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【DTM考察】「ミックスのコツとは?」プロに聞いてみました

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音楽制作において、楽曲そのものが重要なことは言うまでもありませんが、ミックスが上手ければ曲のクオリティが何倍にもアップするのは間違いありません。

そんな重要なミックス作業ですが、悩んでいるDTMerが多いことも事実。それは定期的にDTMマガジン
などで特集が組まれていたり、未だに新刊でミックスの教則本が発売されている状況がそれを物語っています。

ってか、そもそもミキシングエンジニアという職業もあるわけですからね。職人芸なんですよ。

更には先日発売されたミキシング・プラグインNeutronが大ヒットしたことからも、いかにミックスというものにDTMerが悩んでいるか、重要視されているかが証明された気がします。

というわけで、3年くらい前ですがプロの方にアドバイスを頂く機会がありましたので、その時の感謝の気持ちも込めて書いていきます。

結局普通のことをやるのが重要

なぜ今更になって3年前の話を思い出したかというと、先日こんな記事を読んだのがきっかけでした。



「手を動かさない人」へのアドバイスは、とても難しい。 | Books&Apps






読みやすくて、すごく良い記事です。ホントに、ごもっとも!という感じですので一度読んでみてください。 

ちなみに、こおろぎさん(@Kohrogi34 )がシェアされてました。いつも良い記事をシェアされてるこおろぎさんをみんなもフォローしようぜw

この記事を読んで感じたんですけど、手を動かさない人(行動しない人)に限って、カンタンな攻略法というか、労せずしてすぐ結果が出る魔法のようなものを期待しているというか。 失敗したくない、とかそんなんですよね。

そんなもんあるかーいというヤツです。 世の中甘くないのです。

ただ、気持ちはわかります。ぼくだって何事においても、攻略方がないかなーなんていつも考えてます。ノウハウというか、自分の方法論を見つけることも大切なことです。

ただ、何ごとも悩まず、考えず、簡単に他人よりも優れた結果が出せればどんなに楽でしょう。そんなわけないんですよね。

で、3年前に同じような質問をプロの方にしたことを思い出したのでした。

プロにミックスのコツを聴いてみました

キーボードマガジンのUSTで、飯田高広さん(@IidaTakahiro)が、ご自身のCD発売の告知(?)で出演されたんですよ。

ちなみに飯田さんは、大御所プロデューサー本間昭光さん(@akimitsuhomma)を擁する
bluesofa所属のアーティスト(マニピュレーター、キーボディスト、作曲家、編曲家)です。ユーミンや槇原敬之さんらのライブや、宇多田ヒカルさんなどの、レコーディングオペレーターとして参加。水樹奈々さんに楽曲提供もされています。

番組は、CDに収録されている楽曲のプロジェクトファイルを用いて、何のシンセを使ったとか詳しく解説をされるという非常にマニアックな内容となっています。面白いので是非見てみてください。

ようやく本題です。

番組最後の質問コーナーの中で、ミックスについて質問をさせて頂きました。(質問したのぼくだけという・・・飯田さん独り占めw)01:11:00頃です。

動画をUSTアーカイブ見てもらっても良いのですが、文字でも書いておきます。



質問:「飯田さんの曲は、とても聴きやすくて、全ての音がバランス良く聴こえるんですが、是非ミックスのコツを教えて頂きたいです!」

はい、思いっきり「攻略法を求めたナメた質問」ですねwしかし、飯田さんは笑顔で即答してくれました。

何度もやる!はい、究極です。

 

うそでしょ?

