昨年に買ったCoralですがようやくレビューします。
周りのプロの方々が「UADと互角」などと大絶賛されていたので、デモったところガチで惚れました。SlateDigitalのサブスクリプション(1年)と天秤に架けても、Coralを選択するほど惚れ込んで買ったほどです。そして、その価値はあったと断言できます。
Coralはチャンネルストリッププラグインで、単品のコンプやEQが付属するのですが、今回は中でもお気に入りの「Coral Comp」をレビューします。
Coralとは
「Coral」はチャンネルストリッププラグインです。更にコンプ・EQ・プリアンプの単品がセットになっています。以下の通り。
●Coral ChanelStrip
●Coral Comp
●Coral EQ
●Coral PreAmp
コンプ単品
今回はコンプをレビューしていきます。チャンネルストリップの方とは違ってスッキリしたデザインですね。赤いのもイタリアンレッドなスポーツカーを彷彿していいじゃないですか。Acusticaはイタリアの会社なのです。
実機はこれ
SPLのマスタリングコンプ「IRON」をモデリングしたものと思われます。 日本円で70万くらい。
ブラックバージョンもあります。
CoralもSkinは赤・黒・青・緑・白から選択できます。
9種類のコンプタイプを選べてコスパ最高
Coral Compは、同社のプラグインであるAquamarine、Sand、Ultramarineの3種及び、C1~C6からキャラクターを選択することが可能です。
Aquamarine
Sand
Ultramarine
それぞれバージョンが3や4になってますので、Coralで選択できるのは初代のキャラクターなのかもしれないです。
「C」はCoralの略だと思われますが、マニュアルを見ますとC1~C3はソフトニー、C4~C6はハードニーっぽいですね(たぶん)。それぞれキャラが異なりますので、切り替えつつ好みのものを選べます。
音について
全種類のタイプを鳴らしてみました。
Dry→Aquamarine→Sand→Ultramarine→C1~C6です。
設定はこんな感じです。コンプのタイプだけを変えてます。それぞれの設定に合わせてスレッショルドなど調整したほうが分かりやすいのですが、とりあえず音の違いをなんとなくわかっていただければと思います。微妙な違いですが。
もちろんもっとわかりやすくかけることもできますが、基本的には上品に色付けなくコンプレッションされていきます。
個人的な好みはC2ですね。
VSC-2よりも好きになった
マスター段でいつも使っている手持ちの透明なコンプレッサーといえばVSC-2。比較するとCoralコンプの方がよりクリアな音質でスカっとしています。VCAと真空管の違いでしょうか。
楽曲にもよると思いますが、明るくシャキッと締まった音が好きな人はCoralの方が良いですね。
逆にほんのちょっぴり柔らかさが欲しい、サチュが欲しい場合はVSC-2って感じなので使い分けがハッキリできるかなと。
かといって、潰れたり濁ったりといったマイナス方面への音質の変化はありません。ダイナミクスを失わず、気持ち良く透明にコンプしてくれます。クリアかつ力強さが欲しい場合には最高峰のプラグインコンプだと思います。
ちょっと大きいレベルを入れても音割れしづらいのも特徴でしょうか。思い切ってメイクアップを回しても色付けは極めて少なく、限界まで音の細部を粒立ち良く仕上げてくれるイメージ。
2mixを突っ込んでも音が濁らないし、余計な味付けはないんですよね。 なので、味付けを濃くしたい場合は他のコンプの方が良いと思います。
負荷
チャンネルストリップの負荷は尋常じゃないくらい高いですが、コンプ単体だとそれほどでもないです。
OS・・・windows10 64bit
CPU ・・・Intel Corei7 3.2G
メモリ・・・32GB
※AsioGuardはオフです。
これくらいであればトラックやバスにも使えますね。ぼくは専らマスターに使用してますが。
ちなみにチャンネルストリップはこんくらい。
重ッwww
ぼくの環境ではCoralのためにプロジェクトファイルを作り直さないと無理ですねw
さいごに
Coralを購入してから、マスタリングコンプに迷うことが一切なくなりました。まずはこれを試して合わなければVSC-2といったところです。
少なくともぼくの所有しているコンプでは、2mixの原音を損なわず、無色透明のコンプレッションを実現できる最右翼コンプです。
ちょっと高い(€199)ですが、その価値はあると思います。 気になった方はデモってください。恐らく欲しくなってしまうので、覚悟してデモっておくんなまし。
これでダメならUADしかないでしょう。
ではでは。
※公式サイトが重いのはいつものことです