お待ちかね、シンセマニアのターンでございます。
TOP10はもうガチガチの人気シンセが集うメジャー軍団だったので、ここはほっこりしつつ、お気に入りのシンセサイザーがランクインしているかどうかをチェックしていただきたいと思います。
TOP10はこちら⇒好きなシンセサイザープラグインランキング2019【SynthSonic調べ】
シンセ好きな方々からは「圏外編はよ」と仰って頂くことも多いです。
前回から時間が空いてますのでどう入れ替わっているのか注目。
11位~20位までの発表です。
好きなシンセサイザーランキング2017 圏外編【SynthSonic調べ】
11位 Air Music Technology Xpand!2 30票(前回10位)
惜しくもTOP10入りを逃してしまったXpand!2が11位となりました。名前にビックリマークが入っているのがトレードマーク。
100円セールや無償配布など度々話題になったマルチ音源。アコースティック系音色は今更リアルとはいえないものの、シンセとして解釈すれば十分に使えます。
シンセ音色もたくさん用意されていますが、オケヒが充実しているのが嬉しいです。シンプルでレトロなGUIもカッコ良いですよね。
現在もセール中。100円とはいきませんが、十分安いです。
12位 Air Music Technology Hybrid3 28票(新)
Xpand!2に続いてAIRからHybrid3がランクインです。わりと万能なシンセサイザーですが、どちらかというとEDM寄り。
よく100円セールをやっているので古くて使えないシンセかと思っていませんか?全然そんなことはありません。
今時の解像度高いとか、音が太いとか、ハイファイとかそういうのを求めるものではありません。特別なことを期待するシンセではないのです。
今となっては秀でたものはなくとも、Xpand!2同様、軽くて使いやすい、環境を選ばないシンセというポジション。工夫次第で今でも十分戦える力は持っています。
13位 Aituria Pigments 22票(新)
Arturiaの数々の先輩をブチ抜いて2018年末にリリースされたばかりのPigmentsがランクイン。
ソフトウェアでビンテージアナログシンセを復刻させ続けているArturia初のオリジナルシンセです。ウェーブテーブルとヴァーチャルアナログのハイブリッド仕様。
記事あります⇨ヴァーチャルアナログとウェーブテーブルエンジンを融合させた新世代シンセ、Arturia「Pigments」レビュー
Xfer Serumと比較されることが多いようですが、Pigmentsは後発なだけあって音はもちろん、使い勝手なども考え抜かれていて馴染みやすいです。
14位 u-he Diva 19票(前回13位)
普通のシンセじゃ満足できない・・・俺はアナログ感が欲しいんだよ!って人にオススメ、Divaです。
記事あります⇒最強のバーチャルアナログ u-he Diva レビュー
一見moogエミュレーションと認識されがちですが、実はJupitar-8やJP-8000までオシレーターを再現しているというカメレオンシンセという側面もあります。詳しくは上の記事読んでみてください。
同社のReproほどの暴れん坊(負荷的に)というわけでもないので、バランスよく使えるのはDivaでしょうね。
音のふくよかさ、滑らかさ、暖かみを兼ね備えた最高のシンセのひとつです。
15位 u-he Hive 17票(前回16位)
Divaに続いてu-heがランクイン。一部界隈でSylenth1キラーの異名を持つHIVE。u-heのEDM担当シンセ。もうすぐHIVE2がリリースされますね。
V1.2になりウェーブテーブルも搭載したことから性能的にはSylenth1より多機能になっています。
EDM担当と言っても、音色はマルチに使える優等生です。負荷も軽いので環境も選びません。DAW付属のシンセしかないので本格的なものが欲しい!というような方にもオススメできます。
今から購入しても€20でアップグレード可能です。両方使いたいという方は今がチャンスかも。
16位 Native Instruments FM8 14票(前回12位)
