やっぱ「AI」でしょ!
令和の時代に未来を語るには「AI」が欠かせませんよね。
我らがDTM業界、とりわけプラグイン界隈でも例外なくその波が押し寄せているのは聡明な読者の方々はご存知でしょう。
そんな「AI」を活用して、難しいとされるエフェクターの筆頭”コンプレッサー”をやっつけてしまおうってのがインテリジェンスプラグインの雄、Sonibleがリリースした「smart:comp」です。
自動学習EQのイメージが強いSonibleですが、培った技術を活かしてのコンプレッサーエリアに殴り込み。
特徴は次のとおりです。
- 数秒でコンプレッション最適化完了
- クリアで抜けの良い音質
- 視認性が良く使い方カンタン
- 自動コンプだけでなく詳細設定も可能
- トラック向け
- 負荷軽い
それでは詳細をレビューしていきます。
※この記事は2019年7月4日に投稿されたものに、加筆修正したものです。
人工知能搭載コンプレッサーsmart:comp
smart:compは、Sonible社独自のAI技術による自動コンプレッサーで、2,000以上の帯域に渡り入力信号を継続的に分析。
音の不均衡を動的にする、超高解像度マルチバンドコンプレッサーのような機能をインテリジェントに自動処理。
スペクトルコンプレッションとは、トラックに可能な限り最高の定義と最大の透明度を与えることです。
誤解を恐れずに言うと「トラックに挿してワンクリックで良い感じに仕上げるコンプ」です。
数秒で最適化されたコンプレッションを実現
9種類のプロファイルから素材に合うものを選択して、録音ボタンを押すと数秒で最適なコンプレッションを提案してくれます。
プロファイルの選択肢から察するに、トラック向けコンプ推奨なのかなと。
今回はドラムトラックに使用するので「drums」を選択しました。
前半部分がドライ。後半部分が「drums」でAI処理したものです。
音の芯を失わず、クリアに迫力が出て抜けが良くなってますね。
パラメーターがどのように変化したのか、画像でも見ていきましょう。
処理前
処理後
音の傾向はクリアで、調整次第ではマスタリング/バストラックでも十分に活躍します。
ただ、「オートコンプ」はトラック向けかに使用するのが良いかのかなと。
その他機能
コンプレッサーとしての性能は高く、オートのみならずマニュアルにて詳細設定ももちろん可能。
AtackやReleaseを視覚的に微調整できるので、非常に直感的。
コンプがどの様に動作しているのか、音がどのように変化しているのか把握しやすい。
コンプレッションする帯域をフォーカスすることが可能です。例えば低域のみにかける、など。
ヘッドフォンアイコンをクリックすると、フォーカスした帯域のみを聴くことができるのも良いですね。
下段のSpectralはコンプレッサーの圧縮が強ければ強いほど色濃く表示されます。
負荷
負荷は非常に軽いです。
録音している間は少々上がりますが、それでも重い部類ではありません。
環境を選ばず使用出来るので非力な環境の方も安心かと。
AIプラグインの中には非常に重たいものもある中、これは大きなアドバンテージではないでしょうか。
計測環境です。
- OS・・・windows10 64bit
- CPU ・・・Intel Corei7 3.2G
- メモリ・・・32GB
- DAW・・・Studio One 3
- Audio I/O・・・Solid State Logic SSL 2
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
AIの精度や使い勝手などクオリティはまさに次世代プラグインと言えます。
あと見逃せないのが、普通のコンプレッサーとしてもとても優秀ってところ。
Black Rooster Audioの1176シミュということで気になってたVLA FETと昨日セッション中におすすめしてもらったsmart:comp購入。早速本日使ってますが2つともバッチリ。特にsmart:compは凄すぎて未来感すら漂ってる。音響に関する技術は日々進歩してて面白い!
— D.O.I. (@doiidp) 2019年7月4日
スマート部分いらんじゃん てくらいそもそものコンプの部分が優秀だぞこれ https://t.co/NXPLuKhVkr
— しばやん (@yaaaaaan) 2019年6月25日
コンプレッサーよくわからん、って人はマストバイ。
ではでは。