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Steinberg CUBASE 13 レビュー

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Sponsored By YAMAHA MUSIC JAPAN

ユーザーの声、届いてます。

DAWソフト屈指の人気を誇るSteinberg CUBASEの最新バージョン、CUBASE 13がリリースされました。

前バージョンのCUBASE 12のリリースから1年半ぶりですね。

今回CUBASE 13を触ってみて感じたのは、創造性を後押しする効率の追求、トレンドを取り入れたプラグインの増強、そして初心者の方向けの作曲支援機能の充実が見られました。

既存ユーザーの改善要望をしっかり取り入れつつも、新規ユーザーの事もしっかり考えてくれている正統進化、幅広いユーザーが非常に好感が持てる仕上がりに。

今回も一足早くCUBASE 13をデモさせて頂いたので、レビューをお届けします。

CUBASE 13 概要

CUBASE 13の主な新機能は次のとおりです。

  • チャンネルタブ
  • MixConsoleの刷新
  • コードパッドの刷新
  • サンプラートラックの進化
  • 新プラグイン「ボーカルチェイン」
  • 新プラグイン「Black Valve」「EQ-P1A」「EQ-M5」「Vox Comp」「Vocoder」
  • オーケストラ音源「Iconica Sketch」
  • キーエディタの進化
  • ショートカットウィンドウの刷新
  • その他

それでは、いくつかの機能について詳細を見ていきましょう。

チャンネルタブ

インスペクターの左側、DAW画面の最も左側ですね。こちらにチャンネルタブを表示することが出来るようになりました。

チャンネルタブは、EQ、トラックのインサート(エフェクト)、センド、フェーダーなどにアクセスできます。ミックスコンソールの1チャンネルを抜き出して大きく表示する感じ。さながらハードウェアのフィジカルコントローラーのようにも見えますね。

今まではフェーダーを操作するにはエディット画面からミックスコンソールにアクセスする必要があったのですが、これからはエディット画面でトラックの切り替えとともに操作が可能に。

また、エディット画面では、各トラックのインサートを開くとボリュームやパンの表示が閉じてしまい同時に複数の操作が出来ない仕様だったのですが、CUBASE 13では改善されました。

CUBASEの各トラックに標準搭載のEQは、ポインタを合わせるとポップアップ表示されるようになり、視認性が格段に向上するとともに、使いやすくなっています。

このように、チャンネルタブの実装、その他の機能改善、操作性向上により、ミックスとエディットが今まで以上に同時進行しやすくなっています。これは凄まじい操作性の向上が見込めるのではないでしょうか。

MixConsole

CUBASE 12までは、チャンネル名が最下段にしか表示されていませんでしたが、コンソール上部にも表示されるようになりました。

また、フェーダーのグラフィックも刷新、メモリには数値も表記されています。バックの色がブルーグレーからブラック寄りに、チャンネル名のカラーも明るく。

MixConsoleだけでなく全体的にグラフィックがモダン・ポップな雰囲気になっており、コントラストがハッキリしたためか、視認性が格段に向上しています。

CUBASE 12

CUBASE 13

コードパッド

コード名が表示してあるパッドを選択しドラッグ&ドロップするだけでコード進行が作れてしまう作曲支援ツールのコードパッドも大きく刷新されています。

1つのコードパッドをクリックすると、次にどのコードを選択すれば良いのかが色(緑~赤の5段階)で示していくれるところが大きなポイント。コードアシスタントの機能と組み合わさったようなイメージ。

緑色のみを選択してつなげていけば、極めてソレっぽい進行になるし、ここぞという場面で赤を選択するなど、直感的に楽曲の骨組みを作ることが可能。

初心者の方や、どこから曲を作ったら良いのか分からないといった方にとっては、かなり頼もしい機能ではないでしょうか。

また、コードパッド右側には、コードエディター、五度圏、リストを表示可能です。コードパッドで選択したボイシングの少し違った提案が欲しい場合などにかなり有効になってきます。

サンプラートラック

サンプルを読み込んで自由自在に加工する、サンプラートラックも強力にパワーアップしています。

オーディオデータを伸ばしたり縮めたりすることで、タイミングや長さを自然に修正できるAudioWarpに、スペクトラルワープモードが搭載されました。

CUBASE 13では、SOLOもしくはMUSICの2択でしたが、あらたに3つのモードを選択できるようになっています。各モードには最適化されたコントロールパラメータが用意されているので、より自然によりクリエイティブな音作りが可能。

