2017年10月10日~16日にかけて、「好きなシンセイサイザー(プラグイン)」「好きなマスタリングプラグイン」のアンケートを募りました。たくさんの方にご協力いただき感謝申し上げます。
さて、今回はマスタリングプラグインです。
マスタリングと、ひと口に言っても「どの段階のマスタリングなの?」っていう意見もありそうですよね。
ただ、アンケートの段階で細かい注釈をつけてしまうと、活発で自由な投票もできない可能性があるんですよね。
ってことで、ざっくりと「好きなマスタリングプラグイン」とさせて頂きました。
シンセは使ってないけど、こちらには投票頂いたという意見も聞かれました。結果、576票が集まり、興味深い集計結果になったのではないかと思います。
それでは発表です。
1位 iZotope Ozone 74票
栄えある第一位に輝いたのは、今やマスタリングプラグインの代名詞とも言えるOzone。
つい先日Ozone8がリリースされて、様々な感想が飛び交っていましたね。そんな勢いもあって獲得した票も少なからずあったのではないでしょうか。
Ozone8は現在のところ賛否両論あるようですが、それだけ話題になるのはOzoneへの期待値の現れですよね。マスタリングの最先端をいく存在故の賛否なのだと思います。
Ozoneシリーズの得票を全てまとめています。気になる方もいらっしゃると思うので内訳を晒しておきます。7が59票、8が8票、その他が7票でした。
2位 A.O.M. Invisible Limiter 40票
2位は、”圧倒的透明度”を誇るリミッターと名高い、Invisible Limiterでした。
初代とG2では音が違うとのことで、G2は更に透明度が増しているらしいです。ぼくは初代を愛用しておりますがもうホント好き。密度を保ったまま、音圧がグッとあがる力強さが最高。
内訳は初代が19票、G2が21票でおよそ半分ずつの得票数となっています。
A.O.M.は日本が世界に誇るデベロッパーです。
セールはやらない方針の様ですが、非常に親切な販売方法が用意されていて、最初に1/4を支払い残額は1年後でOKなんですよね。気に入らなければ1年後にアップグレードしなくても良いのです。
まぁ使ったら絶対気に入るとは思いますが・・・w
3位 Waves Lシリーズ 39票
出ました、ド定番のLシリーズ。Wavesの$29攻勢で、まだ持っていなかった層にも完全に普及しまくったと推察されます。
もう大ベテランというか、古いプラグインですけどさすがはWavesブランド、根強いですね。シンプルかつ使いやすいのが強み。
内訳は、L1が3票、L2が14票、L3が14票、L3LLが8票です。Lシリーズと言っても個体差がありますので、まとめてランクインすることに異議があるという方もいるかもですが、とりあえず内訳を参照して各々折り合いをつけていただければと。
記事あります⇒Waves L1、L2、L3 マキシマイザーで音圧アップ比較検証してみた
【並行輸入品】 WAVES L3 Multimaximizer Native ◆ノンパッケージ/ダウンロード形式
4位 SlateDigital FG-X 20票
こちらもマスタリングプラグインの大本命、eiosisの代表でもある、天才デザイナーFabrice Gabriel氏が制作した、音圧を上げて失われたトランジェントを復活させる画期的なマスタリングプラグイン、FG-Xがランクインです。
またこのGUIがカッコイイんですよね。視認性の良いメーターもついてて使用感も抜群です。
FG Levelに注目がいきがちですが、上段のFG Compもクリアで非常に良いコンプでして、単品でも成立するクオリティです。
FG-X2が出るという話があってからもう数年が経っている気がしないでもないですが、きっとそのうちリリースされることでしょう。
記事あります⇒SlateDigital FG-Xの使い方を間違っていたので検証してみた
記事あります⇒FG-Xでの音圧アップはRMS-10dB前後がベターではないか
SLATE DIGITAL ( スレートデジタル ) / FG-X
5位 Brainworx bx_digital 16票
マスタリング段でM/S処理EQを行う際の最右翼EQ、bx_digital V3です。
とにかく多機能です。先述のM/S EQのみならず、モノメーカーやダイナミックEQも装備しています。何と言っても使いやすい、直感的に不要な帯域をカットできます。
イマドキなアナライザーはありませんが、無くても十分耳で判断できるプラグインです。
