FM音源を数学的に理解しようなんて僕には無理ですた。
数学的に理解出来る方マジで尊敬、リスペクトです。
ってか、音楽やりたいのに数学的に云々覚えるのは苦痛でしか無いです。少なくとも私はそうです。
だってイジるのが楽しい!シンセサイザーなんですからアナログ的に、感覚で覚える方が良いですよね!
プリセットだけでは、欲しい音ってなかなか巡り会えないので、イチから自分で作れるようになるのが理想ですが、そこまでなれなくても、音源の使い方を理解すれば、プリセットをイメージに近づけられるように調整することも可能だと思います。
ってなワケで、我流ですがFM音源の音作りをなるべく簡単に説明しようと思います。
難しい話は他のサイトで勉強して下さい。ここは完全初心者の実戦向きでいきます。
あと、話をススメる為に多少独断と偏見のウソが入ります(良い意味での)。なので細かいツッコミは無しでお願いします。(間違ってたら教えてください)
使用ソフト
VOPMを使用させて頂きます。
ちなみにVOPMとは・・・
FM音源のOPM(YAMAHA YM2151 4op)のようなVST PlugIn Instrument
※公式より抜粋
です。YM2151はゲーム音源(アーケードゲームやSHARP X68000等)に使われ一時代を築きました。本当に色んな名曲を残しています。
シンセサイザーでいうところのOPP(YAMAHA FB-01やDX21・DX27等)の音源に相当します。
こちらからダウンロード出来ます。
VOPMを使わせて頂くのは、音はもちろんインターフェイスがよく視覚的に理解しやすく操作もしやすい。
そして、何と言っても、フリーだからですw
(いつもお世話になってます!)
シェアウェアでも絶対売れると思うんだけどなぁ・・・。
まず、使うところはたったこれだけ!簡素化して楽に考えよう
基本的なFM音源のシンセサイズの楽しみを味わうには、まず2オペでも結構イケます。
VOPMは4オペですが、まずは半分の2オペから理解しましょう。
それ以上は2オペまでで身についた事が応用出来る部分も大いにありますので、2オペを理解する事が最大の近道だと思います。
そして更には、FM音源の基本操作を理解する上でも、1オペレーターのみでどんな音が作れるのか?からです。
まず初めに、立ち上げてから、最初にイニシャライズ(初期化)します。
※立ち上げた時の音はやたら要らないリリースが効いているからです。
赤で囲ったところの数字を変えます。RRは「015」に、MULは「000」に。
この状態です。↓
これで、FM音源の素の状態です。まさにサイン波って感じの音です。当たり前ですがまだ全然FM音源の音っぽくないですよね。
使う部分だけを残して塗りつぶしてみました。とりあえず、FM音源の音作り体験ということで今回はこんだけしか触りません。結構これだけでも色んなFM音源らしい音がつくれます。こんだけだったら理解出来そうでしょ?
下段のスライダー状のツマミを上下して音作りをしていくわけですが、見方は次のようになります。
赤線で囲っているC2がキャリアで、黄線囲っているM2がモジュレータとなっています。出た専門用語w
よく例えでキャリアがくすぐられる側で、モジュレータがくすぐるがわとか表現されますね。
まぁ、キャリアとかモジュレータとかは今はどーでも良いです。
とりあえず、左上のC2のOpMsk(オペレータマスク)スイッチのみが緑色(ON)になっているので、現在は赤線内のスライダーだけが有効な状態(1オペレータ状態)となります。
つまり、黄色線内のくすぐる側のM2はOFF状態なので、今鳴っているサイン波のピーっていう音は赤線内のC2のみで鳴らされている音ということになります。
アナログシンセに置き換えると、オシレータをひとつだけつかってサイン波をチョイスしている状態ですね。
スライダーの役割
この赤線内(1オペレータ )だけで音作りしてみます。
では4つのスライダーの説明です。ざっくり言うとこういうことです。
TL=ボリューム(0が最大~127が最小)
AR=アタック(0~31、数値を小さくすればする程ゆっくり音が出る⇔大きくすれば早く音が出る)
D2R=ディケイ (0~31、数値を大きくすれば鍵盤を押している時の音が短くなる⇔小さくすれば音が長くなる)
MUL=マルチプル(0~15、数値を増やすと音程が高くなる )
1オペレーターで音作り
それでは、赤線内の4つのスライダーだけで音を作ってみましょう。
AR(アタック)の数値を15にしてみました。 アタックが遅れることで笛っぽくなりました。
D2R(ディケイ)の数値を 15にしてみました。音が短くなり、印象がだいぶ変わりますね。
D2Rを15にしたまま、MUL(マルチプル)で音程を上げてみたら金属っぽい音に。エレピっぽい?ような響きになりました。MULは必ずしもオクターブで音程が上がるわけではないので、耳で聴きながら確認しつつ1ずつ数値を変えると良いです。今回は8にしてみました。
1オペレータではサイン波しか出せないので、あまり多くのバリエーションは作れません。
ですが、サイン波でも音の長さ等でいくつかの音が出来る事と、少し操作感覚がわかってもらえたかと思います。
「全くわからない」→「何となく使い方わかった」くらいになれると大きく違う気がします。そう信じてます。
次回は、これぞFM音源という音を2オペレータでカンタンに作っていきます。
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