また、エンベロープツールバーの実装により、迅速にエンベロープを書き込むことができます。さらに、豊富なプリセットも用意されているのも◎。

新プラグインの追加

CUBASE 13では新たに次のとおりプラグインが追加されました。Artist以上のグレードで使用することが可能です。

  • Vocal Chain
  • Black Valve
  • EQ-P1A
  • EQ-M5
  • Vox Comp
  • Vocoder

前バージョンのCUBASE 12では、リミッターにモジュラーエフェクト、メータープラグインSuper Visionのモジュールが追加されましたが、昨今のトレンドからかCUBASE 13では、声素材に重点を置いたエフェクターが多めですね。

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VocalChain

VocalChainは、ボーカル処理に特化したモジュール式のマルチエフェクトプラグインで、クリーンアップ→キャラクターの調整といったヴォーカル素材に対してのメイクアップをVocalChain内で完結できます。

また、新しく追加されたプラグイン(Vocoderを除く)はVocalChainにモジュールとして搭載されているのも良いですね。

このようにEQ-P1Aと同じレイアウト、構成のEQが使用可能。

また、Vocal Chainのモジュールとして使用することで、周波数のグラフから直接コントロールも可能になるため、EQ-P1AをパラメトリックEQのように使用することも出来ます。

「ブーストとカット同時にしているのに、なんで音が整うの?」と思っている方は、BOOSTとATTENの関係が視覚化されるのが嬉しいはず。

EQ-P1A、EQ-M5(Proのみ)

こちらは言わずもがな、某有名パッシブEQのエミュレートですね。今回追加された製品の中でも個人的に気に入ったのが、EQ-P1Aです。

とても良い質感で、ボーカルはもちろん、アコギやピアノ、シンセサイザーやドラムなどなど、すべてのトラックで思わず使いたくなるヤツ。

高域もしくは低域が物足りない場合は、EQ-P1Aを立ち上げて好みに調整すれば一丁上がり、そんな感じ!シンプルな操作性、見た目もグッド。

手持ちの他社製品との比較もしましたが、方向性は同じではあるもののキャラが異なるので、使い分けできるなぁと思いました。

BlackValve(Proのみ)

BlackValveは、真空管プリメインアンプとクラシックコンプレッサーを組み合わせたプラグイン。必要最低限のツマミのみで、操作が非常にシンプルで良い。メーターもしっかり搭載しているのでコントロールもしやすい。

ツマミはゼロの状態でも通しただけで少々質感が変わりますね。音の傾向は中高域がナチュラルに持ち上がります。

PEAK REDUCTIONで滑らかにしつつも、DRIVEで抜けの良さ、存在感を補完するような使い方が良いかも。

VoxComp(Pro、Artist)

非常にシンプルなヴォーカル用コンプレッサー。

必要最低限のパラメーターとツマミのみのほぼワンノブプラグイン。

単体で使うのであれば、ナレーション等、余計な機能は要らないのでコンプだけかけたい、という場合に使えそう。

Vocoder(Pro、Artist)

SteinbergのVocoderは、古参CUBASEユーザーであればピンとくるかもしれませんが、旧バージョンのCUBASEに付属していたものをリニューアルしての復活です。

オーケストラ音源Iconica Sketchの追加

Steinbergのオーケストラ音源Iconicaは、オケ音源専門のデベロッパーであるOrchestral Toolsとの共同プロデュースで制作されたライブラリです。

そのIconicaシリーズから、Cubase 13用に簡易版である「Iconica Sketch」が付属。

34種類の楽器と140種類のアーティキュレーションが用意されており、容量は5GBと簡易版というよりは、音源単体として使えるレベルの製品です。

HALionにもオーケストラ音色は用意されているものの、リアリティにおいては専用音源であるIconicaに軍配ですね。

MIDI 2.0について

マニュアルに、CUBASE13からMIDI2.0のサポートが記載されています。

MIDI2.0については、新しい技術ということもあり、対応ハードウェアも一部の製品のみ対応という現状はありますが、早くから対応することで、ユーザーに仕様の違いを気にすることなく使えるようにしたいとのこと。

この部分については不確定要素が多く未知数なので、今後のアップデートに注視する必要がありそうですが、いち早く対応する姿勢を示してくれているのは嬉しいですね。

さいごに

CUBASE 13は、時代にマッチしつつも既存の機能をより強くした、筋肉質な進化ではないかと感じました。

今回新たに加わったプラグインや、サンプラートラック、オーケストラ音源などは、時世を考慮したものが多い印象です。CUBASE付属の音源やプラグインが、これだけ充実してくると、まずはCUBASEだけでも、ある程度制作が出来るのではないかと感じます。

チャンネルタブの新設やミックスコンソールの刷新は、劇的な時短と快適さを実現したことは間違いありません。

音楽制作の初心者から、CUBASEを使い倒しているガチのユーザーにとっても、誰しもが納得のアップデートと言えるのではないでしょうか。

ユーザーに寄り添う進化を遂げた最新版のCUBASE 13を体験するともう戻れないほど便利になっています。

ではでは。

Steinberg CUBASE 13