エフェクターには大きく分けて二通りの役割があります。
1つは原音をより聴きやすくしたり質を高めること、もう1つは原音に無いクリエイティブな音作りです。
FLUXXは圧倒的後者が得意で、トラックを面白く聴かせることを徹底追求したプラグイン。
そして、UJAMらしく「誰にでも分かりやすい」「音が良い」のも大きな特徴としつつ、エフェクターとしての楽しさ、それを実感させてくれます。
FINISHER FLUXX
FLUXXは、FINISHER NEO、VOODOOに続く、UJAMのシンプル操作で様々なエフェクト効果を得るプラグインFINISHERシリーズの第3弾です。
※フリー版のFINISHER MICROもあります。
FINISHERシリーズはインターフェイスも統一されているため、NEOもしくはVOODOOで慣れていれば一切迷いはないでしょう。
とはいえ、もともとがユーザーフレンドリーなシンプル設計なので難しくはありません。
UJAMの思想として、シンプル操作で大きな効果を生むことをコンセプトに設計されているため、初めての方でもマニュアル不要の直感操作が可能なんです。
50種類のモードが用意。シンプル操作でクリエイティブ
FLUXXには、50種類のモードが用意されており、各モードは4つのエフェクト(27種類)の組み合わせで構成されています。
それぞれのエフェクトを個別に組み替えたりすることは出来ないのですが、あえてモードを50種類の組み合わせに絞ることで、シンプルに意思決定ができるとも考えられますよね。
あくまで制作を前に進めていくことこそがUJAMのコンセプトなのです。
プリセットが121種類用意されているので、まずは全てを試すと「FLUXX」でどのようなことが出来るのか、が把握しやすいかと。
面白い効果を出したいトラックに使用するのはもちろん、FLUXXのエフェクト自体からクリエイティブな結果を得るための、創造を目的とする「作曲ツール」として使用すると良いのではないかと感じます。
音・効果について
音は相変わらずのUJAMクオリティで、有機的であり、色付けが濃いめ質感に仕上がります。
VOODOOが実用的なマルチエフェクターとすると、FLUXXは創造性を刺激するクリエイティブなエフェクター。
27種類のエフェクトを組み合わせた、想像しえないサウンドがウリですが、派手な使い方だけではなく、効きを弱めることで隠し味的な使い方も可能です。
それぞれのモードに割り振られる4つのエフェクトを必ずしも全て使用する必要はないので、シンプルな使い方も。
しかし、FLUXXの真骨頂は多彩な音作り、複雑な効果ではないかなと。
個人的には、想像しえないランダマイザーが組み込まれたモードが好きですね。
様々なエフェクトの組み合わせが実に面白く秀逸なので、単調な楽曲でさえも、FLUXXを立ち上げ、オートメーションでFinisherノブをコントロールすると、楽曲の印象をガラッと変えることができるでしょう。
CPU負荷
設定によって多少差はありますが、概ねこれくらいです。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
シンプル、音が良い、即戦力というUJAMらしい仕上がりは健在です。
エフェクターや楽曲制作に慣れていない方でも、複雑でクリエイティブな表現が可能となるため、難しいことをせずともプロクオリティに一歩近づけます。
“クリエイティブ”と”音の良さ”を掛け合わせる楽しさを是非試してみてください。
現在イントロプライスで$30オフとなっています。