前回はAcustica Audioの記事を書きましたが、今回は同じイタリアデベロッパーのIK Multimediaのエントリーです。
伝説のマスタリングEQをモデリングした「EQ 432」をレビューします。
IK MultimediaMaster EQ 432(T-RackS)
Master EQ 432とは
シックなGUIが良いですね。これだけでもう音良さそうに感じます。もちろん音も負けてませんよ。
IKさんのサイトによると
比類無き透明感をともなったハイエンド、堅固なローエンド、そして魅力的なまでに繊細なミッド・レンジ。マスタリングEQにおいて可能な限り最良の結果を得ることができます。ミックスの最後の仕上げとして、そのトラックをマスター・クォリティに変えてしまう秘密兵器なのです。
実機はこれ。伝説のマスタリングEQと言われている「Sontec MES-432C」。AD2077と双璧をなすマスタリングEQでございます。
超カッコエエ・・・
IK版は実機と比べて一見ツマミが少ないように見えますが、実機はL/Rが独立しているだけなので機能的には同じと思ってよいでしょう。むしろプラグインならではのM/Sでのイコライジングも可能となっています。
実機は手に入らないそうです。
音デモ
ぼくは専らマスタリング段での「欲しい帯域」をブーストする専用で使用しています。実機の使い方もそういう感じではないかとおもいます。
今回はわかりやすいように、ドラムステムにEQ432のプリセットをいくつか合わせてみました。
はじめにDryの状態です。今回はAddictive Drums(初代)を使用。
Big M Bright S
ミドルとハイがブーストされていて音が派手になってます。ハッキリわかるくらいかけても自然です。
Fresh Air
プリセットの名前の通り、空気感を足した感じ。極端な変化はないですが、これがあるのとないのでは大違いです。上品に、優しく空気を足してくれます。
Smiley Loud
ローがイイ感じにリッチに出てます。スネアのパンチ感も増してて、ADのデジタル臭さが補われてます。
Hi Boost
HIの周波数を14Kに設定し、OUTを4にしてます。ちょっとハイの抜けが悪いなってときにパッと明るくなります。
結構効果がわかりやすく出るんですが、極めて自然でリッチな音になります。もちろんやり過ぎはあまり良い結果にはならないと思いますが、ブーストしたくなる音なんですよね。
個人的にはハイを持ち上げるのに重宝してます。通常のEQで持ち上げたときほどバシャバシャはしません。ロー・ミドルもわざとらしさがないんですよね。さすがはマスタリングEQです。
音のレビューについては中川さんも書かれています。実機との音の違いもレビューされてますので是非読まれてください。
マサシさんもめちゃ詳しく解説されてます。
負荷
マスタリングEQだけあって負荷はまぁまぁあります。トラックに使えないこともないですが、せめてバスでの使用ですかね。
OS・・・windows10 64bit
CPU ・・・Intel Corei7 3.2G
メモリ・・・32GB
※AsioGuardはオフです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
自然でクリアなEQですが、IK Multimediaらしさというか、効果のわかりやすさも兼ね備えた音だと感じました。
もしGroupBuyにお悩みならEQ432オススメですよ!マスタリングで悩んだ時の頼れるEQだと思います。
ではでは。
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