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映画のワンシーンが浮かぶ、そんなサウンド。
Sonora Cinematic社は、「The Art of Sound」を掲げて妥協のないサウンドを開発する、イギリスのデベロッパー。
一般的なチェロ音源には収録されていないような奏法や質感が特徴の、クリエイティブに溢れたライブラリに仕上がっています。
POIESIS CELLO
POIESIS CELLOは、非常に音楽的な質感と表現力を持ち合わせたチェロ音源で、様々なアーティキュレーションを直感的に扱うことのできるKontakt用ライブラリ。
多数用意されたアーティキュレーションが秀逸で、指一本で鍵盤を抑えるだけでも、映画のワンシーンが浮かんでくるようなサウンドが凝縮されています。
鳴らしているだけでも、インスピレーションが刺激されてアイデアが湧いてくる…これは、サンプルや直感操作で表現できるリアルさに加えて、完成されたサウンドであることの裏付けですね。
かといって、サンプルをただ鳴らすのとは異なる、楽器としてのクリエイティブを存分に発揮できる機能が搭載されているのがポイント。
それでは、POIESIS CELLOの概要から解説していきます。
Textures
「Textures」と「Shorts」という2種類のインストゥルメントが用意されており、それぞれに専用のGUI、アーティキュレーションがあります。
共通しているのは、3本のハイエンド・マイクのコントロールで、各種スライダーを操作するだけで、緻密な音作りを実現。
- Neumann U87(LDC)
- AEA R84A(RBN)
- Schoeps CMC/mk4(SDC)
「Textures」は、43種類のアーティキュレーションから選択が可能で、単体で鳴らしても十分に説得力のあるサウンドが得られますが、2種類を選択し、POIESIS CELLOのキャラクターを象徴する中心上部に搭載された「x-fadeノブ」でスムーズにクロスフェードさせることで、POIESIS CELLOの真価が発揮されます。
x-fadeノブは、モジュレーションホイールにルーティングされているので、音色を切り替えつつMIDIコントローラーからグリグリしながら手早く試せるし、オートメーションを書く際にも役立ちそう。
実際の楽器ともシンセサイザーとも言えない非常にユニークなサウンドの変化を極めて簡単に演出出来ます。
アーティキュレーションの数は実に43種類。
中でもトレモロが生々しいリアルさを醸し出していて非常に良い感じです。
ADVANCEDをクリックすると、エフェクトや、クロスフェードの設定が行えます。
Shorts
Shortsのアーティキュレーションは、ピチカート、スタッカート、スピッカートの3種類のシンプルな構成です。
動画で確認できますが、ピチカートの鍵盤を強く弾いた際の感じがとてもリアル。
Shortsには、x-fadeノブの搭載はないですが、鍵盤で切り替えが可能です。
リアルタイムで切り替えつつ弾くのであれば、最低でも49鍵盤は欲しいところ。
エディット画面はシンプルですね。
音について
ドライなサウンドで、サンプルの質感が非常に高く、弦の振動がしっかり見えるような質感です。
映画のワンシーンを思わせるような、雰囲気と色気をまとっているため、情景が浮かんできます。
触る前は、キワモノ・飛び道具的な音源かな?と思っていたのですが、様々なアーティキュレーションを使い分けられるクリエイティブなチェロ音源でした。
シチュエーションにハマればキャラクターの確立したチェロ音源として、バッチリ使える音源です。
CPU負荷
Kontakt 6で使用しましたが、負荷は気にならない程度で、読み込みは速くストレスはほぼ感じませんでした。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 12
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
普通のチェロ音源は持っているけど、もう少し変化・表現力が欲しいという人にはドンズバではないでしょうか。
用途としては、映画やドラマなど劇伴にハマりそうですが、ドライなサウンドなので多方面で応用は効きそうです。
アイデア次第で、オリジナリティに溢れる音色/表現が可能な、クリエイティブに溢れた音源ではないかと。
直感的に操作できるので、楽曲制作に集中できるところもポイントです。
ではでは。