C7 Grandの決定版!
Acousticsamplesは、バーチャルでアコースティックインストゥルメントを完璧に再現することを目指しているフランスのデベロッパーです。
どの製品もクオリティが高く、特にギター音源などが有名で、日本音楽界隈でも根強いファンが多いので知らない人は絶対チェックするべきではないかと。
そんなハイクオリティ音源が満載のAcousticsamplesですが、今回紹介するのは、多くの日本人がシックリくるであろう、”ピアノらしい質感”を再現する、C7 Grandです。
元気なピアノ、サウンドに埋もれないピアノが欲しい方は必見。
C7 Grand
Acousticsamples C7 Grandは、YAMAHAグランドピアノ「C7」をベースにした、UVI Workstation(無料)またはFalcon上で動作するピアノ音源です。
YAMAHA C7は、Cシリーズの中で最も大きいサイズ(227cm)のモデルで、コンサート、スタジオや音楽イベントなどでも重用されるピアノの一つ。
明るくくっきりしたサウンドが特徴で、硬質で抜けが良く、日本のピアノらしいのが特徴です。
Acousticsamplesは、あらゆる技術やピアノシミュレーションツールを駆使して、複数のマイク(3つの異なるステレオパースペクティブ)、ハーフペダル、リペダル、共感共鳴など、思いつく限りの機能を搭載しC7 Grandを再現。
まさしく「究極のC7」と言えるのではないでしょうか。
マイクはクローズ、プレイヤー、サイドの3種類でそれぞれのミックス分量を調整することで、質感がかなり変わってきます。
ペダル・キーノイズや、トーンで音色の明るさ、リバーブの量を調整することもできるので、サンプルベースと言えどもかなり拘った音作りが可能となっています。
サンプルベース音源の宿命とも言うべき容量の問題については、C7 Grandも例外ではなく、15GBの大容量。
しかし、ロスレス圧縮技術により約2GBしかストレージを占有しないのもポイントです。
音について
第一印象は、立ち上げて鳴らした瞬間に「おお、良い!」と感じました。
立ち上げてすぐに、総合音源にチョイスされているような「C7を使うならこういうセッティングでしょ?」と言わんばかりに最適化されたサウンドが鳴ります。
ソフト音源のピアノにありがちなのが、リアルなんだが少し柔らかい、少し遠い、レスポンスがイマイチで弾いている感じが弱い…などなど、経験している方も多いことでしょう。
C7 Grandは極めてそういった負の印象が少ないんですよね。音の立ち上がりが非常に早く、楽器感が強い。
レスポンス良く弾いていて気持ちが良いためか、何しろ使いたくなる可能性は非常に高いと思います。
ピアノ・キーボード音源の巨人、KeyscapeにもC7は搭載されていますが、Acousticsamplesの方が明るく元気で、Keyscapeはジェントルな印象です。
CPU負荷
Falconで立ち上げて4音鳴らした状態でこれくらいです。非常に軽いですね。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- Audio I/O・・・RME UCX
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
C7に特化した音源だけに素晴らしいですね。
YAMAHAらしい、サウンドに埋もれない硬質で抜けの良いピアノが欲しい方にはピッタリハマると思います。
無料のサンプラー、UVI Workstationで動作するのも◎。
ではでは。