濃厚なアナログシンセの筆頭格。
Divaは、70~80年代の実機を再現したバーチャルアナログソフトシンセとして、圧倒的な実力を誇るシンセサイザーです。
ソフトウェアシンセはどれも同じやろ?っていう人に是非とも試して欲しい名機。
特徴は次のとおり。
- アナログ再現系では最高峰
- 7種類(実質5種)のシンセを再現
- 負荷が高い
- GUIが良い
良過ぎて「実機欲しい」と思えるほどです。
※この時期は2016年3月19日に投稿された記事に加筆修正したものです。
最強のバーチャルアナログ u-he Diva
Divaとは「Dinosaur Impersonating Virtual Analogue Synthesizer」の頭文字をとって付けられており、複数のレジェンド名機をモジュール毎にエミュレートした、シンセサイザーです。
Divaのモデルとなったのは、7種類のビンテージシンセ(後述します)です。ただ、JupiterとJunoはひとまとめなので、実質5機種。
それぞれの音、インターフェイスも高次元で再現したセミモジュラーシンセなのです。
オシレーター、フィルター、エンベロープを好きなように組み合わせることができる部分です。例えば、Jupiter-8のオシレーターにminimoogのフィルターといった組み合わせが可能。
音について
とにかく品質が高いです。強いです。アナログ感という部分でDivaと張り合える品質のものはそう多くありません。
太さ、滑らかさ、密度など、一聴して他のシンセとはレベルが違うと感じることでしょう。
音が太いと言われるソフトシンセにありがちな、押しつけがましさ、息苦しさ、わざとらしさ、張り付く感じがないんですよね。厚みと立体感があり、特に和音を弾いたときの「にじみ」が心地良い。
極めて滑らかで密度が高く、空気感があり、エフェクトの乗りも良いです。
ソフトウェアでもアナログハードウェアのようなサウンドが欲しいと思う方は一度試してみる価値はあります。
出会ってしまった以上お気に入りのランキング変動が起こるのは必至ですw人によっては「ハード要らんかも・・・」ってなる可能性も。
ただ、Divaも万能ではありません。滑らかで芳香なアナログサウンドは得意とするものの、ソリッドなEDM系なサウンドは、SERUMに代表される他のシンセの方が良いでしょう。
オシレーター紹介
minimoog
Arturia Mini Vと比較すると、Divaの方がよりアナログ臭い電子音です。
u-he Diva vs Arturia mini
赤色がDivaで、黄緑がmini。ノコギリ波をデフォで鳴らしています。
揺らぎも似ていますが、6000Hz付近からのハイがまるでアナログサチュレーションプラグインをかましたかのような削れ方をしていますね。
聴き比べても確かにArturiaのハイの抜けが良くてソリッド。Divaはしっとり味がある感じで、太い。
Roland Jupiter-8、Jupiter-6
Roland Juno α、Juno-60
KORG MS-20
Roland JP-8000
伝説のビンテージシンセが高品位にエミュレートされています。
JP-8000が収録されているのは意外でしたが、SuperSawの代表格ということで、レジェンドの中に選ばれたのでしょう。
このチョイスからもわかるように、傾向としてはビンテージアナログシンセの音を得意としてます。
Oberheim OB-8のような音色も再現可能
エミュレーションしている音源だけはなく、OB-8までこのクオリティ。
ブラインドテストの主はSwanAudio。Divaのプリセットとスキンのセットを販売してます。OB-8の雰囲気になって良いですね。スキン大事。
NKS対応
Komplete Kontrolに対応しています。
Divaの音で、ツマミぐりぐりできるのが最高。ぶっとい音でミョンミョン言わせたい人是非。
NKSでDiva立ち上げる pic.twitter.com/o2C0ejMLfN
? ゆにばす(シンセサイザー/ゲーム音楽) (@universe_ex) 2016年3月9日
CPU負荷
負荷は非常に高いです。非力なPCでは使用が難しいと思われます。
立ち上げてすぐのブラス音色を4音鳴らすとこの通り。音色にもよりますが、概ね高い。
マルチコアに対応しています。ONにするとこれくらいに低減されます。
さいごに
ハードシンセの音の良さを知っている方には特に良さがわかるのかなと思います。
他のバーチャルアナログと比較して、相対的にこっちの方が良い、っていうレベルではありません。
圧倒的なシンセをお探しの方、違いの分かる方には絶対オススメ。
7種類のシンセを搭載していると考えるとコスパは良いです。
ではでは。