリ地獄のようにハマってしまう。目指すべきは、完璧ではなく、完了だ。目の前の仕事をサクサク終わらせ、次に行く。そして前の仕事には戻らない。「完了主義者」こそ、大量のプロジェクトを動かすことができる
質を追求したいというのは「自己満足」の場合もあるということ。
こと創作活動においては、どうしてものめり込んでしまいがちですが、メタ認知能力を意識することも必要ですね。
「やらないこと」を明確に
「やること」を明確にするのではなく「やらない」ことを明確にしていく。断捨離ですね。
限られた時間しかない人生。いつも多動でいるために一番大事なこと。それは、1日24時間の中から「ワクワクしない時間」を減らしていくことだ。嫌な仕事はどうしたって気が進まない。効率も悪くなるし、能力だって発揮できない。そんなものを背負っていたら、身軽に、そして大量のプロジェクトを動かして生きることなんてできやしない。
僕もあなたも1日の持ち時間は同じ24時間。にもかかわらず、なぜ僕は好きなことばかりやっていられるのか。それは、自分がワクワク、ゾクゾクしないことは、すべて他人に任せてしまっているからだ。
これは大きく2つに分けて考えられると思います。
1つは、自分の活動している分野にかかわってくることの断捨離。音楽家であれば、ミックスやマスタリングは依頼するなどして、作曲やバンド活動に専念するなど。
もう一方は、生活にかかわることの断捨離。家事や活動している分野以外での人間関係や遊びなど。
酒をやめるとか、ゲームをやめるとか、食事は作らないとか。バッサリやめなくとも、ある期間中だけやらないと決めるなどする。
家事代行サービスや食事は全て外食で済ますなど徹底してやることで時間を作り生産性を上げる。
とにかくやらないことを明確にすることで、やるべきことにフォーカスできるし、集中力も増す。
睡眠こそ人生を充実させるための最優先事項
もう最近ではすっかりお馴染みになってきた「寝たほうが良い」というお話。
当たり前の様ですが、多忙な時はどうしても睡眠時間を犠牲にしてしまいがちです。でも、どうあがいても寝たほうが良いです。
徹夜とかは誰でもマズイとすぐ気づくのですが、気を付けなくてはいけないのが、毎日数時間足りていない慢性的な睡眠不足。
これはかなり危険でして、やる気がなくなったり疲れやすくなります。直接的に睡眠が足りていないと気づかない場合もあるので要注意です。
実際に取った睡眠時間を意識するように心がけましょう。
「よく寝る」は基本。「多動力」を発揮するために、睡眠時間を削るのは本末転倒だ。よく寝てこそ、超人的なスケジュールをこなすことができる。僕の超人的なスケジュールを知っている人が、みな口をそろえて言うことがある。それは「堀江さん、身体が強いですね」ということだ。僕は身体が弱いほうではないが、大学の体育会出身だったわけでもない。いたって普通の人間だ。では、その僕がなぜ周りから見ると超人的スケジュールをこなせるのか。それはシンプル。「十分な睡眠」と「ストレスのない生活」だ。
ストレスを溜め込まないというのも大切ですね。先述の「やらないこと」を決める、なども繋がる部分がありますが、うまく発散することも大切かなと。
ぼくの場合は新しい機材を買うことと、好きな曲作りに没頭することが一番の発散方法です。
くどいようだが睡眠こそ人生を充実させるための最優先事項である。明け方まで飲むことが多いから、基本的には午後から仕事を始める。無理をして早起きしたり、徹夜して何日間かすごい量の仕事をしたところで、長い目で見れば大した差はつけられない。身体を壊してしまってむしろ大きなロスをすることになる。
どんなに多くのプロジェクトを抱えていようと、睡眠時間は削るべきではない。改めるべきは仕事のやり方であり、生産性だ。当たり前のことだが、人間死んだらおしまいだ。多動力を発揮して莫大数のプロジェクトをこなすためには、いつまでも飛び回れる健康を維持するべきなのだ。
忙しいときは、寝る時間を削るのではなく生産性を上げることを考える。ほんとこれですね。まだまだ無駄をそぎ落としたり、効率化することが残されていないか考える。そういう部分にこそお金をかける。お金で時間を買う。
「お金で幸福を直接的に買うのは、コスパ悪いからダメ」まずお金で不幸と不便を排除する。次にお金で自由時間を買う。最後に、自由時間を学習や趣味、社会参加、大事な人との時間につぎ込む。これが一番推奨される、コスパよくお金で幸福を買うプロセス。
— 深津 貴之 (@fladdict) 2017年5月20日
資産を活かすな
資産や資格なんていっそ捨ててしまおう。自分がもっているものを何とか生かそうとすることであなたの動きは遅くなる。手持ちのカードを捨て「やりたいこと」に最短距離で行こう。資産や資格をもっていることで、むしろ腰が重くなる人が多い。そんなものさっさと捨てて、やりたいことをやったほうがいい。
「できること」の範疇で物事を考えていては自分の可能性にフタをしてしまっているようなもの。自分の現在地をリセットして「やりたいこと」をやる。
経験を活かしてというのは多くの人が陥りそうなところですね。クリエイティブになることの大切さも感じます。
もちろん経験が活かせることは非常に大切だと思いますが、いろんな可能性を生み出すには非常に有用な考え方ですよね。
資格も同様だ。ソムリエの資格があるから、その資格で何をやるのかを考えるのではなく、あなたがもしワインバーをやるうえでソムリエが必要なのだとしたら、そのときソムリエを雇えばいいのだ。「自分の資格を生かしてビジネスをやろう」なんて悠長なことを考えず、自分に足りない分野は人を雇って補完する。自分がやりたい仕事に、今すぐ手をつけることを最優先するべきだ。
今、手元に資格や資産(土地や家やキャリアなど)がある人は、むしろそれを生かそうと思うことで足かせになってしまうことがある。手持ちのカードを生かそうと考えるのではなく、何をやりたいかをフラットに考えて、その際に必要なカードを集めればいいのだ。そうすることで、スピードが加速し、いくつものプロジェクトを手掛けることができるようになる。
ゆったり構えている時間がもったいない。
とにかくやりたいことに突き進んで、必要になってから考えればよいという「考えてから走り出す」のではなく「走りながら考える」ことが重要。
さいごに
さすがはベストセラーだけあって良いですね。堀江氏ほど多動にはなれなくとも、学ぶべき内容。
ここで紹介していない内容もまだまだあります。現代社会を生き抜くためのやり方が詰まっています。
どの分野でも役立つと思うので是非ご一読を。
マンガもあります。