うわっ…私の音量、低すぎ…?
先日の記事です。
こちらの検証で、TSとTSRケーブルを用いた接続で音量差があった件について各方面からご教示を頂き、知識不足を補うことができました。
※K204のレビューは後日改めて検証します。
今回、あらためてバランスとアンバランス機材の接続にともなう、TS/TRSケーブルによる音量差について検証したのでご報告。
“音量差のみ”については分かりやすく言及している記事がなかった(見つけられないだけかも)ので、ぼくと同じような人にお役に立てれば幸いです。
また、記事内に誤りがある場合はtwitterからでもご連絡頂ければ泣いて喜びますw
TRSとTSの音量差について
デバイスとケーブルの組み合わせによる音量差を確認し、どのケーブルを使用すれば良いかを簡潔にまとめました。
知識・用語・理屈を理解することはもちろん大切ですが、ぼくのように「で、どれを選べば大丈夫なん?」という、脳死状態のDTMerも一定数いるはず。
本職のエンジニアさんはそういうわけにはいかないと思いますが、今回は理論や理屈はおいといて、「音量小さい!なんでや!」という多忙で面倒くさがりなDTMerのために検証したので結果報告です。
外部音源を接続する場合のケーブルの選び方
もう一度念のため書いておきますが、今回は音量変化のみの検証結果のため、音質に関しては一切考慮しておりませんのであしからず。
もちろん、録音レベルは大きい方が良いわけなので、その観点で読んで頂ければ。
まず、ケーブルを選ぶ前に使用している機器の仕様を確認することが必要です。
- 使用する音源のアウトプットが、アンバランスなのかバランスなのかを確認
- 接続する機器(オーディオインターフェイス/ミキサーなど)のインプットがアンバランスなのかバランスなのかを確認
※オーディオインターフェイスは概ねバランス、ミキサーはアンバランス、もしくは両対応のものが多いようです。
アンバランス(OUT)→アンバランス(IN)
- 推奨ケーブル:TS(アンバランス)ケーブル
TRSケーブルで接続しても音量変化は感じられませんでした。
アンバランス(OUT)→バランス(IN)
- 推奨ケーブル:TS(アンバランス)ケーブル
TRSケーブルで接続するとTSケーブル接続と比較して、音量が小さいです。よって、TRSケーブルはNG。
バランス(OUT)→アンバランス(IN)
- 推奨ケーブル:TS(アンバランス)ケーブル
TRSケーブルで接続しても音量変化は感じられませんでした。
バランス(OUT)→バランス(IN)
- 推奨ケーブル:TRS(バランス)ケーブル
双方がバランスの場合のみ、TRSケーブルを使用します。TS接続するとTRS接続と比較して音量が小さいです。よってTSケーブルはNGです。
まとめ
以上のことから、インプット(受け手)がバランスの場合に、音量の差異が発生する可能性が出てくるということ。
オーディオインターフェイスに直接接続する場合は特に注意が必要ですね。
それぞれ確認は必須ですが、古いシンセサイザーは概ねアンバランスアウトプットと思って良いでしょう。
Rolandであれば、時代的にV-Synth、JUPITER-50/JUPITER-8、INTEGRA-7以降くらいで、ハイクラスのシンセからバランスアウトプットを搭載しているようですね。
また、TRSが必要なのはアウトプット、インプット双方がバランスである場合のみということになります。
※くれぐれも音質の差異ではなく、音量の部分だけなのでご注意を。
さいごに
基本中の基本だと思われますが、恥ずかしながら知らなかったんですよね。
各方面から教えて頂いたおかげで検証せずとも答えは分かっていたのですが、とりあえず自分でやってみたかったので、検証を行い記事にした次第。
この度の件について、助言頂いたすべての方々に感謝します。
近年はオーディオケーブルに接続するのはスピーカーくらいという人も多いと思うので、こういう機会も少ないかもですが、ハードウェアを使用する際はご参考に。
音量小さい?と思ったら確認してみましょう。
詳しいことは、とりあえずこれ頼んだので勉強します。