世界的に大ヒットしているシンセOmnisphereの前身シンセAtmosphereをご紹介します。
いまだに愛用している方も多いのではないでしょうか。
Omnisphere発売と同時にディスコンになっています。Omnisphereが上位互換でAtmosphereの音色を全て内包しているので問題ないのですが、実はちょっと違う部分もあったり。
懐かしさに浸りつつ、ちょっと振り返ってみたいと思います。
AtmosphereとOmnisphereの違い
音色の違いや数等は割愛します。
サウンドエンジン
OmnisphereはSpectrasonics自社開発のSTEAMエンジンですが、AtmosiphereはUVI社のエンジンです。同じパッチでも音が違うのはこのためです。
圧倒的に軽い
Omnesphereもそんなに重たくないのですが、Atmosphereは激軽です。いくらでもってことはないですけど、かなりの数を立ち上げられます。安定感もハンパないです。
32bitオンリー
2002年発売ですからこれは仕方ないです。
インターフェイスが1つしかない
用途に応じてインターフェイスがたくさんあるのは嬉しいんですけど、シンプルな方が慣れも早く直感操作できるので良いですよね。
エフェクトなし
個人的に「音作りはなるべくエフェクト使うな」というのが根本にあるので、ソフトシンセにもよりますが、質の悪いエフェクトはバシバシ切るところから始めます。
だけど最近のソフトシンセは内臓エフェクトの質が高いので、Omnisphereもそうですが、そのまま使えるものも多いですよね。
立ち上げた時の音が異なる
細かいことかもしれませんが、立ち上げた時、最初に鳴る音が、Omnisphereはノコギリ波、Atmosphereはサイン波です。
音出すとロゴがアニメーションする
ざっくり、こんなところでしょうかね。
音について
先述のとおり、UVIエンジンを使用してますので、現行の音とは同じパッチでも毛色が違います。
Omnisphere同様2オシレーター仕様です。大窓のパッチ名を選択するとリストが表示されます。若干骨が折れる作業ですが、切り替えがスムーズに進むのでそこまで困りません。
小窓にはウェーブ名が表示されていますので、カーセルを合わせるだけで、どんどんウィンドウが開いていきます。最終的にはパッチを構成している2つの波形が確認できると。
ベルの音やパッドの音はAtmosphereのころから良かったです。ブラスの音もエリックが作っているだけあって、Rolandっぽくて好きですね。
本家サイトで音聴けます。
レビューするからには自分でも音上げて手作り感出していこう!ってことで、プリセット「See Through Brass」を双方で鳴らして比較してみました。
①Atmosphere
②Omnisphere(エフェクトあり)
③Omnisphere(エフェクトなし)
①エフェクトないAtmosphereの実力がわかりますね、フィルターの効きも自然です。ダイナミクスがあって尖りつつも、デジタル臭さが少ない。
②、③Omnisphereのクセみたいなのがわかります。決して悪くはないのですが、相対的な感想では少々音に丸みがあって太さを強調しつつも、どことなく腰が弱い感じ。中域のわざとらしさがOmnisphere臭い感じです。
どちらも個性があってイイですね。でも比較すると全然UVIエンジン負けてないっすw
さいごに
何はともあれ、AtmosphereあってのOmnisphereですね。
現在はOmnisphere2が現行モデルとして一部からはシンセ系最強と称賛されシンセ界に君臨しております。
使うには「一生かかる」とエリックが豪語しておりますが、そのうち3も出しちゃうんでしょうねきっと。
個人的にはJD-800やJD-990のディストーションリードを再現出来るようになってほしいです。あれはエフェクターがキモw
ではでは。
SPECTRASONICS Omnisphere 2