音良し!軽い!・・・最強?
TAPEは、品質と使いやすさを兼ね備えたテープエミュレータープラグインです。
欠点を見つけることが難しいレベルで、さすがはSoftubeと思えるほどの仕上がりなので、好みさえ合えば、テープエミュを探している方は是非候補筆頭に入れて欲しい。
音のデモを用意してあるので、比較してみてください。
※この記事は2020年1月5日に投稿されたものに、加筆修正したものです。
Softube TAPE
TAPEは、3機種のテープマシンをエミュレーションしており、それぞれのキャラクターにハッキリ分かる違いがあります。
基本的な使い方は、テープマシンのタイプを選択して、[AMOUNT]でサチュレーションの量と[TAPE SPEED]でテープスピードを調整。
リモートコントロールパネルでは、テープスピードの安定性(強くすると不安定になる)やクロストーク量の調整が可能となっています。
なお、テープストップ/スタート機能も搭載。
タイプ別聴き比べ
それぞれのテープマシンタイプの音を聴き比べしてみましょう。
こちらは素の状態のドラムトラックです。
それぞれ[AMOUNT]は”5″、TAPE SPEEDは”15″に設定してあります。音デモと合わせて、PlugindoctorでLinear AnalysisとHarmonic Analysisを調べたものも貼っておきますので参考にしてください。
タイプA
精度と直線性で知られ、今もなお人気のある古典的なスイス製のハイエンドリールツーリールマシンをエミュレーションしたものです。
Linear Analysis
Harmonic Analysis
全体的に馴染みが良くなり、さっぱり爽やかで、柔らかくなります。
ほんのりテープコンプされてるのが分かりますね。
タイプB
タイプBは非常にカラフルです。
ローエンドに重量とクリーミーさを追加するトランスベースのマシンをエミュレート。
Linear Analysis
Harmonic Analysis
3種類の中では最も効果がわかりやすい。
中低域の密度が増して、とくに低域の迫力が出ますね。ロックなどに合いそう。
タイプC
タイプCは、イギリスのビンテージテープマシンをエミュレートしています。
Linear Analysis
Harmonic Analysis
こちらもあっさりした味付けで、最も低域がスッキリしているように感じました。
リモートコントロール
リモートコントロールでは、[SPEED STABIRITY] [HIGH FREQ TRIM] [CROSS TALK]の調整が可能です。TYPE Aのマシンを選択して、それぞれを加えてみます。
SPEED STABIRITY
ピッチが不安定になりテープが伸びたようなサウンド。
派手にかけると特徴的で面白い感じになりますが、薄く使用すると単調さが解消されたりもします。
HIGH FREQ TRIM
ハイが持ち上がって派手な感じになりますね。
CROSS TALK
いわゆるドンシャリ系の迫力が出ます。全開にするとこのような感じ。
プリセット
プリセットも多様で、グラミー賞受賞のエンジニアなどが作成したものが満載。
自身で好みの設定を見つけていくのも良いですが、プリセットから学ぶことは多い。
全体の印象
設定によっては派手な音作りも可能ですが、全体的にあっさりスカっとしたサウンドです。
柔らかさが絶妙で、デジタル臭い感じがないのが非常に良い塩梅。
トラックはもちろん、バス・マスターにも使用できるクオリティです。
そして、負荷が軽いというのも大きなアドバンテージ。
負荷について
負荷は軽いです。立ち上げてもほとんどCPUメーターは動きません。
気にする必要ないほどです。
さいごに
非の打ち所がないプラグインですね。あとは好みかどうか。
GUIも良いので、そのあたりもポイント高い。
改めてSoftubeの技術力に脱帽です。
ではでは。