おい!DTMer!
過去最大級のセールだぞ、買うのかい?買わないのかい?どっちなんだいッ!?
買ーーー(略)
ってなわけで、現在開催中のビッグセール「Soundwide Intro Bundle」について書いていきますが、各所で話題になりまくっているので「もう買ったよ!」という方も多いでしょう。
本記事では、買おうか悩んでいる方はもちろん「とりあえず買ったけどよく分からん!」という方のためにも、17製品全てをレビューしていきたいと思いますので、是非最後までお付き合いください。
Soundwide Intro Bundle 概要
「えーと、Soundwideって何…?」って方は、こちらの記事を参考にしてください。
収録されている18種類の製品名だけを見ても「よくわからん!」という人もいそうなので、カテゴリ別にして並べてみましょう。
- シンセサイザー
- ギター音源
- 民族楽器音源
- ボーカルエフェクト
- チャンネルストリップ
- EQ
- 空間系(リバーブ/ディレイ)
- ディストーション
- マルチエフェクター(主にギター/ベース用)
- AI搭載ノイズリダクション
- AI搭載ミキシング
- AI搭載マスタリング
- AI搭載ボーカルプロセッサー
- ヘッドホンキャリブレーション
- DAW
※国内限定の3種類のプレゼントソフトも含めてカテゴリ分けしています。対象の販売店以外で購入した場合は、国内限定特典は受けられないのでご注意ください。
う〜んwカテゴリに分けたところで全容を把握するには大変なボリュームでしたね、すいません。
「18製品もあったら使えないモノも入ってるのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、心配ご無用です。
18製品=6,600円(1製品あたり約366円)という爆安プライスにもかかわらず、使えないプラグインの詰め合わせということではありません。
それどころか、各方面で一線級のオールスターチームのような内容なんです。
それでは、製品をひとつずつ解説していきますよ!
音源 3種類
Native Instruments Massive 1
https://www.youtube.com/watch?v=voXyKALgswc&t=000s
Massiveは、世界で最も使用されている、人気のあるソフトシンセの一つと言って良いでしょう。
標準で1,300種類のプリセットが用意されています。
有償無償問わず、サードパーティがリリースしているプリセットが膨大に存在します。
一生かけても使い切れなレベルなので、終わらない音探しの旅にでかけることも可能。
「俺は他人が作ったプリセットなんぞ使わん!ハッ(笑)」というマッチョもご安心ください。
Massiveは、シンセサイズ能力においても、実践向けのものからクリエイティブなサウンドまで表現可能な”つよつよシンセ”です。
まともなソフトシンセを持っていないという人は、とりあえずMassiveがあれば何とかなります。
中田ヤスタカ氏が愛用していた(している?)ことでも知られており、プリセットには有名な楽曲を想起させるものも含まれていて「お」と、なること請け合い。
とにもかくにも、DTMerならばとりあえず持っておけ的な、業界を代表するマストなシンセでございます。
UJAM Virtual Guitarist SPARKLE
「カッティングギター入れたいなぁ…でもギター弾けないし…。サンプルはイマイチハマらないし、誰かに依頼するのもなぁ…」
そこにUJAMがあるじゃろ?
曲を一気にリズミカルで華やかにするためには、ギターのカッティングサウンドはかなり頼れる存在ではないでしょうか。
そんな思いを実現するのがSPARKLE。
上の動画を見てもらえば分かるのですが、使えそうな音がワンサカ入ってるので、ピアノロールでコードを打ち込んで再生すればクールなサウンドの一丁上がり。
Brainworx bx_subsynth
ハードウェア「dbx 120XP」をお手本に、機能を拡張したサブ・ハーモニック・シンセサイザーです。
シンセと言っても、低域を補強する目的で使うことがメイン。
どこか存在感が無い…迫力が足りない…という場面を、自然な低域を付加することで解決してくれます。
使用前使用後で「使用後の方がデフォ?」と思えるくらい心地良いサウンドにしてくれるのが嬉しい。
ただし、やり過ぎには注意!
