ハンス・ジマーに、俺はなる!
シネマティックサウンドと言えば、ハンス・ジマーという方も多いのではないでしょうか。
そして、その特徴的で壮大なドラムサウンドを即戦力として自身の楽曲に取り入れることが可能となるのが今回紹介する「SYMPHONIC ELEMENTS DRUMS」。
詳細な設定をあえて省くことにより、限られた時間の中で、多くのことに気を取られることなく、楽器を自分らしく鳴らすことに集中できるシネマティックドラム音源なのです。
SYMPHONIC ELEMENTS DRUMS
SYMPHONIC ELEMENTS DRUMSは、現代最高の映画音楽の大家であるハンス・ジマーの個人的なシネマティックドラムサウンドライブラリを、誰しもが簡単に演奏できるようにしたソフトウェア音源です。
同シリーズのシネマティックストリングス音源、STRIIIINGSが各方面からかなり評価され、かなり出来が良かったので、シネマティックドラムのリリースは必然と言えるのかもしれません。
ハンス・ジマーのサウンドに、UJAMのミッションである「楽器を弾かなくとも楽曲制作が出来るようにする」を掛け合わせることで、指一本で「いかにも」な現代音楽のドラムサウンドを鳴らすことができる頼もしい存在に仕上がっています。
ひとつひとつの音に拘り追求し磨き上げることはもちろん大切ですが、楽曲制作を前に進めること、曲を完成させることも重要ですよね。
とはいえ、プリセットをただ鳴らしただけ、サンプルを置いただけ、という雑なサウンドにはならないのもUJAMクオリティと言えるでしょう。
ハンス・ジマーとボリス・サルコウがタッグ
SYMPHONIC ELEMENTS DRUMSは、現代映画音楽の巨匠であり、UJAMの共同創業者であるハンス・ジマーのスタジオ、機材、奏者を使用して制作されました。
STRIIIINGSと同様に、ハンス・ジマーとボリス・サルコウのコンビによって制作されているため、品質は折り紙付き。
音について
音の質感は、目の前に迫るリアルというよりも、迫力のあるサウンドを実現しつつも、汎用性を高めた他のトラックにも馴染みやすい音。
ドラムやパーカッションだけが生々しい場合、浮きまくって馴染まないという問題が発生する場合がありますが、UJAMの音源には全体のバランスや、曲作りを前に進めることを考慮した、程よく調和してくれる質感とリアルさがあるんですよね。
これは、UJAM全体に通して言えることで、メーカーのカラーとも言えます。
ビッグスケールなシネマティックサウンドから、エレクトロな楽曲まで、ジャンルを限定せずにハンス・ジマーのエッセンスを注入できるのは嬉しい。
もちろん、同シリーズのSTRIIIINGSとの組み合わせは最高で、組み合わせて鳴らすだけでそれっぽいのが一曲出来そう。
Finisherが最高過ぎる
UJAMのエフェクタープラグイン、Finisherエンジンを搭載しているため多彩で高品質なエフェクトの数々が使用可能。
こういう効果が欲しかった!というのがアッと言う間に実現できるので楽しいです。
プリセットも豊富で、これほどまでにシネマティックドラムサウンドと相性が良いのかと思うほど楽しい。
元のドラムのクオリティを磨き上げるものもあれば、まったく違うイメージに書き換えてしまうようなクリエイティブ性の強いものも。
かなりイマジネーションが刺激されるので、これは積極的に試すべきでしょうね。
独立したリバーブも搭載しており、24種類から選択が可能です。
CPU負荷
負荷は概ねこれくらいのものが多いです。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
※CPU負荷は、音色や設定によって変化するため、あくまで参考程度にとどめてください。
さいごに
UJAMの音源の良い所は「あ、これにプラスアルファで曲になる」と思わせてくれるところ。
チート感はありつつも、サンプルを貼るのとは異なり、直感的なエディットでしっかり音作りができるので、道具を使ってる手ごたえも得られます。
劇伴やトレイラーなどに挑戦してみたいという方は、まずは一曲完成させやすいという観点からも、SYMPHONIC ELEMENTS DRUMSで間違いないのではないでしょうか。
また、バリバリに制作をしている方にとっては、早く使ったモノ勝ちな音源と言えるかもですね。
まずはプリセットを鳴らしてみて、Finisherで遊んでみると楽しさが分かるはずです。
ではでは。