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Steinberg Cubase 14レビュー

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あらゆる機能を取り込み、より最強に。

Cubase 13のリリースから1年、様々な改良、追加機能をひっさげCubase 14堂々リリースです。

今回のCubase 14は、トラックメイクやモジュレーションによるサウンドエディットが直感的に、迅速にできるようになる機能拡張を果たしました。

魅力的な新機能に加えて、ユーザービリティをより高めるための改善が多数取り入れられており、既存ユーザーも必見の大型バージョンアップ。

今回も一足早くCUBASE 14をデモさせて頂いたので、レビューしていきます。

Cubase 14

CUBASE 14の主な新機能は次のとおりです。

  • Modulatorsの搭載
  • Pattern SEQUENCERの搭載
  • Drum Trackの搭載
  • 新プラグイン「Shimmer」「Studio Delay」「Auto Filter」「UnderWater」「Volume」
  • Score Editor機能の刷新
  • イベントボリュームカーブの編集機能強化
  • MixConsoleの表示変更
  • MediaBay プレビュー機能搭載
  • RangeToolの改良
  • デバイスポートのマルチアサイン
  • DAWprojectフォーマットに対応
  • Dolby Atmosレンダラーが7.1.2およびStereo Directに対応
  • Key Editorの改良
  • Performance Monitorの改良
  • 64bitフォーマットに対応
  • バックアップファイル専用のAuto Savesに保存

それではピックアップして見ていきましょう。

ドラムトラック

新しいトラックタイプとして、ドラムトラックが新搭載されました。Cubase 14のメイントピックのひとつですね。

ドラムトラックは「ドラムマシン」と、ステップシーケンサーのような「パターンエディター」で構成されており、直感的に素早くリズムパターンを構築することが可能です。

ドラムマシン

パターンエディター

使い方は非常にカンタンであり、そして驚くほどに便利です。

ドラムマシンで音色プリセットを選択し、パターンエディターでセルをクリックしていくだけ。

アイデアが浮かばない場合は、ランダマイザーを使用すればあっという間に様々なパターンを提案してくれるので適当にポチポチするだけでも良い感じのトラックが構築されます。

そのまま使うも良し、少しアレンジして使うも良し。

ランダマイザー機能は全体のトラック構築に加えて、音色毎にも搭載されており、キックやスネアのみを別のパターンにしたい場面にも活用できるため、非常に使い勝手に優れています。

ドラムパターンイベントは、MIDIイベントに変換することができます。

Cubaseのパターンエディッターでリズムを構築し、サードパーティの音色を適用したりするなどアイデア次第で活用の幅が広がりそうです。

モジュレーター

各トラックの任意のパラメーターに接続が可能な、6種類のモジュレーターが搭載されました。

  • LFO
  • Envelope Follower
  • Shaper
  • Macro Knob
  • Step Modulator
  • ModScripter

各トラックにつき、最大8機まで同時に立ち上げることが可能です。(MIDIトラックでは使用不可)

新搭載のドラムトラックにはもちろん、サードパーティのシンセサイザーやエフェクターの各パラメーターに接続可能なので、今まで使用していた音源からも新たなインスピレーションが生まれるに違いありません。

こういった便利ツールがDAWに標準搭載されると、別にプラグインを立ち上げる数が減るため、トラック数が増えてきた際の状況の把握がしやすい。

また、それぞれの操作が統一されるので、迅速なエディットが期待できますし、CPU負荷の部分でもメリットは大きいのではないでしょうか。

MediaBayプレビュー機能の進化

MediaBayプレビュー機能の進化により、ピッチ変更やタイムストレッチなどをMediaBay上で行えるため、ループ、サンプルが非常に扱いやすくなりました。

インポートする前にプレビューできるようになるのは超絶便利ですよね、これは嬉しい!

サンプルをプロジェクトのBPMに合わせてプレビューできるようになったのもポイントです。

キーを移調トラックにリンクしたり、キーが設定されているサンプルであれば、プロジェクトのルートキーに合わせてプレビューできるようにもなりました。

サンプルを多用するプロジェクト制作が爆速になる予感。

新プラグイン

新たに5種類のプラグインが追加されました。

  • Shimmer Reverb
  • Studio Delay
  • Auto Filter
  • UnderWater
  • Volume

もちろん、これらの新エフェクターの各パラメーターに前述のモジュレーションを適用することができます。

Shimmer Reverb

Shimmer Reverbは、ピッチシフターとリバーブを組み合わせたクリエイティブな空間系プラグイン。

創造もつかないサウンドから、ちょい足しで独特の効果を得ることもできます。

とても美しい響きで、非現実的なリバーブなので触っていてもとても楽しい。

分かりやすい操作性と視認性もグッドですね。

Studio Delay

温かみのあるテープディレイから、クリエイティブな音作りまで様々な用途で使用可能なディレイプラグイン。

上部にある8種類のパターンを選択して、スライダーを調整するだけのシンプルさも良いですね。

Cubaseに標準搭載されているディレイプラグインはこれで6種類目。かなり充実してきました。

Auto Filter

Auto Filteは、簡単にワウ効果や、動きのあるサウンドを作成できるフィルタープラグインです。

オートモードと、マニュアルモードがあり、オートモードでは、入力されるレベルに応じて変調する量が変動します。

マニュアルモードでは、先述したモジュレーターとの連携で音作りをしていく設計になっています。

UnderWater

水中のサウンドや、となりの部屋のパーティーサウンドをワンノブで実現します。

オートメーションやモジュレーターとの組み合わせて使い所は多そう。

Volume

その名のとおり、”ボリュームを変更するだけ”のプラグインではありますが、これを待ってた方は多いことでしょう。

ボリュームのオートメーションを書いた後に、ボリュームをちょっと上げたい(下げたい)場面に少なくとも1度は遭遇した方いるはずです。

そんな場合はVolumeプラグインで一発解決。神。

もちろん、それだけではなく、新搭載のモジュレーターとの組合わせでトレモロ効果や、ポンピング、サイドチェインなどを簡単に得ることができます。

スコアエディターの刷新

Doricoテクノロジーとの融合により、スコアエディターが刷新されています。

リアルタイムに演奏、または打ち込んだMIDIパートをスコアに変換し、編集することが可能です。

その他の刷新

その他にも、今まではトラックの並びを変更する場合にプロジェクトウインドウに移動する必要がありましたが、ミックスコンソールでも順番を入れ替えられるようになったり、オーディオイベントのボリュームがエディットしやすくなったりと、痒い所に手が届く仕様に変更がなされています。

また、DAWprojectフォーマットに対応したため、対応済みの異なるDAWの間でプロジェクトを交換できるようにもなりました。

さいごに

Cubaseを使い続けている身としては、ミックスコンソールの順番入れ替えや、メディアベイのプレビューなどの地味な部分が嬉しかったりしますが、今回の目玉は何といってもドラムトラック関連とモジュレーターです。

使い方も非常に直感的で、スピーディーに進んでいく快感はDAWソフトに最も大切な要素のひとつではないでしょうか。

トレンドを取り入れたパワーアップを続けながらも、作業に影響を及ぼす部分はユーザーの意見を取り入れて調整を行ってくれている進化の方向は納得感が高いです。

トラックメイクのしやすさで他DAWを使用していたユーザーも、新しいCubaseを試してみてはいかがでしょうか。

ではでは。