シンセ?何それ美味しいの?
そんなシンセ迷子たちの救世主とも言えるソフトウェアAudible Genius「Syntorial」をご紹介。これほんと面白いです。
シンセが全くわからない、っていう初心者の方から、シンセ中級者くらいまではスクールに通うつもりで是非試してみて欲しいソフトウェア。シンセ本読むより身につきます。
※この記事は2019年1月7日に書かれたものに加筆修正したものです。
音作りを学べるシンセサイザー Syntorial
Syntorialは、バークリー音楽大学出身の音楽家Joe Hanleyにより制作されました。彼はキーボード奏者であり、音楽プロデューサーでもあります。
彼自身の音楽活動の中で、プリセットをブラウズすることに膨大な時間がかかっていたことと、シンセサイズを学ぶという苦闘を助けるソフトが他に無かったために、自身で制作することにした、とのこと。
プリセットを使うのも時短なのですが、作ったほうが早い場合もあるし、より明確にイメージに近づけられるのは間違いないです。
ノコギリ波(SAW)と矩形波(Square)すらわからない・・・っていう方からもしっかり学べるのがSyntorial。解説は全て英語となっていますが、音作りを学ぶ分には特に支障ないと思います。
スタンドアロンで動作し、MIDIキーボードはあるに超したことはないですが、無くても問題ありません。
使い方ざっくり解説
とっつきにくい方もいるかと思いますので、簡単に使い方を書いておきます。
スタート画面。199種類のレッスンが用意されていて、進めていくと真ん中のバーに色がついていきます。進捗状況が一目瞭然です。
まず初めにデモンストレーション動画(英語)が流れます。動画は早送り、巻き戻し可能。飛ばしたい場合は右上の「CHALLNGE」を押すと課題に進めます。
「HIDDEN PATCH」(課題音色)ではパラメーターが隠されていますので「MY PATCH」と交互に切り替えつつ音を確認して寄せていきます。ループで音が鳴っている状態なので、音色制作に集中できるのも良い。
最初の問題はオシレーターのみを使った「この音はノコギリ波?パルス波?」という超初心者向けの問題です。でも、こういうところから学びたい!って人もいるのではないでしょうか。
完璧に一致すると「PERFECT!」と表示され、複数のギャラリーが拍手してヒューヒュー言ってくれます。間違っていた場合は残念な感じの雰囲気の演出が用意されているという。
序盤ではオシレーターやフィルターのみしか表示されておらず単純ですが、進めていくうちに複合的に音作りをしなければならないので当然ながら難易度は増していきます。
こちらはDaftPunkの楽曲のリードを作ってる動画です。
ひとつずつ、少しずつ増えていくので理解しやすいですよね。良く考えられています。
音作りだけではなくクイズもある
知識面の教育も整っています。英語がわからない人は、google翻訳などを立ち上げて翻訳しながら望むと良いでしょう。
素の波形の音が鳴って4択から選ぶヒアリングテストなんかもあります。
いつでも中断し、途中から再開することも可能。忙しい合間にも勉強できますね。iPad版もあるので、ソフトウェア版を購入するとiPad版も使えるようです。
シンセプラグイン「PRIMER」も付属
教材に使用されているシンセ、PRIMERも付属します。
これを目当てで買う人はあまりいないかもですが、オマケですね。だけど課題をクリアした人は手足のように使えるようになっているはずなので、そういった部分では良いかもですね。
さいごに
シンセサイザー難しい・・・でも使えるようになりたい、って人にはガチでおすすめ。
楽しく学べるし、一通りの知識が身につくので、シンセの音作りの教則本とかよりも余程実践的。
中級者で何となくわかってるけど、音作りをもっと基礎から学びたい、って人にも良いかと。自分が知らない部分が見えてくるので楽しいんですよね。
シンセサイザーはゼロから作り上げる楽しさが最高の醍醐味です。たとえゼロから作らないにしても、プリセットを “もうちょっとこうしたい” っていう場面は多々あるはず。
そういった時にシンセスキルは大きな力になってくれます。結果的に時短にも繋がる。
「シンセって難しいんでしょ?」を卒業できるソフトウェアです。