Oberheim SEMをエミュレートしたソフトシンセの最高峰、Brainworx bx_oberhausenをレビューします。
Plugin Allianceで取り扱うシンセは他にThornとLIONがありますが、bx_oberhausenはアナログ担当といったところでしょうか。
シンセと言えばmoogでもProphetでもなく、オーバーハイムという方もいるかと思います。品質においては大満足の逸品です。
※この記事は2019年9月24日に投稿されたものに加筆修正しました。
Oberheim SEMの最高峰ソフトシンセ
後発なシンセサイザーだけあって、文句なしな品質です。★で評価するなら5点満点。
後述しますが、負荷が非常に高いのでその部分が残念ではあります。
GUIもシンプルで1時間も触れば習得できそう。派手な演出はありませんが、実機エミュなのでこれで正解ですね。
エフェクターはReproっぽいストンプボックス的なデザインで分かりやすく、思わず食指が伸びる感があって使いたくなります。さすがはBrainworx、効きも良く、使えるエフェクトです。なお、順番はドラッグして入れ替え可能。
品質はソフトウェアシンセ屈指
アナログシンセの品質の高さで言うと、この前紹介したReproやThe Legendがあげられますが、bx_oberhausenも負けていません。
アナログ感がすごいというよりも、誤解を恐れずに言えばOberheimを超えてる音がします。粒立ち・抜けが良く、しっかりと元気が良いOberheimなのですが、現代的な雰囲気も感じられるんですよね。
Oberheim好きは真っ先に鳴らしたくなるであろう、ブラス、パッド系は秀逸で文句なし。
ベースとなる波形やフィルターの品質な高さのせいか、プリセットを一通り聴いてどれも納得の質感なんです。
弱小シンセにありがちな「アルペジオの音が貧弱で使えない」「音色的に線の細い音が蚊の鳴くような音で無意味」とかそういう気持ちには全くなりません。ハードシンセのような存在感が漂います。
負荷が異常に高い
シンセの品質が高いだけに非常に残念なのですが、負荷が異常に高いです。Repro、Diversionと比肩するレベル。
エフェクターを全て切ってもそれほど変化がないです。オシレーターをはじめとするシンセ自体が大きくCPUを食っています。
Reproと言い、品質が高いシンセはどうしても負荷が高くなりがちですが、ユニゾンなんて非力な環境ではとても使用出来ないレベル。
品質を担保するためには仕方ない部分ではありますが、時代が進めば解決するので今のところはPC1台につき1つまで立ち上げて使用するのが良いかと。
Arturiaとの比較
Oberheim SEMのエミュレートと言えばArturiaなのですが、この前レビューしたProphetと同様、やはり同じようにちょっと違うかなぁという印象なんですね。
Brainworxと比較すると、少々元気さが足りない感じ。
ただ、負荷はすごく軽いので環境を選ばず使用できるシンセとしてはArturiaはとても優秀です。
さいごに
それにしてもbrainworxの技術力の高さには驚くばかりです。
エフェクター各位が負荷軽かったので期待したのですが、シンセはそうはいかなかったようですね。少なくとも今のところは。
ただし、品質は最高峰。Oberheimマニアの方は必携でしょう。
品質重視ならbe_oberhausen、負荷重視ならArturiaをオススメします。
ではでは。
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