最強のアウトボードEQAvalon AD2077をご愛用の中川さんも新しい制作マシンに最初にインストールされるほど「使えるEQ」なのです。⇒Mac book proを新調した。さあプラグイン何から入れようか…
記事あります⇒M/S処理マスタリングEQの決定版 Brainworx「bx_digital V3」レビュー
6位 Fabfilter Pro-L 14票
視認性が良く、わかりやすく使いやすいプラグイン作らせたらFabFilterの右に出るデベロッパーもそうそういないでしょう。
音も良いらしいのですが、とにかく視認性ですよね。原音がどのようにリミッティングされているかが一目瞭然なのです。
リミッティングのキャラクターも4種類用意されているのも嬉しい。
リミッター?よくわかんねぇ!って人には超オススメ。
※2018年3月現在、Pro-L2が登場しています。
Fabfilter Pro-L26位 Waves L3-16 14票
音圧爆上げプラグインの代名詞、L3−16がランクインです。
かつては脅威の16バンドのマルチバンドマキシマイザーとして、一世を風靡しました。今でも愛用されている方は多いようです。音質は好みがあるかもですが、何せ便利ですよね。
ここのところ価格も下がって10,000円以下になっているのでお求めやすくなっています。
ブラックフライデーで破格になるのでは?という噂もありますが真偽のほどは定かではありませんw
Waves/L3-16 Multimaximizer【期間限定キャンペーン】【オンライン納品】【在庫あり】8位 IK Multimedia Stealth Limiter 11票
ようやくIK Multimediaからランクインしたのは、Stealth Limiter。
透明感を保ったまま音圧がグングン上がると評判です。ちょっとハイ上がりという感想もありますが、それはキャラクターですから好みの問題。GUIもカッコ良いし、わかりやすいところが流石のIKさん。
現在T-Racksの新作発売前のセール中なのでバンドルで手に入れるってのもアリですね。2017年11月1日の午前1時までは安いはずです。
IK MultimediaT-RackS Stealth Limiter
8位 Waves H-EQ 11票
視認性が良く、使い勝手も良いマスタリングイコライザーのH-EQ。音も適度に滑らか。
ビンテージ、モダン、デジタルと計7種類のEQが内蔵されているので非常にお得なんですよね。表情の異なるキャラクターを楽曲に応じて使い分けることが可能です。
アナライザーとしても優秀ですし、人気があるのも納得ですね。
Waves/H-EQ【期間限定キャンペーン】【オンライン納品】【在庫あり】8位 Fabfilter Pro-Q2 11票
いつも使ってるプラグインエフェクターランキング2016で1位に輝いたPro-Q2です。
もはや説明不要ですが、何と言っても視認性が良く、操作性が最高なのです。慣れるとかなりのスピードでイコライジングが行えます。一度使うとその凄さがわかります。他のEQを使いたくなくなるほどw
負荷も軽いですし、ミックス~マスタリングと幅広く活躍できます。負荷が軽めなのもポイントですね。
※2019年3月15日追記:現在はPro-Q3がリリースされています。ダイナミックEQなどを搭載しかなりパワーアップしました。
8位 Waves SSL4000 Collection 11票
プラグインエフェクターの代名詞と言っても過言ではない、SSL4000 Collectionがランクイン。もうかなり古いエフェクターですが、ミックス・マスタリングに興味がある方なら「一度は使ってみたい!」と誰もが思うプラグインではないでしょうか。
今年に入ってから遂にバラ売りが始まり、先日は破格でセールされていたのも貢献したのかもしれませんね。根強い人気です。
E-Channelの記事あります。⇒Waves SSL4000 E-Channelレビュー
WAVES SSL 4000 Collection Native + SG【在庫限りWavesプロモ特価!】【※シリアルPDF納品につき代引不可】さいごに
いかがでしたでしょうか。
さすがにトップ10は納得のラインナップですね。どれも実力派、そしてロングセラーが占める結果となりました。
それにしてもOzoneがブッちぎりでした。Ozoneを除いた場合、リミッター部門ではInvisible Limiter、イコライザー部門ではbx_digitalがトップです。
11位以降の圏外編も近いうちにまとめますのでお楽しみにw
ではでは。