KOMPLETE 13キター…で、どうしよ?
Native Instrumentsから業界最大級の音楽制作ソフトウェアバンドル、KOMPLETE 13が発表(発売は10月1日)されました。
数万円で購入可能なSELECTから、200,000円を超えるフラッグシップのULTIMATE Collector’s Editionまで、4種類のラインナップがあり、どれを買ったら良いか思案している方も多いのではないでしょうか。
というわけで、それぞれがどう変わったのか、グレード間でどれほどの差があるのか、どれを買ったら良いのかについて書いていきたいと思います。
KOMPLETE 13
2015年に11、2018年に12がリリースされているので少々早いサイクルでの13の登場となります。
各バージョン、収録されるソフトウェアが追加されボリュームアップしています。
正直、あまり大きな変化は感じないというのが第一印象です。
機械学習技術搭載のGUITAR RIG 6 PRO
最も注目すべきポイントは同時リリースされる「GUITAR RIG 6 PRO」が含まれるところですかね。
最先端のハードウェアを機械学習技術を搭載しており、頼もしい存在になりそう。
もちろんギター専用ということではなく、総合エフェクトラックプラグインとして使用可能。
あとは、ULTIMATE Collector’s Editionの容量がついに1TBを超えたので、専用もしくは大容量ストレージが必須かと。
とは言っても、2年間の間にリリースされた様々な製品が含まれるので、12に比べさらに充実感が増した内容になっているのは間違いありません。
KOMPLETE 13 4つのグレード
- KOMPLETE 13 SELECT
- KOMPLETE 13(無印)
- KOMPLETE 13 ULTIMATE
- KOMPLETE 13 ULTIMATE Collector’s Edition
判断基準のひとつとして、業界スタンダードのサンプラーであるKONTAKT 6は、SELECT以外に全て含まれます。KONTAKT 6狙いであればSELECTは除外ですね。
なお、上に書いたGUITAR RIG 6 PROもKONTAKT同様、無印以上のグレードにのみ含まれます。
それでは、各グレードがどのように変わったのか見ていきましょう。
KOMPLETE 13 SELECT
- 収録される音源とエフェクトの数 14種類⇨16種類
- 収録されるExpansionの数 3種類⇨5種類
- サウンドの数 7,000以上⇨11,000以上
- サンプルライブラリー 34GB以上⇨45GB以上
HYBRID KEYS、RAUM、LILAC GLARE、SOLAR BREEZEなどが新たに追加されています。
大ベストセラーシンセサイザーのMASSIVEが欲しいけど、KONTAKTやGuitar Rigなど、他のものは要らないという方向け。
単品購入よりもSELECTを買った方が幸せになれるのかなと。
最低限のものしか入っていないので、個人的にはKOMPLETEであって、KOMPLETEではない感じです。
KOMPLETE 13 SELECTKOMPLETE 13(無印)
- 収録される音源とエフェクトの数 50種類⇨68種類
- 収録されるExpansionの数 10種類⇨24種類
- サウンドの数 25,000以上⇨36,000以上
- サンプルライブラリー 220GB以上⇨320GB以上
GUITAR RIG 6 PRO、NOIRE、ELECTRIC SUNBURST、SUPER 8などが新たに追加されました。
ヴィンテージシンセサイザーをフィーチャーした「SUPER 8」は、操作性・音質ともに使いやすくて良い感じです。
無印がオススメな理由
何と言ってもKONTAKT 6の存在が大きいです。
その他、ドラムサンプラーのBATTERY 4が含まれることと、シンセサイザーのラインナップがULTIMATEと遜色ありません。
その他にもこの度刷新される発表をした、ギターアンプシミュレーターのGuitar Rig 6も無印に含まれます。
全てのジャンルをKOMPLETEでまかないたいという方以外はまず、無印で良いのではないかというのは13になっても変わらないですね。
KOMPLETE 13https://synthsonic.net/archives/komplete-12%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%ae%e3%82%b0%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%89%e3%82%92%e8%b2%b7%e3%81%88%e3%81%b0%e3%81%84%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f.html
