リバーブもAIに任せる時代。
リバーブコントロールは単純に響かせれば良いというわけではありません。
空間コントロールは、非常に繊細な調整が必要で、一朝一夕には極めることができない領域。
リバーブ上手に操ることができれば、楽器の質感もガラッと変わるし、楽曲のクオリティ向上は間違いない。
smart:reverbは、リバーブが苦手という方、素早く空間コントロールを行いたいという時間のない方、何れにも戦力となってくれるであろう素晴らしいツールなのです。
smart:reverb
smart:reverbは、音響心理学の原理と豊富なミキシング経験に基づいて設計されたA.I.ベースのリバーブプラグイン。
特徴は次のとおり。
- 数秒で楽器に応じた最適なリバーブ調整が完了
- 自然でやわらかい音質
- 視認性が良く使い方カンタン
- 自動調整した後に詳細なコントロールも可能
- 負荷が軽い
入力信号に応じた最適なリバーブを導き出す
他のプラグインに見られる膨大なプリセットや、IRなどは一切ありません。
入力ソースに応じた、素材に合わせた最適なリバーブを解析して適応します。
AIの解析は優秀で、コレジャナイ感になることは無いですね。
キックなど低域が強いソースはボワつかないように低域のリバーブ成分を少なめにしたり、高域が強く出ているソースは、響き過ぎてうるさくならないように高域のリバーブ成分を少なめにする、などそんな感じで上手くコントロールしてくれます。
少なくとも自分でやるよりめちゃ上手い…と思ってしまった。
直感的なインターフェイス
上段の、Particle Displayでは、リバーブの構造と現在適用されているリバーブのアクティビティが周波数帯域ごとに表示されます。
横軸が時間、縦軸が周波数帯となっており、何がどうなっているのか一目瞭然ですよね。
意図しない不要な残響成分なども把握しやすく、手早くカットできたりするので非常に良いです。
下段のTemporal Shaperでは、3つの時間的変化のコントロールが可能です。
- Decay リバーブ成分の減衰/増加
- Spread リバーブ成分のステレオ感
- Density リバーブ成分の密度
折れ線グラフをドラッグしてコントロール可能なので、聴感上で確認しつつ直感的に操作できます。細かい数値が無い分、ざっくりしていて分かりやすい。
音質について
個人的には、sonibleらしいなと感じる音質で、少々柔らかいです。よく言えばジェントルな雰囲気で、悪く言えば少々ぼやけた感じがしますが、非常にナチュラルな響きです。
アコースティックにもシンセにも合いそうな汎用性の高い質感。
クリエイティブな音作りも可能
自然で汎用性に特化した機能だけではありません。
リバーブテールをキャプチャして鳴らし続ける[Freeze]や、無限大の残響を生成する[Infinite]なども搭載しています。
CPU負荷
負荷は軽めですね。
- Windows 10 64bit(AMD Ryzen 9 3900X 3.8GHz 12コア)
- メモリ 64GB
- オーディオインターフェイス:RME UCX
バッファーサイズは512samples、サンプリングレートは44.1kHzです。
さいごに
sonibleのエフェクターは品質も良いのですが、敷居を下げてくれますね。
このソースにはAIがどうやってリバーブをかけているのかを見るだけでもかなり勉強になるし、音作りのスタート地点に立てるのではないでしょうか。
リバーブが良く分からないという人は是非使ってみてください。
もちろん時短目的にも大きな力を発揮します。
忙しい方にもオススメです。