表題、言い過ぎじゃないと思う。
ハチプロ(Roland SC-88 Pro)のソフトウェアが登場した今、Xpand!2がハチプロというのもどうかと思ったのですが、十徳ナイフ的な意味で使えるのは同じだと思います。
愛用している方も多い音源だと思いますが、改めてXpand!2について書こうかなと。
Xpand!3はよ!
※この記事は2020年8月26日に投稿されたものに、加筆修正したものです。
Air Music Technology Xpand!2
Xpand!2の特徴は次のとおり。
- 幅広いジャンルに対応する2,500種類の音色
- CPU負荷が非常に軽い
- シンプルで使いやすい
- コストパフォーマンスが非常に高い
2,500種類の音色が最大の魅力のひとつですが、サウンドエンジンはサンプルベースの減算型だけでなく、内部ではヴァーチャルアナログ、FM音源、ウェーブテーブルの組み合わせられているそうです。
細かいエディットはできませんが、できないことが逆に強みの音源。
シンプルにサクサクと楽曲制作に集中することができます。
音色について
Xpand!2めちゃくちゃ良い!という話を聞いて買ったは良いけど「全然リアルじゃない…」と思った方もいるのではないでしょうか。
そうなんです、Xpand!2はスーパーリアルな音源ではなく、人によっては”チープ”とすら感じるかもしれません。
高品質な音源、特にアコースティック系のリアルさを求めるのであれば、他に選択肢はいくらでもあります。
Xpand!2は、ほどほどの音質で使いやすく、幅広いジャンルに対応するほど種類が豊富である、これに尽きます。
その他、曲の骨組みを作る上でスケッチをする場合や、生楽器に差し替える上でのとりあえず雰囲気をつかむのに入れる場合などにも活躍するでしょう。
あとは、SC-88Proの愛用者が多いのと同じで、Xpand!2の音が好きという人もいます。
高品質というわけではないですが、音源としての魅力を感じさせるだけの質感を持っていることは確かです。
そういう部分での「良い音」であることは間違い無いですね。
ピアノやエレピなど鍵盤系においては、バッキングに組み込むくらいであれば戦力になりそうな音色が多いです。
ウッドベースやスラップも味があってとても良い感じ。
個人的には、民族楽器が一通り収録されているのが嬉しいです。
ドラム音色も豊富です。ループ素材もあり。
モダンなEDM各種に合わすには加工が必要ですが、程よくローファイな感じが良いです。
質感について、最新音源のようなダイナミクスや、粒立ちの良さはないものの、中低域がしっかりしていて比較的どっしりしています。
最新のマルチ音源と比較しても、質感はXpand!2の方が使いやすい場合もあるのではないでしょうか。
負荷について
負荷はほぼ感じないレベルです。
あらゆる環境で問題なく使えるでしょう。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- Audio I/O・・・RME UCX
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
弱点を上げるとすると、さすがに専用音源にはかなわないことが多い、ということと、プリセットが選択しづらいという部分。
リリースされたのはかなり前ですし、価格などを考慮すると当然ですよね。
アップデートでGUIが刷新されたらまだまだ使える音源だと思います。
でも、シルバーの本体に緑の液晶というこの雰囲気はそのままでお願い!
価格(定価ではなくセール)と内容が見合ってない音源なので、是非使ってみてください。
ではでは。