2023年のうちに、買っとけ(迫真
国産プラグインデベロッパーVoosteQから「Material Comp」に続く待望の製品第二弾として登場した「Model N Channel」は、リリース当初から大きな話題となっています。
これはひとえに、Material Compの成功によるVoosteQへの信頼度が高いことは言うまでもありません。
また、各方面から高評価されていることもあり、すでに愛用している方も多いことでしょう。
そんなModel N Channelですが、ぼくも例に漏れず、すっかり常駐プラグインとなってしまいました。本記事ではその特徴と、サウンドの印象について書いていきます。
VoosteQ製品は、Computer Music Japan Storeにて、絶賛お取り扱い中です。また、弊ストア限定のMaterial Compとのバンドルもお得になっているので是非チェックを。
Model N Channel
参考記事:VoosteQ Model N Channel徹底レビュー
まずは、Model N Channelの特徴を列挙してみます。
- 実機をリスペクトしつつも現代のサウンドに昇華した使いやすい質感
- 多機能(プリアンプ3種、コンプレッサー2種、イコライザー3種、トランス5種)
- 直感操作でわかりやすい
- CPU負荷が軽い
- PC5台までアクティベート可能(神)
- GUIが異様にカッコいいのでテンション上がる
- セール中につき非常に安価
音が良く、多機能であり、負荷が軽くて、GUIもカッコいいときたもんだ。これだけの内容の詰まっている製品ですので愛されるハズですね。
「チャンネルストリップ」という枠には留まらないほど非常に多機能なのですが、主な使い方としては、各トラックやバスに立ち上げて、ミックスにおける作業の様々な効果・処理を実現するイメージですが、マスター段でも活躍してくれるかと思います。
プリアンプは、NEVE1084の「84」、NEVE31102の「31」などレジェンド2機種に加えて近年リリースされたモダンタイプの3種。
コンプレッサーは、NEVE2544の「25」、NEVE32264の「32」をエミュレート。
EQは、NEVE1084の「84」、NEVE31102の「31」といったように、NEVE有名どころのサウンドすべてが手に入る、と言っても過言ではありません。
そしてマスターセクションには、Material Compでもお馴染み「Analog Flavor」を搭載。
スタジオコンソールのサウンド、トランスやアナログ回路をエミュレーションされていて、この部分が他のNEVEエミュとは異なるアドバンテージですね。
中には「Fake Capacitor」という改造された偽物が良い音だったとのことで、エミュレートしたものも。遊び心に溢れていて楽し過ぎる!
後述しますが、機体のコンディション(新⇆古)を調整可能な「CONDITION」も非常に面白く便利です。
サウンドについて
実機のサウンドに寄せながらも、現代のサウンドに昇華されているだけあって、しっかりとした色付けはあるものの、スカッとしつつもシルキーで、馴染み良いサウンドです。
尖った質感というよりも、ジャンル問わずハマりそうな汎用性の高い音作りができるなと感じています。
モデリング系のプラグインを使っていると、単音で聴く分にはめちゃくちゃ気持ち良い音なのに、いざ2ミックスでは違和感があったり、馴染ませるためにもう一手間かかったりする場合があるんですよね。(テクニックの問題かもしれませんが…
Model N Channelは、良い感じの音にすると同時に混ざり易く整えてくれているイメージ。
ミックスが上手くいかない、時間がかかる、そういう悩みを解決してくれる可能性が大いにあるかと。
MASTER段の「CONDITION」は、新品の状態から酷使されて古くなったサウンドを再現してくれるのがマニア心をくすぐりまくりですねw
新品はパキッとした明るいサウンドで、古くなると少々緩く温かみがあるサウンドになっていきます。元のキャラを保ったままの変化なので、シーンに応じて使い分けできるのが◎。
グラフィックも全体的に酷使された感じになり雰囲気出という…芸が細かい!気分も上がりますね。
CPU負荷
複数のモジュールが搭載されいるので負荷が心配でしたが、それに及ばず、非常に軽いです。
オーバーサンプリングON
オーバーサンプリングONにすると、倍くらいになりますが、それでも実用の範囲内ですね。
アナログエミュレート系のエフェクターにありがちな「音は良いけど異様にCPU負荷が高い」という心配はご無用。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 12
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
※CPU負荷は、設定によって変化する可能性があるため、あくまで参考程度にとどめてください。
CPU負荷に関しては相当こだわって低くなるようにしました。もちろん音質に妥協は出来ないのでギリギリのところを攻めたつもりです。CPU負荷の削減を怠ると例えば5倍ほどCPU負荷が重くなったり、CPU負荷を意識しすぎて減らしすぎるとアナログ感や音質の深みみたいな部分を犠牲にすることになります。
特にEQはGUI上では3バンド+2つのフィルターに見えますが、複雑なカーブを再現するため、さらに直接出力する音を加工しないがDSPを制御する用に内部で21バンドのEQが動作しています。
コンプに関しても1バンドですが、内部でコンプ以外のDSPを制御するためにパラメーターによっては最低4個〜最大14個のコンプが作動してます。
Material Compは最大7つのコンプレッサーが同時に動いてましたが、より複雑なDSPになってます。
ここまでのDSPを組み込んでもCPU負荷は抑えるように丁寧に開発してます。
参考記事:Model N Channel 開発者直接インタビュー!
CPU負荷への徹底した拘りが素晴らしいですね。
音楽制作をしている方は、高性能PCを所有している方ばかりではありません。負荷が軽いということは、それだけ多くの方に届くということに繋がっていくのではないでしょうか。
さいごに
製品のクオリティはもちろん、開発者の「音作りを楽しんでほしい」という熱意がビシビシ伝わってくるプラグイン。使っているこちらまで楽しくなるのが不思議ですね。
Model N Channelは、クオリティが高いモジュールを別売りしても良いんじゃないかと思えるほど多機能で、それぞれのクオリティが高いです。とりわけ、ANALOG FLAVORの部分は人気出そうw
まぁそんなことをしなくても、すべての機能があり得ない安価でゲットできますので、国産デベロッパーのVoosteQを是非使ってみてください。
ちなみに、Material Compとの組み合わせで、より一層深い音作りが可能になりますよ!
ではでは。
Computer Music Japan StoreではMaterial Compとのバンドルや、クロスグレードも取扱っております。