2mixなどのステレオトラックを各帯域ごとに分離・調整することができる魔法のようなプラグイン、AudiosourceRE「RePAN」を紹介します。
マスタリング段階でミックスに戻らずとも何とかしてしまえる、そんなプラグインです。
特徴は次のとおり。
- ステレオトラックの各パートのパン位置を再調整
- 各パートのボリューム調整、ソロ、ミュート
- 各パートのみを抽出し、書き出す
- 楽曲の分析に役立つ
- 負荷が非常に高い
それではレビューしていきます。
RePANとは
2mixなどのステレオトラックをパンニング解析し、周波数帯別でRePAN(パン位置を変更)、ソロ再生、ミュート再生が可能なプラグインです。バンド数はデフォルトは3ですが、7まで選択可能です。
例えば2mix各帯域にある素材、例えばセンターにあるボーカルを左右に振る・ソロ/ミュート再生・ボリューム調整することができます。
ミックスやマスタリング段階での調整目的で使うのはもちろん、各帯域の素材のみをソロ抽出し書き出し素材作成などが容易です。
あとは、楽曲分析や耳コピをする際、聴き取りづらいパートなどもソロ/ミュート機能が活用できますね。非常に自然に効くので、EQなどで行うのとは次元が違います。
自然過ぎるクオリティ
RePANに似た機能を持ったプラグインは他にもあります。この類のプラグインは、処理をするもののどこか不自然だったり、位相の崩れや音質が犠牲になってしまうことが見受けられますが、RePANは極めて自然に処理をしてくれます。
抜き出した素材なども違和感がないので新しい素材としての活用にも最適です。
さらに、リアルタイムにローカルで処理をするため時短にも繋がります。数をこなさなければいけないシーンでも頼りになる存在ですね。
負荷は高い
一点注意なのは、リアルタイム、ローカル、高品質で処理するので仕方ないですが、負荷は非常に高いです。
Quality設定でHigh、Lowの切り替えを行えるので、CPU負荷が限界の場合は適宜切り替えて使用することができます。ただLowでも負荷が低いとは言えないので、非力な環境での使用は慎重に行うべきでしょう。
さいごに
質感は極めて高く、GUIや操作性もシンプルで使いやすいので負荷が高い以外は文句なしのプラグインです。
様々な場面での時短アイテムとして、そしてアイデア次第で面白い使い方ができるプラグインだと感じました。
近年のプラグインの技術力には驚くばかりです。
ではでは。