インタラクティブなビジュアルと操作性=革命
Lunacyから新時代のエフェクター、BEAMがリリースされました。
BEAMは、シンプルで美しいインターフェイスと、革新的な操作性が融合したインテリジェントかつクリエイティブなマルチエフェクトプラグインです。
前回のCUBEに続き、Lunacyさんからのご依頼で、BEAMを一足早く使ってみたので、使用感や機能を紹介していきます。
なお、ブランド名がLunacy Audioから「Lunacy」に変わりました。
BEAM
BEAMは「Nord」と呼ばれる各エフェクターモジュールを、「ダイナミックグラフ」にて自由にレイアウトを作成・変更しつつ、音作りをしていく新感覚のエフェクターです。
動画を見てもらうと分かりますが、Nordがキラキラ光る物体で、ダイナミックグラフが横に走る白い線状のものがソレ。
ざっくり言うと次のような事ができます。
- 平坦なパッドサウンドに奥行と変化を加える
- ドラムパターンをグッとくるビートに消化させる
- 原形からは想像がつかないほどのクリエイティブなサウンドを創造
といった感じで、アイデア次第で様々な活用がイメージできるし、豊富なプリセットも用意されているので、BEAMに任せてアレコレ試すだけでもインスピレーションを得る事ができるかと。
そんなクリエイティビティに溢れるBEAMのキモとなるのが、インターフェイス。
複数のモジュールを使用したエフェクトの操作は、作りこむほどに複雑になり、難しいと感じることもしばしばですが、BEAMは何が起こっているのか一目瞭然で大変操作性にも優れているので、直感的かつ楽しく音作りを進めることができます。
また、グラフィックが大変美しいのも大きなポイント。音が流れていく度にヌルヌル動く様がその気にさせてくれるのでテンション上がるんですよ!
質感
シンセパッドをBEAMのデフォルトで鳴らしただけでも「あ、良い」と思える有機的な質感です。
音源もエフェクターもそうですが、立ち上げて一発目の音ってそのプラグインの印象を決定づけると思うし、性質を表していると思うので、結構重要だと思うんですよね。
エフェクターを通すと、変化はするけど芯が失われたり、質感が変化して「コレジャナイ」感じになることって結構あるんですが、BEAMはそういった残念な感じにならないのが最高。
BEAMを通す前の音を毀損することなく、パワーアップさせたり、新たなサウンドに昇華させてくれるので、様々なソースを試すことに時間が溶ける…!
参考記事:インターフェイスに革命を起こすインタラクティブ・エフェクト・プレイグラウンド、LUNACY BEAMレビュー
3種類のNord
Space
Space Nordは、150以上のインパルスレスポンスコレクションで構成された、美しい響きのコンボリューションリバーブです。
Grains
グリッチな感じや、リズミカルなサウンドにしたい場合にしっかり期待に応えてカッコよくすることができます。
鍵盤を押しっぱなしの持続音が、美しいアルペジオを刻んだり、イキッたシーケンスになったり、無限のサウンド生成が可能。
Filter
ローパス、ハイパス、バンドパスの3種類が用意されている、フィルター。
シンプルですが、必要十分バッチリキレのあるサウンドです。
豊富なプリセット
世界中の一流のサウンド デザイナーたち(Venus Theory、J.Views、Dash Glitch、Databroth、Alckemy Neuro)が作成した、秀逸なプリセットが250種類用意されています。
「こんなめちゃくちゃな音も出せるんだぜ…?」的なプリセットがたくさん!というよりは、しっかり戦力になりそうなものが多いのが好印象。
また、それぞれのノードにもプリセットが(合計100種類以上)用意されているのも嬉しいところ。
個人的には、ドラムのプリセットがとても良かったです。思いつかないようなサウンドかつ、カッコよく仕上がるものが多数ありました。
また、グローバルプリセットを自動生成してくれる「プリセットジェネレーター」も搭載しているので、クリックするだけでグローバルプリセットが生成され続けます。マジ無限ですわ。
直感的な操作性
革新的なインターフェイスは見ての通りですが、操作性も抜群に素晴らしいです。
もっさりした感じは皆無で、動きがサクサク。各Nordの調整もマウス(トラックボール)のスクロールホイールを使用出来たり、ダブルクリックで詳細パラメーターにアクセスできたりと「恐らくこうかな?」と思った通りに機能してくれるのは素晴らしいの一言!
これぞ「直感操作」と言えます。まさにマニュアル要らず。
CPU負荷
すべてのNord(Space×3、Grain×3、Filter×4)を立ち上げて音を鳴らしてもこれくらいです。通常は全て立ち上げて使用することはあまりないと予想されるため、この半分くらいと思ってもらえばよいかと。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 12
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
※CPU負荷は、音色や設定によって変化するため、あくまで参考程度にとどめてください。
さいごに
プリセットを切り替えて試していくだけでもインスピレーションを得られるエフェクターです。
こんなサウンドがワンボタンで作成できるのは、BEAMだけかもしれない、と思える唯一無二なサウンドもたくさん含まれていました。
今後のアップデートで、Nordが増えたりするのかな?と思うとワクワク期待です。
インターフェイス、操作性、サウンドとすべての面から新しい時代を感じることができる製品なので、是非試してみてください。
BEAMは、2024年3月29日リリースです。
リリースを記念して4月24日まで40%OFFとなっているので、是非チェックしてみてください。
ではでは。
参考記事:インターフェイスに革命を起こすインタラクティブ・エフェクト・プレイグラウンド、LUNACY BEAMレビュー