自分が好きなことを知っている人こそが成功する。
小説家っていくらくらい稼げるのかな…?っていう興味本位から読みはじめたんですが、収支の件はもちろんのこと、それ以外の部分もすこぶる良書。
小説家やライター志望の方には超絶オススメ。ほかの分野のクリエイターも必読の本ですよ。
※この記事は2016年3月25日に投稿されたものに、加筆修正を加えたものです。
小説家になりたくなる本
タイトルの通り、作家(小説家)の収支を淡々と公開されておりおり、なれるかどうか、才能云々はおいといて、小説家になればよかったわ!ってか、なりてぇ!って思いました。
印税のみならず、取材やグッズ、学校の試験に引用された場合など、とても興味深い。
主題である収支の話も楽しめたんですが、もうひとつ興味深いのは「クリエイターの心得」についても随所に書かれており、非常に刺激的。
中でも特に注目したのは「メジャー」なものと「マイナー」なものの関わり、トレンドの過去・現在・未来のような話が面白かったです。
出版業界の現況、今後の展望などを、工学博士の視点からバッサリ切っておられます。
人を羨む人は成功しない
中身が濃いので、どこを切ってもネタバレしそうなくらいなんですよね。ってなわけで、ほんの一部だけ引用。
自分が好きなものを知っている人は、その好きなものに金をつぎ込むだけで、一般的な贅沢をする必要がないからだ。好きなものがない人は、普段から他人のことを羨ましがっている。だから、大金を手にしたら、自分もそんな贅沢がしたい。つまり、人から羨ましがられたいという願望を持っている。
「一般的な贅沢」というのは、本当に自分が望んでいないということ。他者視点というか、他人からどう思われたいかが基準になっている。羨望というのはマイナス思考です。
お金のみならず、時間の使い方も同じような気がする。自分が好きなものを知らない人は、「ヒマだなー」「休みがあってもやることがない」と言ってませんかね。
しかし、自分の好きなものがはっきりわかっている状況こそが、その人を成功へと導くという例が多い。この道理でいくと、人を羨む人は成功しない。
人を羨んではいけない、ということではなくて、自分が好きなものがはっきりわかれば人を羨むこともなくなるってこと。
さいごに
これから小説家目指す方、ってかライターは必読。
電子書籍等の展望やこれからの印税のあり方にも言及されていて本当に勉強になりました。
もちろん主題の「収支」の部分も詳しく書かれているので、何万部売れた!ってニュースから「フムフム、いくらくらいもらってるんだな」って分かるようになります。
お金の話から物事の見方が変わることもありますよね。
ではでは。