先日、皆様のご協力の甲斐あって、好きなシンセサイザーランキング2019を発表することができました。改めましてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
さて、これまで2016年から開始して3回にわたってシンセサイザーランキングをまとめてきたわけですが、振り返ることによって感じることがありましたので、ちょっとまとめてみました。
ランキング表
●ベストセラーシンセは6つ
勝手にそういうことにしますが、2019年のランキングで上位6つ(100票以上)が確定しました。その実力からAvengerも入って欲しかったのですが票差がかなりあるので、やはり6位までが今のところは世間の圧倒的な支持を得ている”定番”ということになります。
●SerumとMassiveの2強時代
ここ数年はこの2強ですね。2019年は1票差ということで、ほぼほぼ互角の人気。Serum、Massive共にウェーブテーブル方式の2者がトップというのも興味深いです。
●2強に続く第二集団
で、それに続くSpierとSylenth1。音が良く軽くて使い勝手が良いバーチャルアナログという共通項が多い2者です。そしてシンセ界のラオウことOmnisphere2、そして手軽さと出音の良さから一度使ったら虜になるNexus2。この集団の壁が厚い。
●Spireの大躍進
2016年は10位に入っていたSpireが2017年は5位、そして2019年は3位となりジワジワと人気を高めています。ヴァーチャルアナログシンセとしての実力はかなり高く、使いやすさ(分かりやすさ)はもちろん、頻繁なセールが大きな要因。
●SynthMaster、Falconが意外に盤石な地位を築いている
難しいシンセと言われつつも意外と人気なのがSynthMaster。2ヶ月に一回くらいセールをやってることと元から価格も安いので買いやすいのかもしれません。音の密度も高いしコスパ良いと感じることもあるでしょう。
で、こちらも使いこなすのに一生かかるシンセ界のトキことFalcon(勝手に言ってます)。UVIインストゥルメントの高性能プラットフォームとしても活躍するのでハマった人は長く支持をするシンセと言えます。アップデートも頻繁だし、今後も化け続けるでしょう。
●ヴィンテージシンセ系は上位に入らない
シンセは時代を象徴すると言いますが、ヴィンテージシンセが上位にひとつも入っていないのが興味深いですね。2019年の結果では13位にヴィンテージシンセを専売特許とするArturiaからPigmentsがランクインするなど、今までになかったシンセサイザーが現代の音楽を彩っていることを裏付けています。
さいごに
レッドオーシャンであるシンセサイザーの市場で人気を勝ち得るためには、新しいシンセを生み出していくこと、適切な価格設定が重要です。
参考記事:高いシンセはもう売れないと思う
そしてセールを効果的に行っていくことが上位にランクインに繋がる要素ではないかと考えています。
ではでは。