定番FM音源のFM8がランクインです。前回よりもちょっと順位を下げましたが、Native Instrumentsが誇るMassiveと並ぶロングセラープラグイン。
Skllirexも愛用している(していた?)ことでも知られています。
Massive Xも出ることですし、そろそろFM9(FM-Xかな?)とかの発表があってもよくないですかね?と期待。
16位 Image-Line Harmor 14票(新)
Image-Lineから Harmorがランクイン。先日50%OFFセールやってたのが功を奏したかも。
加算合成と減算型を組み合わせた強力なシンセサイザー。
残念なのはWindowsでしか使用できないところですね。それでもこの位置にきてるのはある意味すごいかも。
16位 Korg M1 14票(前回14位)
大定番のKorg M1がランクイン。もう今となってはGUIが小さくて見づらいですが、慣れている人には無くてはならない道具ですね。
総合音源の強みを活かした豊富な音色を合成するアドバンテージも大きな要素かもしれません。
あとはとにかく軽いので気軽に立ち上げたくなるってのが良い。
18位 DS Audio Thorn 13票(新)
Thornはとにかく質感が素晴らしいです。ノイズすら美しく粒たちが良い。何度かのセールを経てジワジワユーザーが増えて来てるのでしょうか。
基本はしっかり押さえつつ、今までにない音を鳴らすシンセサイザーです。個性もあります。グリッチシーケンサーも超優秀。
記事あります⇒ハードウェアに匹敵する質感のシンセサイザー、DS Audio「Thorn」レビュー
19位 IK Multimedia Syntronik 11票(前回16位)
ヴァーチャルアナログよりもサンプリングの方が再現度が高い、というUVIと同じ思想で制作されているシンセサイザーバンドル。DRIFT技術・ラウンドロビンを組み合わせによるアナログサウンドの再現が特徴です。
記事あります⇒IK Multimedia Syntronikレビュー【ヴィンテージシンセ38機種をバンドルしたハイブリッド音源】
音の傾向としては使いやすく、明るく活き活きしたサウンド。
19位 Air Music Technology Vacuum Pro 11票(新)
またもやAirからVacuum Proがランクインです。
こちらも100円セールなど安売りの影響でユーザーがグンと増えたのではないでしょうか。あくまで100円はセール価格でしかないので、全然普通に使えるシンセサイザーだと思います。
真空管がたくさん搭載されていて音を歪ませまくることから、一部では「汚シンセ」と呼ばれていたとかいないとか。
Air Music Technology Vacuum Pro
19位 Synapse Audio Dune2/3 11票(前回16位)
上位にランクインしているEDMシンセに引けをとらない実力を持っているDUNE。つい先日バージョン3がリリースされました。※票は2と合算。
3になってデザインも一新され、カッコよくなりましたね。音もパワーアップしていて、今後さらにファンを増やしていくのではないでしょうか。期待です。
さいごに
定番揃いのTOP10とは違い様々な顔が見れて面白いですね。
一応お伝えしておきますと、NI Reaktorも10票で次点でした。Reaktorで動作するプラグイン(Monark、Razorなど)も含めると結構な勢力にもなります。判断が難しかったのですが、一応省きました。
新たにランクインした新作や、セールの影響がモロに出て使用されているシンセも多くランクインしてマーケティングの参考にもなりそうな結果となったような。
あとは質感の高さで頑張っているu-heが2機種ランクインしたのも興味深いです。TOP10に入る人気シンセを使う傍ら、2・3番目には品質を求めたりしているのかなとも勝手に想像。
今回の結果をふまえて、上位を独占している人気シンセの牙城を崩すのは至難の業だなーという印象を強めました。
しかし、テクノロジーは日進月歩。ブレイクスルーを起こす新しいシンセ、既存のシンセも大きな刷新からの生まれ変わりを期待しつつ、今回のランキングの締めと致します。
今後もタイミングをみてランキング企画やっていきますので、よろしくお願いいたします。