さぁアップライトピアノでも改造すっかなー!
「音楽は自由」と言われますがそれは楽器とて同じこと。
楽器の世界にも、高級な楽器を真面目に、洗練された技術によって魔改造してしまう超人がいます。
ってなわけで、今回は、そんな楽器職人と、良質なライブラリに定評のあるIMPACT SOUNDWORKSが手を組み、Kontakt音源化した「HAMMER KLAVIER」のご紹介です。
HAMMER KLAVIER
HAMMER KLAVIERは、アップライトピアノのハンマーをすべて本物の金属製ハンマーに置き換えるという、世界にひとつだけのユニークでありながら美しい響きをもつカスタムアップライトピアノです。
ピアノやギターを使用して音楽的実験をするYouTuber/ギタリスト、Mattias Krantz氏との共同開発で生まれたのが、HAMMER KLAVIER。
ちょっと何を言っているのか分からない、という人もいるかもれまえんが、動画をチェックするとMattias Krantz氏が何をやっているのかが分かるし、熱意と愛情が感じられるはず。
突き抜けた遊び心、壮大な楽器職人の壮大な実験レベルですね。
気の遠くなるような作業ですが、よくぞやったなと。
「ホンモノのハンマー」を使用しているため、Kontaktライブラリ音源では味わえないの弾き心地も気になりますが、何より弦の耐久性にも影響しそう。
そう考えると今のうちにライブラリにしておく価値は高いと言えそうです。
もう一度作る、とはご本人も思わないでしょう…w
Kontakt Player(無料)に対応しています。
音について
音はチェンバロとピアノの間のような美しい音です。
ピアノと言えばピアノなんですが、エフェクトをかけて加工した音よりもダイナミクスや立体感を感じられて、使いやすい印象を受けました。
独特の響きとはいえ、様々な楽曲に馴染みそうなので汎用性は高そう。
ホンモノのハンマーがもたらす硬質な響きが、いわゆるEDM的なサウンドに馴染むし、とはいえ加工したわけではないアコースティックな響きも健在なので、合わせる楽曲に応じて様々な表情を見せてくれます。
ピアノが欲しいけど、ちょっと違うものを選びたいという場面では手が伸びそうな逸品。
特に低域や高域にハンマーのキャラがよく出てます。
CPU負荷と容量
3Voiceで4音鳴らしてこれくらいです。軽いですね。
容量は7GBほど。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 11
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
※CPU負荷は、音色や設定によって変化するため、あくまで参考程度にとどめてください。
さいごに
たとえMattias Krantz氏と同じ発想を持ったとしても、実現させるのは膨大な時間とコストがかかるし、何よりも突き抜けた情熱が必要です。
そんな貴重なライブラリを堪能できるのもDTMの醍醐味ではないでしょうか。
IMPACT SOUNDWORKSとのタッグで、今後も新たなライブラリのリリースが期待されます。
ではでは。