Omnisphereの数あるインターフェイスの使い方について解説していきます。
今回は『ORB』(オーブ)について。
KORG WAVESTATIONの様なベクトルシンセシスを彷彿しますが、ORBは数種類の音色をモーフィングするのではなく、ひとつの音色に対して、複数のパラメーター(フィルター等)をモーフィングして、面白い効果を表現する機能です。
難しい操作は無く、直感的にシンセサイザーの音色変化を体感できる仕様になっています。
ORBとは
Object Request Brokerの略称。
異なるコンピュータ上して実行されているプログラム間で、データや処理要求などのメッセージをやりとりするための仲介を行なうソフトウェア。
分散オブジェクト技術の中核となるソフトウェアで、ORBを利用することで、離れた場所にあるコンピュータ上で実行されているプログラムの機能をあたかも自らの機能であるかのように呼び出して利用することができるようになる。
※IT用語辞典 e-Words より引用
私がオムニを買った時には既に実装済みだったんですけど、Ver1.5.0から実装されたようです。iPadアプリでオムニをコントロール出来ます。
でも、Orbの単語では【球(体)】という意味もあるので、グラフィックから見ても二つの意味をかけてるとんでしょう。ちゃんとかかってるところが流石。
ただ、iPad使わなくてもORBは使えますので今回はPCのみ(マウス)での操作をやっていきます。
ちなみにMIDIコントローラー等でもコントロール出来るようです。ライブパフォーマンスとかでカッコよさそう。
各種機能
1.ORB
ON/OFFのスイッチです。まずはこれをONにしましょう。
2.REC
RECを点灯状態にしてから、Orb(白玉)をドラッグして動かすとパフォーマンス(軌道)を記録してくれます。結構無茶な動きも大丈夫です。直感で動かしてカッコイイ動きが出来たら記録して使えます。
3.SONG POSITION
REC時に設定し、REC後に反映されます。LEGAT、SONG POSの2種類があります。
LEGATは鍵盤を離したら最初からOrbの記録が最初に戻ります。対してSONG POSは、鍵盤を離してもOrbが動き続けます。
4.MOTION
こちらもREC時の設定です。REC後に反映されます。MOTION、1BAR、2BARS、4BARSの4種類があります。RECの時の時間の長さが違います。数字が大きいと時間がREC時間が長い。MOTIONは記録の時間は短いものの、記録した似た動きをアレンジして付け足してくれます。
5.CLEAR
設定をリセットします。
6.DICE
毎回押す度に、ランダムでチューニングしてくれます。どんな設定になるかわかりません。
7.DEPTH
設定されているパラメーターのかかり具合(深さ)をスライダーで調整できます。
8.INERTIA
Orbはドラッグを離した後も惰性で流れて行ったり、勝手に動きます。その挙動を調整します。スイッチでON/OFF、スライダーで度合いを調整します。
良い感じのOrbが出来たら、記録も出来ます。オートメーションにも対応。
まとめ
ORBの設定はパッチによって自動的に最適なモノが設定されますが、自身で自由に設定を変更する事も可能です。
でもパッチを選んで、適当に動かしてみて、DICEでランダム設定して、適当に動かす・・・というような直感動作の方が面白そうです。狙ってやる効果であれば他のインターフェイスでやれますからね。
『使いこなすには一生かかる』オムニの機能を、適当に遊んだり、直感使用で『こういう表現も出来るんだ!』というオムニの可能性を知るきっかけになるインターフェイスと言っても良いかもしれない。
直感を、音楽脳を刺激してイマジネーションを増幅させるものなのではないかと実感しました。iPadとの連携も面白そうですが、PC操作でも十分です。
SPECTRASONICS Omnisphere 2