UJAMのミッション「楽器を弾かなくとも楽曲制作が出来るようにする」
これまでにもベースやギター、ドラム音源などでそれを現実のものとしてきましたが、ついに弦楽器プラグインが登場です。
楽曲に弦楽器を取り入れる場合、大きなホールを借りて、熟練奏者に依頼するなんてよほど予算のあるプロジェクトでない限り現実的ではないですよね…。
それにリアルな弦楽器音源を導入しても打ち込みの作法がしっかりしないとちゃんと鳴らないので難しい。
だったら「爆裂に演奏が上手い弦楽器スタッフを雇えば良いじゃない」という感覚で導入するプラグイン、それがSTRIIIINGS。
ハイクオリティかつ、即戦力な音源として今回も素晴らしい出来となっています。
UJAM STRIIIINGS
特徴は次のとおりです。
- UJAM初のストリングス音源
- ハンス・ジマーが最高峰の楽器、スタジオを使用して収録
- ポップスからヒップホップまで様々なジャンルに適用
- 存在感があり汎用性の高い質感
- フレーズ演奏のみで、ソロ演奏は出来ない
- シンプルな操作性
- 同社のマルチフェクター「FINISHER」から厳選エフェクトを搭載
- CPU負荷は軽い
UJAM初のストリングス音源
UJAMと言えば「完成されたフレーズを活かして制作を前にグングンと進める」思想ですが、この部分をしっかりと受け継いぎ、ハイクオリティなストリングスを掛け合わせることで、これまでにありそうでなかった弦音源に仕上がっています。
鍵盤を抑えるだけでハイクオリティなフレーズを鳴らすことができるので、弦楽器の奏法や和声などの作法を知らなくとも、完成されたフレーズを起点にしたインスピレーションを享受できるんですよね。
また、フレーズ音源といえども自由度が低いサンプルとは異なり、コードによる鳴らし分けや音作りを行うことで、トラックに馴染ませることができるわけです。
ストリングスにしかできない”華やかさ”を一瞬にして加えることが可能となるのは非常に大きなアドバンテージではないでしょうか。
ハンス・ジマーが制作
現代映画音楽の巨匠であり、UJAMの共同創業者であるハンス・ジマーのスタジオ、機材、奏者を使用して制作されました。
高品位な質感、奏法、シンプルな操作性を組み合わせることで、初心者であっても本格的ハンス・ジマー印のストリングスアンサンブルを導入できるのはすごいことでは。
また、映画音楽やゲーム音楽の作曲家、ボリス・サルコウがディレクターを務めています。
もうこれだけで質は担保されたようなものですね。
様々なジャンルに適用可能
さすがは現代映画音楽の巨匠ハンス・ジマーが携わるだけあって、壮大なオーケストラ向けだけではなく、かなりマルチジャンルに対応が可能な音色が詰まっています。
他音源と同様、質感は相変わらずのUJAMサウンドで、汎用性が非常に高い。
オケ音源にも、エレクトロサウンドにも適用します。
いかにもオケ音源で鳴っているようなフレーズから、ストリングスというよりもシンセサイザーに近いようななサウンドまで、いずれも馴染みやすい質感でありつつ、品質も高いのが◎。
ソロが弾けないのは狙い
UJAMの音源には、ソロとフレーズの双方を使用可能なものが多いです。
しかし、STRIIIINGSはあえてフレーズのみの仕様としたのではないかと。
「制作を前に進める」というUJAMの思想に近づけるという答えにたどり着いたのではないかと思ってます。
自由度が高くなるとそれだけ打ち込む技術や時間が必要になるためです。
FINISHERから高品質エフェクトを厳選収録
同社のマルチエフェクター、Finisherが搭載されており、厳選STRIIIINGSに最適化されたエフェクトが搭載されています。
グリッチなど、クリエイティブなエフェクトが多数収録されており、様々なモダンサウンドに使用可能。
CPU負荷
負荷は非常に軽いです。音色
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
音が良く、非常に使い勝手が良いシンプルなストリングスフレーズ音源は他にないですね。
どのジャンルでもしっかりと存在感を発揮してくれる弦楽器は説得力が違います。
ハンス・ジマーの音源使ってみたいけど、スキルが足りなくて使いこなせないのでは…という方や、弦楽器の打ち込みが苦手という方には特にオススメしたいです。
とはいえ、クオリティは本格派なので幅広いユーザーに受け入れられる即戦力音源と言えるでしょう。
ではでは。