ガッカリ・・・反面、どこかホッとする回答でした。プロでもそうなんだな、と。

でも、それで終わらないのが飯田さんのお優しいところ。そのあとしっかりアドバイス頂きました。

何度もやって、色んなスピーカーで聴いてみるというのが良いかもしれないですね。ぼくはiPhoneにMP3を入れてチェックしてます。小さなスピーカーは中域というか、1kHz周辺に音が集まってくるんですけど、その辺りでちゃんとバランスが取れていると、凄く聴きやすくなります。それは気にしていつもやっています。

 

このアドバイスをもらってからというもの、小さいスピーカーを増やしたり、それまで1つだったヘッドフォンを3つに増やしたりしました。

再生性能が違う環境で聴き比べすると、全く予想していなかった鳴り方をすることがあるんですよね。試しに市販の音源を鳴らしてみると、極端な違いを感じません。やはり市販されているプロの音源はしっかりバランスがとれているのです。

制作中の楽曲をiPhoneに入れて、散歩しながらチェックするとほとんどの確率でミスを発見できます。一発で良いと思った試しがありませんwちなみにiPodに入れてのチェックはヒャダイン氏もやってるって以前ブログに書いてました。

スピーカーのメインはGENELECを使っていますが、自宅ではPC用の小さいスピーカーを使ってます。あとはヘッドフォンでも聴いて、とにかく色んなもので聴きます。

 

やっぱGENELECなんですね。ヤスタカ氏も使ってますね。高いですけど・・・。欲しいなぁw

それから、人に聴かせる。人に聴かせると「あれ、ここ大きいんじゃない?」とか意見が貰えるので、リリースする前に色んな人に聴いてもらって意見を求めると良いです。デモって、人に聴かせると自分で気が付いたりもします。

 

あるあるwアップした後に何故か気づくんですよね・・・「あ!」って。

プロの周りにはプロがいますし、優秀な方も多いので羨ましい環境だなーと。アマチュアの人は、DTM仲間に聴いてもらうのも方法のひとつだと思いますが、なかなか人の曲聴いてる時間もないのが現実じゃないですか?頼みづらいものです。

ってことで、そんな孤独のDTMerはNeutronに聴いてみましょう。iZotopeはアーティストのために科学を簡単にするプラグインを開発しています。

ミックス本などに載っているEQの参考値はあくまで参考値。自分の曲には当てはまらない可能性もあります。でもNeutronは今鳴っている音を解析して方向性を示してくれるんですよ。専門知識を持ったアドバイザーを雇うと思えば安いという考えもアリかなと。

と、まぁそんなわけでプロの方からアドバイスを頂くことができました。教えていただいたことはまだまだ実践中ですが、確実に成長できたのは間違いないです。

飯田さんに頂いた答えは、非常にシンプルです。ガッカリするのか、それを真理と捉えるのかは人それぞれ。
「コツなんてモノはない。何度も失敗しながら経験を積む以外に方法はない」という風に解釈しました。

飯田さんのCD紹介

どこの馬の骨かもわからないぼくに優しく答えてくれた飯田さんのCD販促動画がこちら。



Takahiro Iida 1stALBUM I’m Synthesist






CDタイトルからシンセ愛が伝わってきますね。ダウンロードもできますが、ライナーノーツには使用したシンセが書いてあるので、マニアはそっちを買った方が良いでしょう。

ぼくはCDを買ったんですが、期待していたほどそこまで詳しくは書いてなかったのでちょっぴり残念でした。もっともっと詳細を書いてほしかったw次作では是非詳細まで書いてくれることを希望しますw

結論

というわけで飯田さん直伝のミックスのコツをまとめると、

・スピーカーやヘッドフォンを何種類か用意して聴き比べする

・1kHz辺りに音が集中する小さなスピーカーでバランス良くなるように調整する

・人に聴いてもらう(もしくはNeutronを使う)←意外と本気

・何度もやる

こんなところでしょうか。

ぼくもまだまだヘタくそで本当に時間がかかった割にまともなミックスができませんが、上記のことを実践するようになってから格段にスピードが向上して、失敗は少なくなりました。

そしてミックスが上手く行かない時は「何度もやる」を思い出すようにしています。そうすると、不思議と勇気が湧いてDAWに向かえる自分がいるんですよね。

ミックスは失敗しまくってナンボです。面倒くさがらずにやり直しを繰り返して、勉強しつつ覚えていくしかないですよね。ミックスに自信が無い方、ともにがんばりましょう。

ではでは。