音源

Arturia V COLLECTION CLASSICSは買いなのか?

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2015年4月24日、 V COLLECTION の新しいバンドル、CLASSICSが4月24日に発売されます。

Vコレ4は13種類のシンセをバンドルした豪華版ですが、CLASSICSは厳選6種類をバンドルしてます。

果たして、買いなのかどうか。

音のデモは過去記事にてどうぞ。

Arturia V COLLECTION 3 全部レビュー 【デモあり】 : SynthSonicArturia V COLLECTION 3 全部レビュー 【デモあり】 : SynthSonic

各グレード比較

現行はVコレ4か、CLASSICSですが、一応3の内容も材料として載せておきます。

V COLLECTION
              CLASSICS        4           3     
mini V
Prophet-V
Jupiter8-V
ARP2600 V
Oberheim SEM V 
modular V ×
CS-80 V ×
Wurlitzer V ×
Matrix-12 V × ×
Solina V × ×
VOX Continental V  × ×
SPARK Vintage × ×
SPARK 2 × ×
Analog LAB

5種類のシンセは人気のもので、使えるものばかりです。

「人気のあるシンセだけをバンドルして低価格で提供しよう」という事でしょう。

で、他のも欲しくなったらアップグレードしてねという。

5種類のシンセに加えてAnalog LABもバンドルされていますので、他機種の音色も簡単な加工しか出来ないものの、5,000音色堪能できます。

ARTURIA ANALOG LAB | フックアップARTURIA ANALOG LAB | フックアップ

ArturiaのTAEとは

Arturiaの本部はフランスです。1999年にフレデリック・ブランによって設立されました。

Moog Modularを開発する際には、モーグ博士のところに通い詰め、称賛と同時に強力なバックアップを得て、ソフトシンセ化するという偉業を成し遂げた方です。アナログシンセサイザーへの愛は誰よりも強い男でしょう。

Frederic_Brun

Moog Modular Vを皮きりに数々のアナログシンセサイザーをソフトシンセ化してきました。

ArturiaのソフトシンセにはTAE(True Analog Emulation)という技術が使われています。


TAE®技術について
TAE®とは、True Analog Emulation(トゥルーアナログエミュレーション)の略で、アナログ機器をデジタルで再現するための新しい技術です。TAE®が持つアルゴリズムはソフトウェア上において、ハードウェアの持つ特性を忠実に再現することができます。そして、この技術こそがアナログシンセのソフトシンセ化において、他メーカーの追従を許さない決定的な理由であるといえます。

 
折り返しノイズのないオシレーター
標準的なデジタルシンセサイザーは、高周波数帯域において折り返しノイズ成分をつくり出します。パルスウィズやFMを使用している場合についても同様です。 TAEでは、全ての処理(PWM/FMなど)において、折り返しノイズ成分のないオシレーター波形をCPUに余分な負担をかけることなくつくり出します。

 
アナログシンセが持つ、波形のゆらぎを忠実に再現
原型のアナログオシレーターはコンデンサーの放電特性を使い、ノコギリ波、三角波、矩形波などの共通した波形をつくり出します。これは波形がわずかに歪んでいるということを意味します。TAEは、コンデンサーの放電特性の再現を可能にしました。加えて原型のアナログオシレーターは不安定であり、波形の形状が周期ごとに微妙に異なります。これは温度や、その他の環境の状態によって左右されるアナログハードウェアが持つ繊細な部分です。TAEはこのオシレーターの不安定な部分を再現し、より暖かい、そして分厚い音色を作りだします。

 
アナログフィルターの忠実な再現
TAEはアナログフィルターが持つ音色を、既製のどのデジタルフィルターよりも忠実に再現します。とりわけ、24dBのローパス・レゾナンス・フィルターをオリジナルに忠実に再現することに成功しています。

 
ソフトクリッピングの実行
アナログシンセサイザーにおいてレゾナンスフィルターは、高すぎる信号を制限するためのリミッター機能を備えています(ソフトクリッピング)。TAEはこのリミッター機能を再現し、より自然な音色をつくり出します。さらに、オリジナルハードウェアシンセサイザーが持つ、フィルター自体の発振も可能にしています。

 

※Arturia ユーザーズマニュアルより抜粋 

選ばれた5機種ってどんなシンセなの?

moog minimoog

Minimoog_11414_03

Arturiaも発売当初は「minimoog V」で売ってましたが、ライセンスが切れてからは「mini V」になってます。

大人の事情です。

minimoogが出るまでは、シンセサイザーと言えば巨大なモジュラーシンセだったのを、1970年に電子工学博士のモーグ博士が、コンパクトに現代のシンセらしく仕上げたのがminimoogでした。

正にアナログシンセの革命児です。

当時の価格では、諸説ありますが49万円だったとか。モノフォニックシンセで現代ならありえない価格です。

今でもmoogをモチーフにしたシンセがたくさんあります。moogからも後発のシンセサイザーはたくさん出てます。しかし、初代の音は超えられないという声も多数あります。そんなレジェンドなシンセです。

