音源

シンセ初心者にFM音源がオススメできない理由

スポンサーリンク
   

※本サイトでは、アフィリエイト広告を利用、またはプロモーション記事が含まれている場合があります。

ぼくはFM音源が大好きです。どのくらい好きかというと、定期的にFM音源を聴かないと禁断症状が出るくらいには好き。 

また、FM音源を極めし者でもありません。全体の数パーセントしか分かっていないんじゃないかなと思ってます。

この記事を読んでくれている方は、FM音源が好き、少なくともシンセサイザーに興味がある方でしょう。

これからシンセサイザーを学びたい、もしくはFM音源を使ってみたいという方に、ぼくなりのアドバイスというか、経験から言えることをお伝えできればなと思います。

結論を先に書いておきますが、シンセ初心者にFM音源はオススメできません。そのへんの理由も書きますので、興味のある方は読んでみてください。

※この記事は2017年7月6日に投稿されたものに、加筆修正したものです。

FM音源の魅力

IMG_1156

FM音源の魅力は、アナログシンセでは表現しづらいアタックが早い音、尖った倍音、金属的な響き、強烈な時間的変化などなど挙げればキリがありません。

FM音源ならではの世界観はまさしく唯一無二で、2020年の今でも無限の可能性を秘めているシンセサイザーなのです。

【無料】FM音源好きは全員聴くべし!一流クリエイターがFM音源を使い倒したオムニバスみんな、FM音源聴いてるかい!? 第二弾が出てからもう1年以上経ってますし、知っている方も多いかと思いますが、知らない方多いんじゃない...
世界のFM音源アーティストが集結したウェブアルバムの最高峰SoundShock3がリリース前作のリリースから約5年。 FM音源サウンドの集大成オムニバス「SOUND SHOCK 3 FM FUNK NIRVANA!!」がリリ...

これほどまでに魅力的なシンセサイザーなので、虜になってしまう人も多い。出会ってしまったが最後、自分も使ってみたい!と考えるのはごく自然のこと。 

で、そんな感情に水をさすようですが、ちょっと冷静に、立ち止まって考えて欲しいんです。

全力でオススメできない理由

こんなにも魅力的なFM音源なのですが、大きな欠点があります。それはとにかく「難しい」ということ。

FM音源が登場した時代も、プロでさえ音作りを諦めた方が多数いたという元々が難解な仕様なんですね。

これは、FM音源の代表選手であるDX7が誕生して30年を超えた今も克服出来ていない大きな壁です。

近年では、アナログシンセなどに”一機能として”FMが搭載されていたり、ソフトシンセや各種アプリ、ハードシンセなどでも、様々な工夫やアプローチが見られます。

ただ、未だに革新的な改善は見られないのかなというのが率直な感想です(かなり使いやすくはなっている模様

https://synthsonic.net/archives/%e3%80%90pr%e3%80%91waves-flow-motion-fm-synth%e3%83%ac%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc.html

構造上シンプルに出来ない仕組みなんですよね。色々な部分を端折ってしまうと、FM音源の良い部分が出せないので、折り合いが付けられないのが現状かと思います。

とにかくどんな音が出るか予想がつきづらいので、他のシンセではよくある「直感操作」でなんとなく良い音が出来る、ということがほとんどありません。

ちょっとでも加減を誤るとノイズっぽくなってしまうことが多いという、なんともドSなシンセ。

気合いでやれば何とかなるやろ!そんな風に後ろ向きでどうする!なんて意見もあるかもしれませんが、初心者がどうすればシンセ道を進んでいけるかがテーマですので、もっと合理的に考えたほうがよさげです。

まずは小さい壁から超えていく

IMG_1121

きっかけは何であれ、シンセサイザーを勉強したいという気持ち、その燃え上がった意欲を消してはなりません。

ゲーム序盤でいきなりラスボス出てきたら勝てないし、毎度毎度ラスボスと戦わなければいけなかったら心が折れます。初心者の間は「FM音源=シンセ界のラスボス」とお考えください。 

人間は乗り越えられない壁にブチ当たると不可能感にとらわれて諦めてしまうもの。初めのうちは、少しでも早く使えるようになって、楽しむことが重要です。

シンセの音作りが無料で学べる、Ableton「Learning Synths」が有益過ぎる件シンセサイザーの使い方が分からないヤツぁ全員これやっとけ! ウェブ上で動作するシンセを使った無料レッスン、Ableton「Learni...

最短距離で「シンセ=楽しい」に辿りつくことにプライオリティを置く。

シンセサイザーの醍醐味は音作りです。初心者が音作りの成功体験を積むにはどのようなシンセが最適なのか。

わかりやすく、操作性が良く、音が良いものを選ぶと良いことはわかりますよね。ではどのようなシンセが良いのか?

好きなシンセでよい

5

FM音源以外であれば、何でも良いと思います。アナログでも、PCMでも良いので好きなもの、気に入ったもので良いでしょう。

選ぶ基準としては、

  • シンプルで使いやすい
  • 音が良い
  • 見た目が好き
  • CPU負荷低い

以上の点を抑えておけばよいかと。

最初はシンプルなものから入って、シンセへの情熱を育てましょう。

とはいえ、アナログシンセとて、ある程度勉強しなければ自在に操ることは不可能です。しかし、FM音源よりは数倍わかりやすい。

最初からFM音源を学ばずとも、シンセサイザーで習得した考え方は、FM音源に応用できるんはずです。

音作りを学べるシンセサイザー、Audible Genius「Syntorial」レビューシンセ?何それ美味しいの? そんなシンセ迷子たちの救世主とも言えるソフトウェアAudible Genius「Syntorial」をご紹...

さいごに

賛否両論あるかと思いますが、要はFM音源の音作りは中級者以上になってから挑戦すれば良いのでは?ってこと。

ゆくゆくはFM音源しっかり向き合っていけるために、最初は他のシンセから基礎を学んだ方が近道ではないかと考えます。

最近はFM音源のシンセは、プリセットが大量に入ってるので、音作りしなくても十分使えるかもですが、仕組みが分かっていなければ好みの音に近づける調整すら難しいんですよね。

そんなことはない、FM音源から始めるべきだという反論もお待ちしております。

どうしてもFM音源から始めたいという方は、実際に触れる、音が出るハードウェアのreface DXがオススメです。4オペレーターで比較的直感的。

ではでは。

YAMAHA reface DX

https://synthsonic.net/archives/fm%e9%9f%b3%e6%ba%90%e3%82%b7%e3%83%b3%e3%82%bb%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%82%b6%e3%83%bc%ef%bc%88%e3%82%bd%e3%83%95%e3%83%88%e3%82%a6%e3%82%a7%e3%82%a2%ef%bc%8910%e9%81%b8%e3%81%be%e3%81%a8%e3%82%81.html