現代的なシンフォニックサウンドを素早くカタチにすることを目的として制作された音源、Red Room Audio「PALETTE」シリーズからフラッグシップモデルの「SYMPHONIC SKETCHPAD」をご紹介します。
PALETTE – SYMPHONIC SKETCHPADとは
弦楽器、金管楽器、木管楽器、女性・男性クワイア、パーカッション、トレーラーツール、グランドピアノ、ハープ、シンセサイザーを揃えた、イメージを素早くカタチにする音源ライブラリです。特にオーケストラ・トレイラー音楽に適した内容となっています。
弦楽器、金管楽器、木管楽器には最大10種類のアーティキュレーション(トリル、トレモロ、ピチカートなど)が用意されています。
2つの異なるサイズ(Full・Chamber)が収録されているのも嬉しいところです。一見音色が少ないように感じるのですが、実はかなり充実しているんですよね。サンプル数は62,000以上、容量は29GBとなっています。
音色はどれも完成された音で、サンプルの質が良いのでそれぞれが専用音源並のクオリティ。即座に打ち込んで素早くスケッチを完成させることができるレベルです。
ティンパニやチューブラーベル、パーカッションサウンドなどは、単発で鳴らしても映画のワンシーンで鳴っている音といえるレベル。あとは並べていくだけ、といった気にさせてくれます。
マイクポジションが3種類(CLOSE,DECCA,HALL)調整可能で、ここを調整するだけでもかなり雰囲気が変わります。オケサウンド以外の様々な楽曲にマッチングさせられるのではないでしょうか。
CLOSEを強めにすればドライで近い音になるので、かなり扱いやすい音になります。マイクの調整を適切に行うことでジャンルを問わず使用できます。
また、ハープにおいてはグリッサンドメーカーが搭載されているので、面倒な打ち込みを行う必要がありません。もちろんスピードなども調整可能です。
ピアノはSteinway Model B
ピアノはSteinwayのグランドピアノModel Bを使用。6つのダイナミックレイヤーと複数のラウンドロビンをホール収録しています。美しく響く質感で、トレイラー、シネマティックサウンドにマッチングする音です。
マイクの調整に加えて、TONEの調整でキャラクターがかなり変わります。右側に振ると明るく硬質に、左側に振ると柔らかでメロウな質感になります。
高音質なハイブリッドサウンド
デモを聴いてもらえば分かるのですが、音は非常にリアルです。実際の映画などで聴いたことがあるような音が揃っていて、単音で鳴らしてもリアルなのですが、重ねた時にグッと本領を発揮。スケッチ用と言いつつ、これでも十分な音質ではないでしょうか。
現代的なシンフォニックサウンドに欠かせない、インパクトやライザーなどのハイブリッドサンプルが非常に強力です。
リアルなオケサウンドにハイブリッドなサウンドを加えることにより、一気にモダンなトレイラーサウンドが完成します。7種類のタイプでカテゴリ分けされており、250種類を超えるサウンドが用意されています。
どれも高音質で、一発鳴らすだけでトレイラーサウンドになってしまう雰囲気があります。
デュアルレイヤーのサブトラクティブシンセ
シンセサイザーだけとってもかなり充実した機能を持っています。デュアルレイヤー(2オシレーター)をベースとしたシンセで、22種類の波形が用意されています。フィルターやWOBBLE機能まで搭載しているので普通の音色は作れるんですよね。
オーケストラ・トレイラー音源とは思えない充実っぷりです。
オケ音源だけではモダンなトレイラーサウンドにはならないんですよね。低域をシンセで補強したり、ワブルなどの派手なシンセ音色を混ぜることでソレっぽくなります。
さいごに
サンプルの質が非常に高く、スケッチ用として使用するには贅沢とも言えるクオリティだと感じました。モダンなトレイラーサウンドに挑戦したいという方には分かりやすいという部分でも自信を持って勧められるライブラリです。
完成された音が揃っているので、複雑な音作りの必要がないのもポイントが高いです。
Kontakt Player(無料)に対応しています。
※SONICWIREでの取り扱いが終了しています。
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なお、NKSにも互換があるのでKomplete Kontrolユーザーは更に快適。