色んな名曲でその音色が聴かれます。

川村ケンさんのmoog愛がスゴイです。

minimoog Maniacminimoog Maniac

なんとmoog博士の半生を綴った内容が映画にもなっとる。


Sequential Circuits Prophet-5

Proh_P533Kentn_01

発売価格は170万円という恐ろしい価格のシンセ。

現在でも愛用者が多いシンセです。

あの教授(坂本龍一氏)も「一番好きなシンセ」と言うほどです。(2011年現在)

YMO時代も使い倒していました。

T-SQUAREの和泉宏隆氏も使っていました。

あとはデイヴィッド・シルヴィアンも使い倒していました。

JAPANのアルバムでその音が堪能出来ます。ポリモジュレーションを駆使した、Prophetらしい金属的な音の使い方がゴリ押しです。

シーケンシャル・サーキット社は、1987年にYAMAHAに買収され、「Prophet」の商標はYAMAHAが持ってます。Prophet-VSのベクトルシンセシスの技術を使って、SY22やTG33等が作られました。

ちなみにKORGのWAVESTATIONは、シーケンシャル・サーキットの創業者が監修してます。

YAMAHAやKORGにもProphetのDNAが息づいているんですね。


ARP 2600

ARP_2600G_04

機動戦士ガンダムの効果音が、これでたくさん作られたという、そういった意味でも伝説のシンセ。

これだけで欲しくなる理由は十分だw何か見た目もモビルスーツっぽい気がしてくるのは気のせいか(気のせい

スティービーワンダーも愛用していた事で有名です。

ちょw叩いたらダメw

1971年に発売されました。当時はmoogのライバルだったんですねARPは。仕様も3VCOで似てます。

スピーカー内蔵のアナログシンセは見たことないような。

あとスプリングリバーブも内蔵。本物のスプリング(バネ)が入ってます。

Inside of Spring Reverb Tank(スプリングリバーブの中身)Inside of Spring Reverb Tank(スプリングリバーブの中身)

もちろん、Arturiaはソフトウェアでもスプリングリバーブの再現も徹底してます。


Roland JUPITER-8

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5機種の中で唯一の国産シンセです。他は全部アメリカ製。

現行のRolandフラッグシップ機JUPITER-80の元祖、JUPITERシリーズの初代です。発売価格98万円。

1981年に発売され、海外のアナログシンセと互角に渡り合ったサムライシンセです。

Rolandのシンセ音色の基礎と言っても良い音色が特徴的です。シンセブラスとかパッドとか。

PCMシンセでもウェーブフォームの名前やパッチの名前で「JUPITER」の名前を見かけます。

シンクリードやブラスが好きですが、ストリングスの音が何とも良いですね。とても美しい。

あと、見た目が最高過ぎる。

当時、Rolandがソフトシンセに全然積極的でなかったのでArturiaが出しちゃいました。

東海林修さんがJUPITER-8を使い倒して作ったアルバム。

プレミアつきまくっとる・・・。


Oberheim SEM

1600-SEMpro_detail1

教授が「千のナイフ」で使用したシンセです。正確には8台分の音色が出る8-voiceを使用してます。

SEM Vは8ボイスも可能なので同じ事が出来ます。

千のナイフを聴けばわかりますが、とても温かみがあって太い音がします。

フィルターを全開にすれば、アメリカンな抜けの良いオーバーハイムブラス(ヴァン・ヘイレンのJUMPのような音)も出せます。※ちなみにJUMPのシンセはOB-8

結論

レジェンドシンセの詰め合わせが定価29,800円(実売価格は25,000~27,000円くらい)ですから、シンセ好きで持ってない人はお買い得です。

シンセと言っても、SuperSAWの音とか、昨今のEDMで使われているワブルベースとかが欲しい人は。Sylenth1とかMASSIVE買いましょう。

「THEシンセサイザーの音」が欲しい人には是非オススメしたいです。

実践で使いたいという方には絶対的にCLASICCSがオススメ。

全部入りに越したこはありませんが、当然値が張りますし、たくさん有り過ぎるの事が迷いに繋がることもあります。

まずは、5機種+Analog LABで十分です。

価格も29,800円と買いやすい。Vコレのセールばりです。元々は1本が30,000円以上したソフトです。

後になってVコレ4が欲しくなってもアップグレードも出来ると思うので。

ただ、、どうしても残りのArturiaのシンセが気になってしまいそうで不安な方は、頑張ってVコレ4買いましょう。

「やっぱ買っとけば良かったかな・・・」ってDEMO観て悶々とする時間が無駄になるくらいなら買いましょう。

全部手に入れてたらハンパない充足感です。13種類はピコピコ鳴らすだけでも満たされまくりです。

CLASSICSの登場で、セールを待たずともArturiaのバンドルを買う敷居は下がりました。

もちろん我慢してセールでVコレ4狙うのもありですが、CLASSICS出したから半額とかは無いかも?

私はまだVコレ3のままですが、まだ全部を使いこなせてないので、Vコレ4にはアップグレードしてません。

しっかり使いこなした上で、アップグレードしたいと考えてます。最近我慢がきくようになりました(震え声

本当はMatrix12Vが欲しくてたまらんのですが・・・。

以上、セール民の戯言でした。