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ストレスフルな日常から解放してくれるモノ…それはモジュラーシンセ。
この記事を読んでいる方にとってはきっと共感できることかと思います。クリエイティブな作業に熱中すると、まるで時間を忘れてしまうほどの没頭感が生まれますよね。
そしてその結果として生じるのが、心地良い疲労感。不思議と、その疲れが心と身体をリフレッシュさせ、頭をスッキリとさせてくれるのです。
モジュラーシンセにはそれに似た効能がある、と個人的には感じているんですよね。
ただひたすら「音に向き合う」そんな尊くも贅沢な時間、そんな相棒にピッタリなのが今回紹介する MULTIPHONICS CV‑2。
モジュラーシンセに少しでも興味がある方、是非是非さいごまでお読みください。
MULTIPHONICS CV‑2
MULTIPHONICS CV-2は、音の創造過程を直感的でわかりやすい方法で体験できるソフトウェアで、複雑なモジュラーシンセサイザーの組み立てとパッチング(有線接続)を簡単に操作することができます。
その魅力は使いやすいだけでなく、唯一無二のサウンドクオリティに加え、視覚的にもカラフルで直感的なGUI。
これにより、マウスだけでスムーズかつ効率的にパッチングが可能となり、ソフトウェアでもモジュラーシンセサイザーの音作りの楽しさを十分に堪能できるし、音楽制作の新たな可能性を切り開いてくれる、そんな製品です。
音について
音はさすがAAS!と思わせるような、繊細で滑らか、物理モデリングを極めしサウンドですね。
VA-3の記事でも書いたのですが、印象は「デジタルで表現したアナログシンセ」。アタックがハッキリしているのに、デジデジしていない個性があります。
サウンドの幅はエゲつないほど広いので、唯一無二のサウンドを狙いつつも時にはクリエイティビティを解放して適当に触っていくのも良いかと。
如何にもモジュラーというプリセット群も頼もしい存在です。
エフェクターとしても使用可能
2023年4月のアップデートにより、15種類のモジュールが新たに追加され、エフェクトプラグインとしてモジュラーシステムが使用可能となりました。
通常のエフェクターを立ち上げるのと同じ要領で、MULTIPHONICS CV‑2 Effectを呼び出すことができます。
モジュラーシンセとしても圧倒的に完成の領域なのですが、エフェクトとしても機能するのは嬉しいですね。
ユニークで複雑なプリセットも多数用意されているので、当てていくだけでも音作りの可能性を感じます。
モジュール単体での使用はもちろん、複数を組み合わせた複雑なエフェクトも自由自在。
シンセ初心者にも触って欲しい
カラフルなGUIは好みが分かれるかもしれませんが、それが視認性の高さと直感的な操作を実現しているのではないかと。各モジュールは機能的にデザインされており、使いやすさが感じられます。
初代Multiphonicsのユーザーは、新たに追加されたエフェクトモジュールの機能を堪能しつつ、電子音の世界を時間を忘れてさらにディープな音作りが可能になるでしょう。
しかし、Multiphonics CV-2のようなモジュラーシンセは、初心者にとっては敷居が高い存在に思えるかもしれません。配線やモジュールってなんやねん!という人、わかります。
ですが、シンセサイザーの構造や仕組みを学ぶには、モジュラーシンセに触れることが遠回りに見えて最も効率的な方法なんですよね。信号の流れが有線で示されるので、慣れてくるとすべてが一目瞭然。
初心者がいきなり実機のモジュラーシンセを購入することは、難易度と費用の面から見てもハードルが高いと言えます。モジュール単体の費用はもちろん、多数必要となるパッチングケーブルのコストも見逃せません。また、プリセットがないのもハードルになっちゃいますね。
それらの要素を総合的に考えると、ソフトウェア上でこれらの操作が可能なMultiphonics CV-2は、圧倒的なコストパフォーマンスを提供していると言えます。
最初は音を出すことすら苦労するかもしれませんが、著名なサウンドデザイナーが作成したプリセットが多数用意されているため、視覚と聴覚を使いながら参考にして進めることが可能です。
そして、モジュラーシンセを一度触ってみると、他のシンセサイザーに触れたときに、理解度が格段に上がっていることに気づくでしょう。
負荷について
立ち上げるモジュールの数により多少変化しますが、概ねこれくらいです。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 12
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
※CPU負荷は、音色や設定によって変化するため、あくまで参考程度にとどめてください。
さいごに
各種DAWソフトウェアに対応していますが、スタンドアロンで使用することもできるのも嬉しいところ。モジュラーシンセサイザーは触ってナンボ。
触れば触るほど、使いやすさを気にかけて設計されているのが伝わってくるのは、モジュラーシンセサイザーをマニアだけのものにはしたくないというAASの哲学を感じることができます。
少しでもモジュラーシンセサイザーに興味がある方、気負いせずに、気軽にチャレンジするときっと楽しいと思いますよ。
ではでは。