エフェクター

Pulsar Muレビュー【Manrey MU エミュレート】

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挿すだけで気持ち良くしてくれるコンプ…それがMu。

マスタリングで使用するコンプレッサーは楽曲のクオリティを決定づける重要なファクターであるため、高い品質が求められるのは言うまでもありません。

そしてコンプレッサーと一口に言っても、キャラクターも様々で、楽曲の方向性やジャンルによっては、いつも使っているものがハマらない場合もあるじゃないですか。

方法論はひとつではない、となると選択肢は多いほうが良い。

というわけで、品質と汎用性を併せ持つコンプレッサー、Pulsar Muをご紹介です。

※この記事は2019年9月27日に投稿されたものに加筆修正したものです。

Manrey MUを再現したPulsar Mu

伝説の真空管マスタリングコンプレッサー、Manley MUをハイレベルでソフトウェア化したものがPulsar Mu。

実機画像です。雑誌などのスタジオの写真で見たことある方も多いのではないでしょうか。

MANLEY ( マンレイ ) / Stereo Variable MU MS & T-Bar Mastering Version

ガチプロ集団の集まり

Pulsarはフランスに拠点を置く新しいデベロッパーで、Arturia、SlateDigital、eiosisなどで、15年間以上プラグイン開発を行ってきたエンジニアたちが独立して設立。

ソフトウェアエンジニア、DSPエンジニア経験が豊富で、ヴィンテージギアを知り尽くしているそうで、何百というアイデアをエミュレートするためにPulsarが誕生しました。

新進気鋭のデベロッパーにも関わらず高品質なのも納得だし、今後が楽しみ過ぎますよね。

Manleyの再現度がすごい

気持ちよい接着効果に加えて、パンチを与えつつ引き締めてくれる感じ。

公式サイトにある実機との比較デモも聴いて欲しいのですが、低域の空気感と、真空管独特の味わいが少々劣るものの、非常に高いレベルでManleyが再現されています。

冒頭でも書いたように、挿すだけでグッと良い感じにしてくれるので、コンプよく分からないという人にも効果が分かりやすいのかなと。

twitterでもプロの方々の評価が高いですね。UADや実機との比較も注目。

ランキングでも1位に輝く人気ぶりです。

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サイドチェイン、オーバーサンプリングなど多機能

非常に多機能であり、GUIにも工夫がされています。

時間の経過に伴う波形とゲインの減少が表示されるので、聴覚・視覚を使って微調整を行うことが可能。

ハードウェアをエミュレートしつつ、視覚的には現代の技術を取り入れているのが嬉しいですね。

その他にも外部サイドチェインや、先読み・後読み処理なども搭載しており、機能的には実機超え。

オーバーサンプリング8倍は、諸刃の剣

オーバーサンプリング8倍は素晴らしい音質を提供してくれますが、負荷が高過ぎてヤバいです。

Windows64bit(Core i7 3.2G)、メモリ32GB環境での計測。

オーバーサンプリングなし
オーバーサンプリング8倍

通常はオーバーサンプリングを使用せず、書き出す時のみ8倍という使い方はアリでしょうね。

ちなみに、2倍・4倍・8倍と選択可能です。

オーバーサンプリングなしでも非常に品質は高いです。

開発チームも品質を保ちつつ負荷を極限まで軽くすることにかなりの努力をしたとのこと。

Pulsarチームは、内部の非常に複雑なアルゴリズムにも関わらず、システムリソースをほとんど消費しないように、処理の最適化にとてつもない時間を費やしました。Pulsar MuはCPUの機能を最大限に活用して、より少ないリソースでより多くのことを実現します。しかし、コンピューターが耐えることができ、苦しむのが好きな場合は、いつでもオーバーサンプリングをオンにして、最大384 kHzで処理できます!

さいごに

プラグインの進化は日進月歩で、年々レベルが上がってきています。

ハードウェアを追い抜くのも時間の問題かと思ってしまう。

挿すだけで説得力が増すコンプレッサー、是非試して欲しい逸品です。

実機は70万円以上しますがプラグインなら安価でメンテ不要、安心。

ではでは。

Pulsar Mu