Disterssorがカメレオンコンプなら、Lil FrEQはカメレオンEQ。
Softube Empirical LabsシリーズのEQプラグイン、Lil FrEQをレビューします。
冒頭にも書いたとおり、実機はカメレオンEQとして知られており、色付けのないクリアなEQからアナログ感あふれる音作りまで幅広い音作りが可能。
プラグインは一体どうなのか、そのあたりを探ってみたいと思います。
Empirical Labs Lil FrEQ
8つのプロセッシングセクションを搭載していることもあって、様々な処理がLil FrEQ一台で完結します。
- Hi-Pass(ハイパス)
- DS(ディエッサー)
- HF LIM(HFリミッター)
- Shelf(シェルフ)
- LF(ロー)
- Lo Mid(ローミッド)
- Hi Mid(ハイミッド)
- HF(ハイ)
上記のパラメーターの組み合わせで、アナログテープの質感や、有名コンソールの音をエミュレートしたりすることが可能です。(プリセットも用意。マニュアルに参考数値が記載)
ディエッサーは、Empirical Labsのディエッサー「DerrEsser」をそのまま移植するという豪華仕様。
8つもあると複雑では?と思う方もいるかもしれませんが、一つ一つの構造はシンプルかつインテリジェントに設計されているため、迷子になる確率は低め。
それぞれのセクションにバイパススイッチが搭載されているもの◎。
エミュレーション元の実機はこちらです。
複数のプラグインを使用する必要がないので、作業をシンプルにする助けになるんですよね。
もちろんCPUの節約にだってなるわけです。
音について
有機的なアナログ感を持ちつつも、クリアな空気感を伴うサウンドで非常にナチュラルでクセがないです。
出来ることが多いという部分でのカメレオンでもありますが、ジャンルを問わず馴染む質感という汎用性の高さという意味でもカメレオンと言えるのでは。
ミックスにもマスタリングにもバリバリ活躍してくれるでしょう。
CPU負荷
負荷は非常に軽いです。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
音も良いのですが、ハードウェアを再現したGUIでの直感的な音作りができるのでイメージするサウンドにたどり着くのが早い、という部分に好感が持てました。
高品質かつ、Empirical Labsの設計を忠実に再現したSoftubeは素晴らしいですね。
ではでは。
Empirical Labsシリーズ3種類を収録したバンドルもあります。
Empirical Labs Complete Collection