ボーカルエフェクト
iZotope VocalSynth 2
とある「国内大人気バンドの億回再生を超える大ヒット曲」で使用されたことで、DTMer界隈で話題になったプラグインです。
その名前からボーカル特化のプラグインと思われそうですが、シンセサイザーなどにも効果的なんですよね。
音の変化が実用的かつ、非常にクリエイティブで楽しいので、時間を忘れて遊んでしまいます。
チャンネルストリップ
Brainworx bx_console N
bx_console Nは、BrainworksのCEOが所有する、Neve VXSアナログコンソールをエミュレートしたものです。
アナログコンソールでは、SSLと人気を二分する、Neveをエミュレートしたチャンネルストリッププラグイン。
90年代に製造されたコンソールということで、サウンドは迫力がありつつもパキッとしていて自然であり、わざとらしさを感じない質感に昇華させてくれます。
コンプレッサー/リミッター、エキスパンダー/ゲート、4バンドEQ、幅広いハイパスフィルターとローパスフィルターを搭載。
ミックス時にそれぞれのチャンネルに立ち上げれば “Neve卓” さながらの、統一されたコントロール下での素早いミキシングが可能になります。
DRY/WETの音源が多数あるので、是非聴いてみてください。
EQ(イコライザー)
Brainworx bx_digital V3
渋いインターフェイスと多くの操作項目があるためか、一見複雑で難しそうに見えるのですが、使ってみるとその印象はかなり変わるのでは?と思える、直感操作なEQです。
Brainworxお得意のM/S処理はもちろん、不要な成分を探してカットする作業や、一つのツマミで設定の帯域から下をモノラルにしたりと、かーなり便利で素早い音作りが可能。
その他にも、ダイナミックEQ、ステレオワイド、チルトEQなどなど機能は豊富なのですが、負荷が軽いので、目的の機能のみを使うというのも良いでしょう。
付属するミックス用の「bx_digital V3 mix」を各トラックで使用するなんてこともできます。
空間系プラグイン(リバーブ/ディレイ)
Exponential Audio Nimbus
Nimbusは、透明感のある自然な響きが特徴である同社のリバーブプラグイン、PhoenixVerbの兄貴分的立ち位置です。
美しい響きながら音の輪郭を保ってくれるので、メインの楽器やピアノなどアタック成分が重要となるトラックに積極的に使いたい。
アルゴリズムは、Plate2種、Chamber、Hallの4種類が搭載されています。
Exponential Audio R4
R4は、同社R2の詳細な音作りを可能にしたモデルです。
往年のハードウェアリバーブの音を踏襲しつつ現代的に昇華させたのがR4。
Nimbusと比較して、クリエイティブなリバーブを求める場合はこちらですね。
プリセットも1,200種類と膨大なのでアイデア出しにも使えそう。
Brainworx bx_delay 2500
ディレイに加えて、コーラス、ディストーション、ダッキングを搭載しているため、シンプルな空間演出から、クリエイティブな音作りまでこなせる多機能マルチディレイプラグイン。
質感はとてもシンプルで使いやすい。
元から個性が全面に出ているプラグインではなく、設定をいじって個性を作っていくタイプです。
ダッキングがとても便利で、サイドチェインルーティンが不要なのが良い。
Brainworx bx_stereomaker
うわっ…私のサウンド、狭すぎ…?と、お悩みの方は是非お試しくだされ。
違和感少なくサウンドをググッと広げてくれるのが、bx_stereomakerです。
モノラル互換を100%保ちつつステレオ化してくれるプラグインで、質感もかなり自然。
周波数帯も指定可能なため、大変便利でございます。
ディストーション
iZotope Trash 2
もうこの上ない程機能が満載のディストーションプラグインです。
無限の可能性を秘めた深い音作りが期待できますね。
質感はデジタル風味が強めな歪みで硬いサウンド。唯一無二感のあるクセになる音。
マルチエフェクター
Native Instruments Guitar Rig 6 LE
