LOHACOの売上がすごいとテレビのニュースで見ました。
中でも驚いたのが、ハンドソープのキレイキレイ。従来のデザイン(左)と比較してLOHACO限定デザイン(右)は、売上が30倍になったそうです。すご過ぎw
このニュースから着想を得まして、やはり見た目は正義ということでソフトウェア(プラグイン)のGUIについて考えてみたいと思います。
GUIが良いと売れるのでは
キレイキレイの事例が示すように、中身が同じでも見た目で選ぶ人がいる限り、GUIがカッコイイと売れる可能性は高いです。インスタ映えは今や世界的マーケティングの基本戦略。
DTMerは誰しもが一度は音を聴く前にGUIに魅了されたことがあるのではないでしょうか。
勢いで買ってしまうまではいかないにしても、購入を決断する判断材料になりますよね。
よって、GUIが良いと売れる、少なくとも売れやすいとは言えるでしょう。
デベロッパーの苦悩
じゃあ、全部カッコよくすれば解決じゃん?というわけにもいかないのです。GUIデザインにもコストがかかります。
フリープラグインを多数リリースしているfull bucket musicは「GUIに最も時間がかかる。大手はデザイナーとか居るから良いよね」と言っており、作り手の苦悩が窺えます。
https://synthsonic.net/archives/full-bucket-music%e3%80%90%e3%83%b4%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%82%b7%e3%83%b3%e3%82%bb%e3%82%92%e7%84%a1%e5%84%9f%e9%85%8d%e5%b8%83%e3%80%91.html
とはいえ、フリープラグインは例外としても、シェアウェアにとっては売上に大きな影響があるのでこれはかなり重要な要素。惜しまず投資すべきと思うわけです。
GUIが気に入られない場合、デモすら試してもらえない可能性もあるので機会損失にも繋がる恐れが。
プラシーボ効果で音が良く聴こえる
やっかいなのが、GUIが良いと音が良く聴こえるプラシーボ効果です。当然錯覚なのですが、GUIの評価込みで判断してしまうということが事実としてあるわけです。
偽薬とわかっていても、プラシーボ効果を得られることが証明される
アナログっぽい見た目だと、温かみがあるような気がするし、モダンだとデジタルに感じます。そんなもんなんです。
どのソフトウェアとは言いませんが、GUIがショボくて過小評価されているモノもあるなーと。
GUIが良いと立ち上げたくなるので結果使い込む
GUIがカッコいいのでとりあえず立ち上げる、そんな副産物もあると思います。動機の是非は置いといて、アクションを起こすことは良いことですよね。
結果的に使い込むことで製品の性能を最大限引き出すわけですから、GUIのおかげで習熟した、なんてこともあるかもしれません。
大切なのはGUIではない
逆説のようなことを言いますが、当然大切なのは音や性能なわけです。GUIは2の次のはず。
GUIだけで選ぶようなことはせず、しっかりデモで聴感上の確認をした上で道具選びを行うべき。視覚に騙されず、アナライザーなど数値で判断する必要があるでしょう。
現状では、GUIがモダンなものが品質高く結局人気な傾向にあります。これはシンセもエフェクターも同じで、弊サイトで行ったランキングからも推察できます。
エフェクターではFabFilterやiZotopeなど、モダンで視認性が良いものが人気ですよね。
さいごに
今回画像で貼ってあるプラグインは単純にGUIのカッコいいもの(Boz Digitalは愛嬌)をチョイスしてあります。実際の音質とGUIの乖離などそういう音を評価する意図はありませんので悪しからず。
我々、選ぶ側は十分に注意が必要ですが、GUIがカッコイイと気分が上がるのも事実。やはりデザインは大事で、売上にも直結すると考えます。
是非是非、デベロッパー各位には今後も頑張っていただきたいと切に願います。
もちろん、GUI良し、実力良しのプラグインもあります。そんな最高なソフトウェアに出会えた時が最高に幸せですよね。
ではでは。