シンセに囲まれたい!(願望
創作活動のモチベーションを維持するためには、やる気にさせる環境を整えることも重要です。
中田ヤスタカ氏は次のように語っています。
僕は「曲を作りたくなる!!」という事は、曲作りが好きかどうかより、「そこに座って作業したくなるかどうか!?」が重要だと思うんです。曲を作りたいと思う期間は短い一瞬かもしれないですよね。
でも、その機械を触っている時間が楽しいと思う場所があれば、そこにいる事が好きになる、つまりは曲を作る行為そのものが好きになると思うんですよ。
逆に、どんなに曲作りが好きでも、自分が気に入っていない機材たちに向かっていると、作りたい気持ちが持続しないと思うんですよね。
だから、これから音楽制作を始める人は、是非「ハード的に自分が魅力を感じる物」を集めた方が良いと思います。部屋に置いているだけで、満足する位のお気に入りアイテムを(笑)。
ヤスタカ氏のスタジオは一見シンプルですが、それだけにお気に入りアイテムで固められているのでしょう。
プロこそモチベーションを保つ環境を大切にしているはずですから、かなり気を配っているはず。
ってなわけで、座りたくなる環境を構築するアイテムをまとめてみました。
※この記事は2016年7月5日に投稿されたものに加筆修正を加えたものです。
座りたくなる環境づくり
PC
最重要なのはPCです。昨今のプラグインは質が良くて高負荷なものが増えてきているので、PCの性能が低いと快適な作業ができずに苦痛になります。
コンピュータートラブルは本当に不毛な時間が経過するだけですから、色々やっているうちに気持ちが途切れ、いつしか制作から遠のいてしまうのです。
現時点でなるべく高いスペックを選んでおいた方が安心ですね。少なくともメインドライブはSSDで。
サクサク快適な環境が最大のモチベーションアップと、クオリティに直結します。
ヤスタカ氏はWindowsからMacに乗り換えていますが、理由としては「壊れた際に同じものを買えばすぐ復旧できるから」という理由です。
デスク・イス
デスクやイスは視覚的にも物理的にも身体的にも影響が甚大です。
健康面を考えつつ、気に入ったデザインのものを選んだほうが長い目で見た時に後悔しません。色や素材もなるべく妥協しないほうが良いでしょう。 買い替えはなかなか出来ませんので。
MIDIキーボード
弾ける人は最低61鍵盤は欲しいですね。弾かない(弾けない)人は49鍵で十分です。
ただ、サンプルの確認やキースイッチアーティキュレーション搭載の音源を考慮するならできるだけ61鍵以上をオススメします。
ヤスタカ氏はKomplete Kontrol S61を使用していますが、NKS目的ではなく、良質な鍵盤として使っているそう。
キースイッチ云々にこだわらなければ、ミニ鍵盤という選択肢もありかと思います。
https://synthsonic.net/archives/54958188.html
マウス及びトラックボール
キーボードとマウスは作業中最も触れるものですから、デザインももちろんですが、正確な操作をするために「質」「使いやすさ」にこだわるべきです。
ヤスタカ氏はMacに乗り換えた際に、Magic Trackpad 2にしてます。Macbookのトラックパッドと同じ操作で出来るようにとのことでした。
合わないものを選ぶと疲労感にもつながってきます。価格が高ければ良いってものでもないので、自分に合うものをしっかり選びましょう。
個人的にはずっとM570を使用しています。マウス疲れるって人は試す価値あります。
キーボード
ヤスタカ氏は現在Macということもあって、Apple純正品のMagic Keyboard。Macbook Proのキーボードは使わず、Magic Keyboardを使用。
手前にキーボード、奥にMIDIキーボードを配置するという、スタジオ作業の環境と同じにしたいという理由だと思います。
トラックパッドもそうですが、環境を慣れたものに最適化させるという、そういったところにもヤスタカ氏のコダワリを感じますよね。
ヘッドフォンスタンド
スタンドがあるのと無いのではデスク上のスッキリ感がえらい違いますのでオススメです。 整然とした環境の方が集中力が生まれやすいので気が散りません。
数が増えてくると特に必要かと思います。
バナナスタンドもヘッドホンスタンドとしてオススメ。
期待に応えなければならない気がしたのでヘッドホンかけてみた pic.twitter.com/yARZztv0ud
— ゆにばす(シンセサイザー/ゲーム音楽) (@universe_ex) 2015年5月14日
ヘッドフォンかけないときはバナナかけておきましょう。良い感じに熟します。
時期を逃すと悲劇が起こる pic.twitter.com/vAnliXaqN3
— ゆにばす(シンセサイザー/ゲーム音楽) (@universe_ex) 2015年7月10日
最近はこれがお気に入りです。
さいごに
クリエイティブになるには、自分に合った環境、楽しい環境をいかに作るかが最重要かと考えます。
もちろんクオリティも大切ですが、それはクリエイティブの先にあるものじゃないかなと思います。
今って、スタジオという考え方が少しずつ変わってきていると思うんです。いわゆるスタジオは”録る場所”に回帰していくんじゃないでしょうかね。で、クリエイターにとってのプライベートスタジオは、”自分にとって最適化された場所”ということでいいのかなと。