Boz Digitalのプラグインは、The Wallや、Manic Compressorをはじめ、とても高品質で軽量、そしてGUIも良いです。
Transgressor 2も例外ではなく、とても使えるトランジェントシェイパー。
チートレベルで便利なので、ドラムサウンドの形成にはもってこいのツールなのです。
※この記事は2019年11月13日に投稿されたものに、加筆修正したものです。
Transgressor 2
非常に多機能なトランジェントシェイパープラグインです。
主に、キックやスネアドラムなどの音作りに重宝するであろう音を形を彫刻するプラグイン。
人によっては「コンプより分かりやすくて使いやすい」という気もします。
最大の特徴は、GUIの中心に搭載されているトランジェントとサステインをそれぞれ別に処理可能なEQ。
これが強力で、他のトランジェントシェイパーと比較しても、圧倒的に早くイメージ通りの音作りが出来ると感じます。
トランジェントシェイパーとしての品質がとても高く、音が不自然にならないのも評価したいポイント。
音を加工する代償として、かなり不自然になるあるトランジェントシェイパーもありますが、Transgressor 2は極めて自然と言えます。
サイドチェインにも対応しており、臨機応変に高度なコントロールが可能。
使い方
使い方よくわからん!という人はまず上部のGAINを調整するのを起点にすると分かりやすいかと思います。
真ん中のEQ部分は通常のパラメトリックイコライザーと考えてよいでしょう。
その他の部分の使い方は次のとおり。
- TRANSIENT GAIN トランジェントの音量
- RELEASE GAIN リリースの音量
- TRANSIENT ENABLE 電源ボタンでトランジェント/リリースのON・OFFが可能
- HOLD トリガーしてからの音量を持続させる時間
- RELEASE HOLDの減衰時間
- GAIN(下段) 全体の音量
- THRESHOLD しきい値を超えたものだけがトリガーされます
- RETRIGGER ローだと全てをトリガーし、ハイだと超高速通過(例えばドラムの連打など)を検出しません
- SC Listen(サイドチェイン入力を聴く)※ヘッドフォンマーク
- SC SOECE サイドチェインソースの選択 [INT/EXT/MIDI]
- FILTER LPF/HPF サイドチェインに対してどの周波数帯を検知するかのフィルター
※トランジェントとは、音の頭(アタック)の部分。
外部トラックからサイドチェインでトランジェントをトリガーすることも可能。
オーディオだけでなく、MIDIをトリガーにすることもできます。
初代との比較
いくつか刷新されてより使いやすくなっていますね。
ツマミから上げ下げするタイプになったスレッショルドも分かりやすい。
EQが4バンドになって周波数をツマミで変更するタイプから、グラフィカルなパラメトリックイコライザーになりました。
あとは波形が表示されるようになりましたね。全部表示させるとウルサイ感じになるので、切り替えつつ使用すると良いと思います。
MIDIでサイドチェインすることも出来るようになったのも2になってから。
負荷について
画像を貼る必要もないほど、ほとんどCPUメーターに変化がないほどに軽い。
Boz Digitalのプラグインの最も素晴らしいのは、品質は高く、環境を選ばずに使用出来るところです。
さいごに
2になって大幅な機能強化と使いやすさも向上していて、トランジェントシェイパーの決定版になった感あります。
Boz Digitalは、品質高く、負荷が軽い、プラグインに必要な要素を高いレベルでクリアしている素晴らしいデベロッパーです。
ではでは。
https://synthsonic.net/archives/52577752.html