シンプル操作でレジェンドのサウンドを実現!
Leapwind Al Schmittは、エンジニア界のレジェンド、アル・シュミットの独自テクニックと、所有している実際の機材を取り入れたオーディオプロセッサーです。
少ない操作で、アル・シュミットが処理した音に近づけることが可能となる、ミックス・マスタリングのためのプラグイン。
名前がそのまま使われていることからも相当な自信がうかがえますね。
Al Schmitt
アル・シュミットとの共同開発により誕生した「Al Schmitt」は、過去数十年のアル・シュミットのサウンドが詰め込まれています。
大きなポイントとして、コントロールするパラメーターは最小限に集約されているということ。
つまり、専門知識、複雑なコントロールは不要で、長年アル・シュミットの培ってきたテクニックと伝説的な機材による本格的なサウンドが、デスクトップ上で実現可能というわけです。
Al Schmittは、1949年からレコーディング・ビジネスに携わっていました。
彼のレコーディング・テクニックは、マルチ・トラック・レコーダーやスケールの大きいミキシング・コンソール、またEQすら発明されていない頃に築き上げられたものです。
Frank SinatraやNatalie Coleから、Jefferson Airplane、Hot Tuna、Boz Scaggs、Jackson Browne、Paul McCartney、Bob Dylan、TOTOのレコーディングまでもを、彼自身が行いました。
グラミー賞に23回選ばれるなど、世界中の音楽家からリスペクトされている巨匠ですね。
6種類のプロファイルを搭載
アル・シュミットが実際に使用している複数の機材をモデリングした、6種類のプロファイルが用意されています。
- BASS
- BRASS
- MIX
- PIANO
- STRINGS
- VOCAL
それぞれに最適化されたエフェクトチェーンが用意されており、コントロールできるパラメーターが割り当てられています。
VOCALはBODY LEVEL、AIR LEVEL/AIR TYPE、ECHO LEVEL、ECHO TYPE、COMPRESSIONの6つ。
BRASSは、ECHO LEVEL、ECHO TYPEの2つ。
MIXは、SUB BOOST、LOW/MID/HIGH LEVEL、AIR BOOST、LOW COMP、MID COMP、HIGH COMPの7つ。
このように、選択するプロファイルによってコントロールすべきパラメーターが決まっているので、不要な操作をしないで良いのは大きなメリット。
プロファイルごとに異なるエフェクトチェーンをモデリングしているとため、同じECHOでも効果が違ってきます。
トラックに応じたプロファイルを選択して、割り当てられたパラメーターを調整するという使い方でも十分に良いサウンドが得られますが、厳選された14種類のプリセットも用意されているので、起点にしてみるのも良いでしょう。
音について
とても自然な質感で、品のある、それっぽいプロのサウンドに仕上がります。
決して派手に効くクリエイティブな部類ではありませんが、非常に音楽的な仕上がりになるので使いやすいんですよね。
個人的には、BODY LEVEL、AIR BOOSTの自然に存在感が増す感じがとてもよかったです。
ミックスやバス/マスターにおいて、アル・シュミットが培ってきたテクニックの恩恵を受けることができるのは嬉しいところ。
プロファイルからも想像するに、生楽器との相性は抜群でしょうね。
CPU負荷
それほど重たい部類ではないですね。使用するプロファイルによって差があります。
最も負荷の高い[MIX]でこれくらい。
[Vocal]でこれくらいです。
計測環境は以下のとおり。
- OS ・・・Windows10 64bit
- CPU ・・・AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ・・・64GB [DDR4-3200 16GB×4]
- DAW・・・Cubase Pro 10.5
- バッファーサイズ・・・512samples
- サンプリングレート・・・44.1kHz
さいごに
ミックス/マスタリングは、経験と技術を使って多くのパラメーターをコントロールが必要になりがち。
Al Schmittを使うことで、なるべく少ない操作で誰しもが本格的なサウンドに近づけることができるのではないか、そう思わせてくれるプラグインです。
ボーカルや生楽器の処理に効果的ですが、シンセやドラムなどでも良さは十分に感じられました。
ではでは。