様々なシンセサイザーをカスタマイズコントロール可能なMIDIジェネレータープラグイン、Audiaire ZENITHをレビューします。
手持ちのシンセサイザーをパワーアップ、新たな使い方の提案をしてくれる優れモノ。
次のような特徴があります。
- 手持ちのシンセサイザー(ソフト・ハード)がパワーアップする
- 単一シンセ内では成し得ない表現が可能
- 古いシンセと最新MIDIソフトの掛け合わせで新しい発想が生まれる
- 動作は非常に軽い
- プリセットが豊富で面倒な設定は不要
それではレビューしていきます。
Audiaire ZENITH
Sample Magic、Attack Magazine、Sounds to Sampleの創始者であり、20年以上に渡ってシンセサイザーを研究してきたSharooz Raoofi氏が手掛けているだけあって、機能と使い勝手が高い次元で融合しているプラグインです。
以前レビューしたZONEは「数あるシンセサイザーを1つにまとめたい」という構想から生まれましたが、ZENITHはアルペジオ・コードジェネレーターを軸に、フィルターなどのMIDIパラメーターを組み合わせ、全てのシンセに最新のアプローチを可能にしました。
使用方法
使用したいシンセとZENITHをVSTiで立ち上げます。
Cubaseの場合は、シンセサイザーの[INPUT]にZENITHを選択し、モニタリングボタンをONにすることで設定完了です。
これで、手持ちのシンセサイザーに対してZENITHで生成したMIDIを流し込めるようになります。
プリセット(100種類以上)が用意されているシンセは面倒なMIDI Learn設定は不要。用意されていないシンセは少々手間はかかるものの、かなり直感的で手数が少なく設定できます。
ソフトウェアシンセサイザーのプリセット多数収録
SERUM、Sylenth1、Massive、Nexus2、u-he各種、Arturia各種などのプリセットが収録されています。プリセットを切り替えると自動的にMIDIが割り当てられるのも快適です。
ZENITHで複雑なMIDIパターンを構築し、ソフト音源側で音色を切り替えるだけでも、単独の音源内だけでは想定しえない、多様な表現表現が可能になるので、思いもよらない化学反応が起きます。
いつも使い慣れているシンセサイザーの音なのに、異なるアルペジエーターを掛け合わせるだけで全く違う音源を使用している感覚になるんですよね。
慣れた音源なのに、新鮮に感じられるのは不思議な感覚です。手持ちの資産を最大限活用できるのは嬉しい限り。
ハードシンセもコントロール可能
上記のコントロールはハードウェアでも同様に行えます。
AuriaireのSharooz Raoofi氏はハードウェアシンセサイザーを多数コレクションしているだけあって、プリセットも非常に豊富で網羅性が高い。
Roland TB-303やDX7などビンテージシンセも含まれているため、最新のアルペジエーターとビンテージシンセを掛け合わせることが可能になります。
プリセットを選択するだけで設定が可能になるところがポイントです。
24種類のMIDI CCがコントロール可能
MIDI CCは最0大24種類がコントロール可能です。ノブやスライダーを作成して自由に割り当てられます。
割り当てたパラメーターをドラッグ&ドロップでシーケンサーレーンに紐づけるだけで、とてもクリエイティブな効果が得られます。
これだけ直感的にシンセサイザーをコントロールできるのはシンセ本体だけでは不可能です。
無限に追加できるシーケンサーレーン
シーケンサーレーンはZONE同様、CPUが許す限り無限に追加可能です。
プリセットも多数収録されていますが、パレットからパターンを選択することもできます。
ランダマイザーも搭載されており、アイデア出しにも役立ちますね。
CPU負荷
CPUへの負担はほとんどありません。
Windows64bit(Core i7 3.2G)、メモリ32GB環境での計測です。
さいごに
手持ちのソフト・ハードウェアシンセサイザーがパワーアップします。
お気に入りのシンセに一味違うアプローチを行いたい、更に能力を引き出してみたい、という方にオススメ。
同じインターフェイスでコントロールを習熟していけるのも大きなポイントかと思います。
ではでは。
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