DTM

【DTM考察】「迷う」のではなく「考える」ことが重要

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「制限を設けた方がクリエイティブになれる」

このような考察はググればワンサカ出てきますし、何かしら創作をやっている方であれば、頭でも体でも知っていることかもしれません。

ブログやSNS等でもたまに見かけては「やっぱそうだよなー」と思っていることが今回のテーマです。

※この記事は、2018年8月10日に投稿されたものに、加筆修正したものです。

中村正人氏「膨大な音源モジュールに逃げない」

中村正人氏といえば、スタジオに相当な数のハード音源を所有しているシンセマニアとしても知られています。(そのシンセ群を「マイフレンズ」と呼んでるらしい)

とあるアルバム制作の際に、音源数を3台(Roland Integra-7、Fantom-XR、ENSONIQ MR-Rack)に絞って制作された時の記事に次のようなくだりがありました。

中村 制限を課したいと思ったんです。スタジオにある膨大な音源モジュールに逃げ込まないように(笑)。もちろん、作業しながら ”あのモジュールの音があれば・・・・・・” という場面はたくさんありましたが、この3台の音としっかり向き合えたのは良かったと思います。例えばIntegra-7のアナログ系シンセには無数のプリセットが用意されていますけど、 ”これ何に使うの?” っていう音色もあって、そのプリセットの意味を考えてみることにしたんです。シンセ・ベースも ”ム” と ”モ” という音の違いだけでたくさんのバリエーションがありますけど、そういう一つ一つの音色の意味を考えるのは楽しかったですね。

あのドリカムの中村正人でもこういう工夫をしてるんですよね。

制限を課すと手持ちの道具で何とかしないといけないので、プリセットの意味を考え出したりするとか、プリセットからインスピレーションを得る思考になったり。

ひとつひとつの道具とじっくり向き合わないとこうはなれません。

中村氏は「プリセット大好きでほとんど音作りしない」と公言されているので、音作りするよりも作曲やアレンジに時間を割いているのでしょう。

アルバム制作時はスケジュールもタイトでしょうから、生産性向上のために必要な手段なのかもしれませんね。

「迷う」→「考える」へ。シンプルは正義

 

同じ制限を課す場合でも、中村氏のようにプリセットを使わず1台のシンセを深堀して、オリジナル音色を作っても良いわけです。

学生の頃など、シンセを1台しか持っていなかった時代は誰しも必然的に追い込まれてクリエイティブになっていた、という経験がある方も多いのではないでしょうか。

機材が増え、便利で贅沢で楽な環境になると、選択肢は増えますが、かえって思考停止な状態にもなりかねません。

そういう観点からも、自ら制限を課していくのは様々な副産物が得られるし、創意工夫は楽しいもの。

音源が安価で手に入る時代になった現代だからこそ、道具について主体性を持ち、今一度考えることも必要ではないでしょうか。

考えることが大切

以前にもこんな記事を書いてました。

【DTM考察】シンセが増えると作る曲の数が減るのか?

制限を課すと、手段が少なくなりシンプルになりますから「迷う」→「考える」になります。

例えばキレイな「ベル音」が欲しいとします。

制限がない状態であれば、膨大な音源、プリセットから探しまくった挙句、持ってないので買おう!みたいな発想にもなりかねません。

大金持ちならそれでも良いかもですが、これでは完全に音色迷子。

一方で制限があれば、手持ちの音源で何とか音作りをしたり、無理であれば別の音色を使うように考えたりアイデアが出てきたりするわけです。

自分で考えることでオリジナリティにつながる

自分で考えるからこそオリジナリティなんですよね。

ここでは上手い下手は置いといて、下手くそでもオリジナリティに繋がっていくのです。
生産性・効率性とはまた異なる部分かもしれませんが、重要な要素です。

さいごに

ただ、ぼく自身機材が大好きなのでコレクター的に集めるのが悪いとは思ってないです。

それに道具で一発解決することだってあるのは事実ですから。

最良の道具を選択できる環境づくりにおいて、自身で制限をかけ最高のクリエイティブを行うのがベストです。

ってなわけで良い道具は正義なのです(上手くまとめた

ではでは。