音源

80・90年代のPCMハードシンセ好きに絶対オススメ『UVI Synths Anthology』レビュー【デモあり】

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買って大正解でしたコレ。

前から気になってた音源だったんですが、先日半額だったのでようやく買いました。

80年代、90年代のハードシンセが好きって方に強烈にオススメしたいソフトシンセUVI Synths Anthologyです。

アナログシンセの音もたくさん入ってるんですが、それ以外が特に良かったのでオススメしていきます。

※2016年10月31日追記

Synth AnthologyⅡがリリースされました。

Synth AnthologyⅡは総合音源ハードシンセサウンドの集大成だ【JD-800ピアノ収録】 : SynthSonic

アナログシンセ意外のPCMシンセに注目

パッケージがアナログシンセの写真なので、アナログシンセの音しか入ってないように錯覚してしまいがちですが、PCMシンセや、FM音源、ウェーブテーブルのシンセの音満載です。

カテゴリ分けされてて、シンセがタイプ別でズラリ。壮観です。

プリセットは2,109音色以上収録されてます。「以上」ってどういうこと?公式にそう書いてありました。とにかくいっぱい入ってます。容量は9ギガです。

収録シンセ

◆ Roland:Jupiter-4、Jupiter-8、SH-101、JD-800、JD-990
◆ Yamaha: CS80、CS60、CS15、CS40M、CS70M. DX1、DX100、TX816、FS1R
◆ Oberheim: X-Pander、Matrix 6、Four Voice、OB-Xa
◆ Sequential Circuits: Prophet-VS、Prophet-5、Prophet One、T8
◆ PPG: Wave 2.0、Wave 2.3、Waveterm B、PRK FD、EVU、HDU、Commander
◆ Korg: PS3200、Trident MK2、MS-20、M1、01/W、DW8000
◆ Casio: CZ1、CZ100、VZ1、VZ10M
◆ ARP: Odissey、ARP2600、Chroma
◆ Waldorf: Pulse、Wave、Microwave XT、Q、Micro Q
◆ Misc: Synclavier II、Technos Acxel、Mellotron M400、Access Virus、Kawai K5000  他

UVI Synths AnthologyUVI Synths Anthology

アナログの音も良いです。使える音ばかりで、よほどこだわりが無い限り即戦力レベル。でもアナログシンセの音が欲しければ、他社からもたくさん出てますからね。

80~90年代PCMシンセが高いクオリティで収録されているモノって意外と少ないです。

それでついついハードシンセに手が伸びる・・・って気持ちわかる人、そんな人にぜひオススメしたい。

ちなみに「PCM Christmas」はJD-990に入ってたベル系の音です。デモの最初の音がソレです。

DXエレピ、FMベース、PanFlute、ストリングスアンサンブル、クワイア等々盛りだくさんです。弾いててニヤニヤすること請け合いw

総合音源ではないので、JVシリーズのようなものとは微妙に違います。エレピは入ってるけど、アコースティックピアノとかは入ってないです。アコギ、ストリングスアンサンブル、パンフルートは入ってるけど、オケ系の音は入ってない、ってな感じです。

デモの音少ないですが、参考までに。本家のデモで良さがあまり伝わってない気がして録りました。

JDのブラスや、01/Wのブラスとかも良いんですよね。もう最高。

実機と比較して全てが80点くらいの音

uvi engine

UVIエンジンはSpectrasonics Omnisphereの前身、Atmosphereにも採用されたほど優れたエンジンです。

バーチャルアナログよりも、サンプリングという考え方のもと、シンセサイザーを作り上げてきたUVIならではのクオリティの高さは他を圧倒しています。

もっとPCM音源とか入ってるアピールした方が良いと思うなぁ。パッケージと含めて、誤解されてる気がするんですよね。

しかしながら、全く同じ音!凄い再現度!というわけではなく、全体的に80点くらいの音です。良く言えば、鳴らすとニヤニヤできるほどのクオリティで、他の音とよく馴染む使いやすい音に加工されています。悪く言えば、実機よりもマイルドでデジタル臭がします。

そういった意味ではメリットもあるので、80%の再現度といったほうが良いでしょう。

全体的に音はサンプリングってこともあって、強烈に太くはないです。かと言って古いシンセ臭さはありません。非常に使いやすい音です。さすがはSpectrasonicsに採用されただけのことはありますね。

これ約10年くらい前のシンセなんだけどホント良くできてます。


UVI製品は、基本的にはサンプリングです。音源そのものの方式をモデリングしているわけではないので、実機をサンプリングしたものを、UVIエンジンを利用して加工、さらにUVIエンジンのシンセシスを利用して、音を付加させて1つのプリセットを作り出してます。どういう機材でサンプリングされてるかはUVIの人間ではないので正直よくわかりません。音の傾向から、毎回その時々によりけりなのかなという気はしてますが、何らかのDI→HA→コンプ(さらにはEQも)をし、その後ADした音なのではないかと思われます。

 

各UVI製品の似てる似てない。 #UVI «  StudioW4M – Ryuichiro Yamaki Official Site –各UVI製品の似てる似てない。 #UVI « StudioW4M – Ryuichiro Yamaki Official Site –


このUVIの音源の特徴は、サンプリングとシンセシスのハイブリッド仕様であるUVIエンジンを採用しているという点。最近、ビンテージシンセの再現というと、RolandのACBやArturiaのTAEのような、アナログ回路のモデリングが増えている中、UVIでは、あえてサンプリングにこだわった音作りをしているのです。

 

サンプリングにとことんこだわるUVIのビンテージシンセの継承手段 : 藤本健の“DTMステーション”サンプリングにとことんこだわるUVIのビンテージシンセの継承手段 : 藤本健の“DTMステーション”

さいごに

古い音源ですが、好きな人はめちゃ好きだと思います。

音質も十分納得できるものです。

古いPCM音源の音が欲しい方は、ハードシンセ漁る前に検討してみるといいと思います。

ちなみに、FalconかUVI Workstation(無料)で動作します。

Falcon買ったら$100バウチャーついてくるのでそれで買うのもひとつの方法です。

とにかくハードシンセ好きにオススメ!

ではでは。