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天下のアビーロードスタジオが使いまくった理由がここにある!
WavesのAbbey Roadシリーズから、プレートリバーブプラグイン「Abbey Road Reverb Plates」のレビューです。
Wavesプラグインの中でもかなり上位に位置するお気に入りプラグインなのですが、今回改めて触ってみて「やっぱ、これ好き」と再認識しました。
Abbey Road Reverb Plates
Abbey Road Reverb Platesとは、プレートリバーブの代名詞とも言えるEMT 140をエミュレートしたプラグインです。
ビートルズやピンク・フロイドが多用したと言われる、アビーロード・スタジオによる独自の4つのリバーブ・プレート、EMT 140ユニットを精巧に再現。
プレートリバーブのプリセットは様々なリバーブに含まれていますが、Abbey Road Reverb Platesはプレート特化ということもあり、その質感はピカイチです。
リバーブとしての特徴は、ただの空間演出ではなく、美しさと艶を加える色付けの濃いキャラクターではないかと。
特徴はざっくりこんな感じです。
- 美しく艶のある色付けが濃い響き
- 4種類のプレートを収録
- 直感的で便利な音作りが可能
- StudioRackとの組み合わせで機能拡充
美しく艶のある響き
昨今のクセの無いデジタルリバーブとは対照的な、色付けあるリバーブで、ボーカルや、ピアノソロやシンセソロなど、メインで聴かせたいトラックに是非使いたい、そんなキャラクター。
「音色はコレなんだけどパッとしない、一味足りない…」という場合でも、Abbey Road Reverb Platesを通すと、魔法がかかったように『艶のある質感』になったりもするので、キャラクターを作る上での音作りとしても重宝すると思います。
音源自体にリバーブが付属している場合は、音源のエフェクトをOFFにして、Abbey Road Reverb Platesを薄っすらかけるだけでも、全く印象の異なる雰囲気になり、色気が出るので是非試してみてください。
馴染ませつつも艶が欲しい、そんな時のファーストチョイスですね。
4種類のプレートタイプを収録
- A、B、C・・・入力は真空管アンプで、出力はソリッドステートのハイブリッド仕様
- D・・・入出力ともに真空管アンプ仕様
A→B→Cの順にリバーブタイムが長く、色付けも濃いですね。
Dは真空管オンリーだけあって、かなり歪みキャラが濃いので、音色によってかなり使い分けができます。
デフォルトでは、Aのプレートがかなり深い設定で立ち上がるので、まずは[DRY/WET]を絞るところから始めましょう。それだけでもAbbey Road Reverb Platesのキャラクターが掴めるはずです。
直感的で便利な音作りが可能
パラメーターはシンプルで使いやすく、非常に分かりやすいです。
- Plate Selector・・・4種類のプレート(キャラクター)を選択
- Damper・・・11段階のダンパーポジション(残響時間)を選択。
- Treble・・・ハイシェルフフィルター
- Bass Cut・・・4段階のハイパスフィルター
- PreDeray・・・ディレイの量をコントロール
- Dry/Wet・・・リバーブの量をコントロール
- Drive・・・THD(高周波歪み)を付加
- Analog・・・ハムノイズの量をコントロール
Bass Cutで低音にかかるリバーブをカットできるので、別段EQなどを使用しなくても良いのは助かりますね。
Driveはリバーブ成分に温かみが加わるので、必要に応じて使う感じです。全く使用せずにスッキリなのも良いのかなと。
StudioRackとの組み合わせ
Wavesから無償配布されている、StudioRackとの組み合わせることにより、機能を拡張できます。
StudioRackとは、最大8個のプラグインを組み合わせたオリジナルのチャンネルストリップを作成可能なプラグイン。その他にも周波数帯ごとにプラグインをインサート可能なマルチバンドスプリット、モノ・ステレオ・M/Sでパラレル・プロセッシング、1つのノブで複数のパラメーターをコントロール可能なマクロなど、プラグインを自在に操るプラグインラックです。(ダウンロードはこちら)
マルチバンドリバーブとして使用
StudioRackのマルチバンドスプリット機能で、最大5バンドに好きなプラグインを立ち上げることが可能。
すべてのバンドにAbbey Road Reverb Platesを立ち上げれば、マルチバンド仕様のAbbey Road Reverb Platesになるというわけです。
もちろん、Abbey Road Reverb Plates以外のリバーブとの組み合わせも有効ですので、自分だけのオリジナルマルチバンドリバーブが実現すると。
また、バンド毎のクロスオーバーポイントの調整、ステレオイメージャー、ソロボタンも搭載されているので、より詳細な音のコントロールが可能になります。
個人的に嬉しいのは、立ち上げたプラグインはドラッグ&ドロップで移動できます。神…!
パラレルでリバーブ処理
原音とリバーブをかけた音を良い具合で調整する、パラレルでリバーブ処理を行う場合にも迅速に処理が可能です。特にドラムトラックなどに有効ですね。
StudioRackを使用すれば無駄にトラックをコピーする必要もないので、シンプルで◎。
なお、マルチバンドのバンド単位でもパラレル処理は可能です。
StudioRackで使用するWavesプラグインは、V13以上が必要です。
※2022年10月20日時点
CPU負荷
負荷は激軽とは言いませんが、それほどでもないですね。新しいPC環境であれば問題ないでしょう。
ASIO-Guard ON
ASIO-Guard OFF
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 12
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
プレートリバーブをお探しであれば、まず試してみて損はないかと。
とにかく響きが気持ち良いので、音源の試聴や、楽器の練習などにも是非使ってみて欲しいです。
Abbey Road Reverb Platesの味付けのおかげで、楽器(音源)の評価が変わるかもしれませんよ。
ではでは。
Abbey Road Reverb Platesの詳細はこちら