イースターセールからの各社熱い販売合戦が繰り広げられてますね。このままサマーセールまでいっちゃいそうな感じすらする今日この頃。デベロッパー・ベンダー各位も過渡期なプラグイン業界で勝ち残るために必死であります。
さてそんな中、セール終了間際に駆け込みでBAX EQをゲットしたのでレビューしたいと思います。
正直よく知らないプラグインだったので、あんまり気にしてなかったんですが、twitter周辺の方々から強烈プッシュを頂いて勢いでポチったんですけど、これがまぁ最高のEQでございました。
何が最高って個人的には「ローカットが超自然」です。
EQなんてどれも同じやろ?なんていうそこのアナタ!こいつは凄いですよ。
概要
実機はこれですね。30ウン万円ですwちなみにUAD版もあります。
Mike Wells Demonstrates RnB Smoothing with Dangerous BAX EQ https://t.co/1TR9Nl0bJJ #recording pic.twitter.com/X5kySYQgxJ
— stan stewart (@muz4now) 2016年11月18日
ハイファイシステムと同じ原理に基づく、シェルビングEQとのこと。
マスター、ミックス用がセットになっていますのでお得感ありますね。Brainworxが開発に加わっているだけあって、マスター用にはM/Sモードがついてます。
マスター用
ミックス用
ローカットすることで音楽的な音になる
普通、デジタルな音や痩せた音をリアルに、音楽的にする場合って倍音を付加したり、それこそEQでブーストしますよね?少なくとも、ぼくはそう考えていました。
BAX EQは「カットすることで音楽的に響かせる」プラグインなのです。もちろんブーストも上品なのでクセになります。でも、今のところはカットが凄く気に入ってます。なんでもかんでもカットしてます。
手持ちのプラグインの中ではOmnisphere2がわかりやすいです。非常に音が良く、ブ厚いのですが、反面馴染ませづらいというか、批判を恐れずに言わせてもらうと「わざとらしい暑苦しさ」があるんですよね。
実機のアナログシンセのブ厚さとは異なる、デジタルな厚さが好みが分かれるところではないかなと勝手に思ってます。
そんなOmnisphere2にBAXをかけると、一般的な「EQを使った変化」ではなく、非常に自然な質感になるのです。しっかりカットはしているんですが、音が痩せない。美味しい部分は残しつつ、クサみだけを取りました的な感じ。
ちょっとチートなほど上手にやってくれるんですよね。優秀なエンジニアさんにやってもらってる感覚。すごくインテリジェント。
音用意しました。こんな感じです。
Dry→ Low Cut → Low Cut&Hi Boost
1.Dry・・・良い音なんですが、ちょっと太すぎる感ある
2.Low Cut・・・比べるとよく分かるのですが随分とスッキリ。使いやすい、混ぜやすいサウンドに
3.Low Cut&Hi Boost・・・ローをカットしてスッキリしたものに更に「ハイ」で抜けをよく。ちょっとシャリシャリしちゃいましたが、EQのせいでなく音色の成分です。
次に、Stylusにもかけてみます。
Dry→ローカットとハイのブーストを調整。
抜けの良い軽快な音になりました。ハイをブーストしただけではこのような質感にはなりません。ローをカットすることで、質感が変わり、馴染みやすくなります。
この様な感じです。ちょっとわかりづらいかもしれませんが、ミックスしていくと余分な帯域の音が、他の音を邪魔しなさそう。
さいごに
ざっくりしたレビューですが、まだまだ使い込むと魅力を引き出せそうです。
そもそもマスター用がメインなので、そっちでもバシバシ使っていきたい。
念のためですが、積極的に音を変えるEQではありません。なので、ばっさりローカット!とかそんな使い方は向いてませんので、他のEQでやりましょう。ジェントルに効く、他のEQとは一味違うEQなのです。
手持ちの音源を再び輝かせるプラグインのひとつではないかなと思います。
ではでは。
Dangerous Music BAX EQ