KOMPLETE 13 ULTIMATE
- 収録される音源とエフェクトの数 100種類⇨118種類
- 収録されるExpansionの数 20種類⇨39種類
- サウンドの数 47,000以上⇨67,000以上
- サンプルライブラリー 600GB以上⇨840GB以上
GUITAR RIG 6 PRO、STRADIVARI VIOLIN、PHARLIGHT、PICKED ACOUSTIC、SUPER 8が新たに追加されました。
数か月前にリリースされたばかりのSTRADIVARI VIOLINは、1727年に製作した「Vesuvius」をクレモナにあるAuditorium Giovanni Arvediの素晴らしい音響環境にて収録したという本格派音源。
PICKED ACOUSTICは、1973年製のMartin 00-21を忠実にサンプリングした、生々しいアコギ音源です。
ピック奏法とストラム奏法の194種類のパターンをリアルタイムでパフォーマンスしてくれるので、楽曲に合わせて即座にギタートラックが完成します。もちろんオリジナルメロディも奏でることが可能。
ULTIMATEは、DAW以外の音源をほとんど持っていない、様々なジャンルの楽曲制作にチャレンジしてみたい、予算も多少ある、という方は、かなりお得に必要なものが揃うのでオススメできますね。
ドラム音源とオーケストラ系音源が必要な方はULTIMATE
ULTIMATE以上は、ギター、ベース、ドラム音源と、オーケストラ・シネマティック音源が一気に充実します。
KOMPLETEで全方位固めていくという方は、音源の充実はもちろん、コストパフォーマンスの面でも良いかも。
KOMPLETE 13 ULTIMATEKOMPLETE 13 ULTIMATE Collector’s Edition
- 収録される音源とエフェクトの数 100種類⇨122種類
- 収録されるExpansionの数 45種類⇨73種類
- サウンドの数 90,000以上⇨115,000以上
- サンプルライブラリー 900GB以上⇨1.1TB以上
- SYMPHONY SERIES-COLLECTION付属
CREMONA QUARTET、ARKHIS、GUITAR RIG 6 PRO、PICKED ACOUSTIC、MYSTERIAが新たに追加。
CREMONA QUARTET(2020年10月1日発売予定)は世界で最も貴重な4本の弦楽器を収録したストリングス音源です。
歴史に残る伝説の職人達が手がけた弦楽器の音を使用できます。
オーケストラによる現代的なサウンドトラックの制作に適した音源ライブラリです。
Orchestral Toolsと共同制作され、高品質なサンプルライブラリーと操作が簡単なレイヤリングエンジンが一体化しています。
もうこれさえ買っておけば、KOMPLETE 14のリリースまで迷いが消えることで、脳のリソースを裂かれなくて済むという部分が最も大きな特典かもしれませんね(重要)。
制作の全てをKOMPLETEで行うことができる、と言っても過言ではないかもしれません。
特徴は大量のオーケストラ系音源とサンプルライブラリーにより、ほぼ全てのジャンルをカバーしているところ。
内容を考えるとコスパは悪くないのですが、なにせ20万円以上するので狙うならセールですよね…お金持ちの方はGO!
KOMPLETE 13 ULTIMATE Collector’s Editionまとめ
まとめます。
- KOMPLETE 13(無印)は、KONTAKT 6、Guitar Rig 6 PRO、シンセ系を網羅
- SELECTはお買い得感が薄い。MASSIVEだけで良い人向け
- ULTIMATE以上は、アコースティック系・クラシック系音源が欲しい場合に検討
- Collector’s Editionを買うと迷いがなくなる
こういったところですね。
個人的にはやはりKOMPLETE 13(無印)がオススメです。
すべてをNIで固めるより他のソフトウェアも使いたい、というところも大きいですね。
検討している方は、先着のオマケがついているうちにどうぞ。
ではでは。
Native Instruments「KOMPLETE13」発表!発売日は10月1日!予約受付開始!
Native Instruments「KOMPLETE 13」へのアップグレード/アップデートまとめ