moogをエミュレートしたプラグイン、サンプリングした音源は数えきれないほどリリースされており、正直、食傷気味になるほど。
そんなレッドオーシャンなmoogエミュレーションの中でも、グググっと抜きんでる高品質なものが、The Legendです。
買いました。マジ最高です。 pic.twitter.com/HluRyprUuF
— ゆにばす(シンセサイザー/ゲーム音楽) (@universe_ex) 2018年5月24日
さてさてそんな感じで、本日もシンセ愛を語っていきたいと思います。
※この記事は2018年8月7日に投稿されたものに、加筆修正したものです。
Synapse Audio The Legend
まずはこちらの動画をご覧ください。実機との比較動画です。
スゴくないですか?もう説明不要、ただただ感動。
電圧制御発振器(VCO)、電圧制御フィルタ(VCF)、電圧制御アンプ(VCA)など、あらゆるコンポーネントがソフトウェアでこれまでにない精度でモデル化されています。
公式がここまで豪語するほどの自信…これが眉唾じゃないところがすごいのです。
moogの実機は、Behringer製以外触ったことないので、実機との比較はYoutubeになってしまうのですが、聴く限りは間違いなく最強かと。
https://synthsonic.net/archives/%e6%9c%80%e9%ab%98%e3%81%aeminimoog%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%80%81behringer-model-d%e3%83%ac%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc.html
少なくともプラグインでは”キング”です。
他のmoogエミュとの比較
手持ちのmoog系シンセと比較しても、圧倒的で抜群の音質、実機感。
こうやって比べるとそれぞれ個性があって面白いです。
UVI 「Ultra Mini」とIK Multimedia「Syntronik」はサンプリングなので直接比較というのもあれなんですが、やはりmoogっぽい、ホンモノっぽいという部分ではThe Legendが図抜けてます。
良い悪いということではなく、ポイントは「ホンモノっぽい」という部分ですね。
音の立体感、密度、ナチュラルなうねり、滑らかさ、空気感、どの部分においても勝っています。
もちろん他のモノでも音作りによって、似た音には追い込める部分もありますが、質感はどうにもかなわない。
これはマイナスポイントかどうか迷うところですが、濃くて太過ぎるため、場合によっては楽曲への馴染みが悪いかもしれません。
うまく加工するなどの工夫が必要でしょうね。特にデジタル系の曲には特に浮きまくるのでそのままは使えません。
チューニングのこだわりが凄い
実機オーナーで、俺のmoogと違う!と仰る方はきっと実機の個体差のせい、と言えるほど実機な音が出ます。
で、そんなコダワリ派のあなたのために、様々なチューニングができます。
The Legendは、moog2種類をモデル化しているため、「Early」「Late」(前期モデル、後期モデルってことでしょうか)の切り替えが可能なんですね。
これはアナログ実機の個体差、部品公差を考慮したものですよね。
Voxengo SPAN PLUSを使用してます。便利。
白い方が「Early」(後期)。全体的に元気がありますね。
電源を50Hzと60Hz切り替えとかもできるという拘りっぷり。
これはパッと聴いた感じ違いがわかりませんでしたね。
加えて、OSCILLATORSの「KEY TRACKING」「DRIFT」が素晴らしく、アナログシンセ独特のピッチずれ、うねりを調整可能。
マニアも納得の機能が満載過ぎてSynapse Audioの徹底したこだわりが垣間見えます。
操作性
操作性は視認性も含めて良いです。シンセがなんとなくわかる、という人はマニュアル無しで全然使えるレベル。
フィルターの質感なども素晴らしく、実機を触っている感覚になるのが不思議。
プリセットは480種類用意されているので一通りのmoogサウンドは堪能できますが、音作りをしないと勿体ないですね。
CPU負荷
モノで使用することを想定して、1音のみ鳴らした状態。激軽とまでは言いませんが、軽い部類です。
気にせずに立ち上げても差し支えないレベル。
ポリで鳴らすとちょっとだけ気になるかもですが、クオリティを考えると納得ですね。
計測環境です。
- OS・・・windows10 64bit
- CPU ・・・Intel Corei7 3.2G
- メモリ・・・32GB
- DAW・・・Studio One 3
- Audio I/O・・・Solid State Logic SSL 2
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
moogが欲しい方は実機を買う前に一度プラグイン試してみてください。
プラグインらしく、ポリ仕様になっていたり、エフェクターも搭載されているのでそのあたりは実機プラスαです。
シンセ好き必携のプラグインですね。
Synapse Audio Software「The Legend」
https://synthsonic.net/archives/omnisphere-2%e3%82%92%e4%b8%80%e7%94%9f%e3%81%8b%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%82%82%e4%bd%bf%e3%81%88%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%81%99%e3%82%8b%e6%8b%a1%e5%bc%b5%e9%9f%b3%e8%89%b2%e3%82%aa%e3%82%b9.html