GUITAR RIG 6 LEは、アンプやキャビネットシミュレーターを搭載した、GUITAR RIG PRO 6の簡易バージョン。
6になって、質感が向上したという意見が多く聞かれます。
ってか、GUITAR RIG 6 LEはNative Instrumentsのオーディオインターフェイスなどに付属している非売品製品なんですよね。
踏み台でアップグレードが可能というのが最大のポイントなのです。
ユーティリティ
Sonarworks SoundID Reference Headphone Edition(8/31までの期間限定で使用可能)
モニターヘッドホンにもそれぞれ特性があり、楽曲に応じて、個体差のバランスを想定しつつ作業するは骨の折れる作業ではないでしょうか。
ミキシングやマスタリングにおいて、フラットにモニタリングできる環境作りはクオリティに直結するものだし、最優先に取り組むべき課題です。
Sonarworks SoundID Reference Headphone Editionは、どんなヘッドホンでもモニタリング環境をフラットにキャリブレーションしてくれるという優れもの。
ミックス・マスタリングの精度や作業効率が向上する可能性が高いので、一度味わうと後戻り出来ない可能性は大ですね。
iZotope Elementsシリーズ全種
- iZotope Ozone Elements ・・・AI搭載マスタリングプラグイン
- iZotope Neutron Elements ・・・AI搭載ミキシングプラグイン
- iZotope Nectar Elements ・・・AI搭載ボーカルプロセッサ
- iZotope RX Elements ・・・AI搭載ノイズリダクション
CMJの賢明な読者諸兄におかれましては、既に所持している可能性が高いであろうiZotope Elementsシリーズ。
そんなセールフリークには、Soundwide Intro BundleにElementsシリーズが含まれていることにそれほどインパクトを感じないかもしれません。
が、しかし!Elementsを侮ってはいけませんぞ!
言うてもそれぞれが、約15,000円の製品だし、iZotope未体験の人には革命をもたらすレベルなのです。
Ozone 9 Elementsでは、簡易的なマスタリングを数クリックで行うことが可能です。
Neutron 3 Elementsは、数クリックで自動ミキシングを行ってくれますので、あとは微調整するだけ。
Nectar Elementsは歌い手さんにも是非導入して欲しいプラグインですね。
空調ノイズや街ノイズもRX Elementsでしっかり処理が可能です。
Elementsを使用するだけでも楽曲制作の幅が広がるのは間違いないのですが、iZotope製品は各種Elementsからのクロスグレード/アップグレード可能なセールを行うことがあるので、Elementsを所有することで上位バージョンを手に入れる足掛かりにも。
関連セール:【限定復活】iZotope RX 9 M1対応記念セールが期間限定で復活!Waves製品からのクロスグレードも可能!
さいごに
今からDTMを始めるという方、まず買っておいて損はないでしょう。
また、いくつか持っているからダブるなぁ…という方、それでも元が取れ過ぎるのでお得です。
確実に言えるのは、今回のセールは、Soundwide設立の大盤振る舞いであり、ここまでのセールは今後も滅多にないでしょう。
千載一遇のチャンスなので「なんだか凄そうだけどよく分からん…」「使いこなせなさそう…」と諦めるのはもったいないのかなと。
ここまでセンセーショナルにDTM界隈を盛り上げてくれた、業界随一のデベロッパー連合「Soundwide」。今後の展望にもワクワクが止まらんですな!
ではでは。
おまけ
「初めてのiZotope11点セット」を買った人向けの「Soundwide Intro Bundle」検討用比較表 pic.twitter.com/tQQPYLt6xC
— ゆにばす(Computer Music Japan/Synth Sonic) (@universe_ex) May 12, 2022
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