シンセサイザーなどのプラグインに求められるのは音の良さに加えて、軽さや安定感、わかりやすさ、GUIの良さも重要なファクターです。
音の良さ以前に、操作がしづらくて全然わからない、触る気が起きないと評判のSynthMasterですが、本当に良いシンセなのに、その複雑さやGUIの印象から相当な機会損失をしているなと残念でなりません。
確かに、出音・機能を優先したテクニカルなGUIは、パッと見受け付けない人もいるようです。実際の操作については、お世辞にも直感的とは言えず、機能は無限大なんですが、わかりづらいです。
そんなぼくも、先日行ったアンケートでもSynthMasterに票を入れたかったほど好きなシンセなんですが、GUIは好きと思ったことはありません。出音は好きですよ。
そんなSynthMasterが公式サイトで「SynthMaster One」というデモバージョンを公開していますので、早速試してみました。
SynthMaster Oneとは(予想)
現在KV331Audioのサイトでデモ版が配布されている発売前のシンセです。あんまり情報がありません。ただ、今SynthMasterを買うと、無料でクロスグレードできる(SynthMaster3.0も対象)っぽいですね。既存のユーザーはどうなんでしょうか?
ただ今まで無料でアップグレード対応してくれたKV331なので期待してますが。
それにしても、なんとわかりやすいGUIなんだ!SynthMaster2.8とは大違いw
ただあまりにもシンプル過ぎるというか、フリーソフトみたいになっていますね。ただ、あくまでDEMO版なのでもしかしたら製品版は違うのかもしれません。激しく期待!
ってかGUIの配列はSylenth1をお手本にした?って感じですね。
Sylenth1
ちなみに最新版のSynthMasterがこちら。2.8.7になってツマミのGUIとか結構カッコイイSkinが追加になりましたwなんとか受け入れられようとする努力がうかがえますね。
音はそのまま、シンプルなSynthMasterの弟分
デモってみたところ、機能限定版のSynthMasterですね。個人的にKV331よくやった!と言いたいwこれは良いですよ。
SynthMasterの音の良さはそのままに、操作を簡単にした弟分みたいな位置づけのようです。これなら人気が出そうw
まだデモ版なので、ハッキリとしたことは言えませんが、余分な機能を減らし、シンプルなシンセに仕上がっているので、負荷もかなり低いです。
OSC一機で16音ユニゾン
シンプルになっただけかと思ったら、SynthMasterでも8音までしかできなかったユニゾンが16音まで可能。
ノコギリ波を16音ユニゾンでデチューンさせると狂ったように太い音が出ます。更には2OSCなので、32音ユニゾン、極めつけはサブオシレーターもついているのでもう大満足でしょう。
音が大きくなっていっても、重ね過ぎると飽和するものの、割れないしノイジーにならないのも素晴らしいです。
この状態でガチャ弾きしても、全然負荷低いです。これは凄い!ポリで弾いても余裕です。製品版も是非このままでいって欲しい。
とにかく良い音のアナログシンセでシンプルにシンセの音が欲しい!っていう人にもSynthMasterが選ばれる日も近いということですかね。いやーめでたいw
現在は時間限定のデモ版を無料で試すことができます。
さいごに
誤解のないように書いておきますが、KV331はセンスがないからGUIが変なわけじゃないんです。
音や機能を優先するためにGUIは犠牲にしているんですね。これは公式もそう言っています。
しかし、音が良いのは大前提ですが、GUIや操作性は時として音以上に大きな意味を持つこともあります。その葛藤がKV331にもあって、歩み寄ろうとしているのではなかろうかと感じます。
しかし、そんな難解なシンセなのに多くの人から支持されていることは事実。
そこで登場するのがSynthMaster OneというKV331が出したひとつの結論でしょう。
SynthMasterはアップデートする度に安定しているように感じますし、負荷も軽くする努力もみられます。Twitterでも気軽に質問して!とか要望を教えて!とかとてもフランクに絡んでくれるので、そういった姿勢にも好感が持てます。
そんなKV331をこれからも応援したいし、SynthMasterファンとしてはOneの登場がとても楽しみです!もちろん3.0も!
今まで「難しそう」と敬遠されていた方、是非SynthMaster Oneを試してみてください。
ではでは。